ブライアン・デ・パルマという監督は、名前がなんかかっこよくて嫌いではないのだけれど(ブライアンズタイム産駒なわけないが)、最近WOWWOWでやっていた「殺しのドレス」、昔封切で観たとき、ワンシーンワンショットで見せる美術館のシーンなどはなかなか魅力的だと思ったものだが、久々に観たら、テクニックのためのテクニックばかりが目立って、美術館のシーンもなんだか苛々するし、随所にちりばめられたヒチコック風の画面も、B級グルメのヒチコック丼という感じでうんざりしてしまった。鏡や鏡面のような剃刀に映る殺人者の姿も、分かっていても怖い本物のヒチコックとは違って、お約束ね、で、はらはらドキドキもない。
アンジー・ディッキンソン(「リオ・ブラボー」がよかったのにこんな色情狂みたいな女にしたデ・パルマは許されない)の、たぶん顔と体は別物であろうヌードも返って不気味だし、エロ度が増した火曜サスペンス劇場みたいなお話も、歌舞伎町のビルの屋上でやっていた金髪美女のドロレスのほうが面白い、って比較にもならんこじつけで妙に憤慨しているのだった。
アンジー・ディッキンソン(「リオ・ブラボー」がよかったのにこんな色情狂みたいな女にしたデ・パルマは許されない)の、たぶん顔と体は別物であろうヌードも返って不気味だし、エロ度が増した火曜サスペンス劇場みたいなお話も、歌舞伎町のビルの屋上でやっていた金髪美女のドロレスのほうが面白い、って比較にもならんこじつけで妙に憤慨しているのだった。