ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

サン・ラーと酸辛湯麺の出会い

2006年03月24日 | 音楽
 油井正一のDJが聴きたいと思っていたら、ミュージックバードで3月から土曜の夜に40年まえに放送された油井さんの「ジャズの社会史」を再放送している。東京エフエムはいっぱい音源が残っているはずだからミュージックバード以外でも放送してくれないかな。

 ところで怪人サン・ラー率いるアーケストラのドキュメントDVDが今日発売されるらしい。分厚い伝記も出版されていたと思うが、そんなにサン・ラーに興味を持つ人がいるんだろうか。サン・ラーはジャズ界のなかでも出色の奇人変人だと思うが、電子楽器の導入はマイルスなんかより早かったし、スウィングとフリーフォームをミックスした摩訶不思議な世界をつくりだしていた。

 自慢じゃないが、とちょっと自慢すると、20年位前にベルリンのジャズフェスで、かのアーケストラのカルチェラタンという小ホールでのライヴを観たことがある。サン・ラー最晩年だったと思うが、コスミックな舞台装置とチープな電子楽器の使い方、R&Bとスウィングとフリーが渾然一体となった演奏に奇妙な舞台パフォーマンスとが合体して、実に飽きないステージだった。アルトサックスとトロンボーンが音で擬似セックスするハチャメチャなパフォーマンスがあったかと思うと、一転してチャプリンの「smile」を切なく合奏してみたり、後にも先にも体験することのできないいかがわしいライヴだった。

 アース・ウインド&ファイアーの宇宙船ステージはきっとサン・ラーアーケストラの模倣だと思う。そういえば、サン・ラーとコルトレーンの顔は似ている。サン・ラーくらいスラップスティックな感覚がコルトレーンにあったら、もっと長生きしたろうかと考えたが、そうしたらコルトレーンがサン・ラーになっちゃって、サン・ラーブラザースになっちまう。

 そういえば、近所に黒酢たっぷりの旨い酸辛湯麺(サンラータンメン)を食わす店があったっけ。サン・ラーはやはり黒い!怪人サン・ラーに食わしてやりたかったなー。

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