ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

シヴァドって誰だ

2008年09月11日 | Jazz★TANKA
シヴァド名乗る帝王の 
黒い律動(ファンク)
紅き唇 葬送の詩


 シヴァドはSIVAD。帝王マイルスのアルバム「ライヴ・イヴル」の1曲目。まるでヒンドゥーの神、シヴァ神を思わせるタイトルですが、「DAVIS」をひっくり返しただけの倒語と思われる言葉遊び。これを神に思わせてしまうところが帝王マイルスたる所以か。ラッパを吹いた後の唇はセクシー。黒人の赤い口腔はバタイユのエロチシズムの定義を想起させます。
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日曜の終わりはスターダスト

2008年01月24日 | Jazz★TANKA
星屑を集めて流る天の川
トランペット吹き 
恋のリフレーン

芭蕉をぱくりながら、「スターダスト」を詠んでみた。
「スターダスト」はホギー・カーマイケルが、ブルーミントンにある母校インディアナ大学で星空を見ながら失恋の気持ちをメロディにしたものといわれる。この曲は50代ならたぶん「シャボン玉ホリデー」のエンディングで、「beside the garden wall ~」とザ・ピーナッツが歌うのを聴いて知ったという人が多いのではないだろうか。なんとなく日曜日が終わってしまうというエンディングのテーマのようでもあった。名演、名唱も多い。定番は歌ならナット・キングコール、演奏ならライオネル・ハンプトンというところだが、やはりこの曲にはトランペットが向いている。クリフォード・ブラウンがストリングスをバックに浪々と吹いているけれど、モダンよりロイ・エルドリッジあたりが渋い。そういえば、ニコラス・ローグ監督、デヴィッド・ボウイの初主演作「地球に落ちて来た男」のエンディング・ロールでかかっていたビッグ・バンドとトランペットの「スターダスト」が印象的だった。映画の内容も忘れたが、あれは誰の演奏だったか。
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イルカ通りとイルカホテル

2007年12月15日 | Jazz★TANKA
イルカ通り振り返る君
潮騒のごとき
ピアニストの左手

 ウィントン・ケリーの「ケリー・ブルー」収録の「グリーン・ドルフィン・ストリート」が、この曲を聴いた最初で、「グリーン・ドルフィン」というと、やはりケリーの名演が一番この曲らしいと思う。海岸通りの風が感じられるのだ。ポール・チェンバースのベースがすばらしい。この演奏では、潮騒のようなのはチェンバースのベースなのだが、ここはピアニストの左手にしたかった。
 村上春樹の小説にイルカホテルというのが出てきたと思うが、昔、札幌の大通公園で「ホテル・ドルフィン」というビジネスホテルに泊まったことがある。なぜ、イルカの名前がついていたのかは、いまでも分からないが。
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ジャズ短歌4 八月の海とアイラー

2007年07月27日 | Jazz★TANKA
八月の
海へ突っ込む
アメ車あり
波のまにまに
アルバート・アイラー

 ゴダールの「気狂いピエロ」でフェルデナンとマリアンヌが盗んだアメ車で海に突っ込んだのが1965年。フェルデナンは顔に青いペンキを塗って自爆。アルバート・アイラーの死体が11月の冷たいイースト・リヴァーに浮かんでいたのは1970年、1971年藤田敏八「八月の濡れた砂」でヨットの上で藤田みどりが犯されながら見上げる太陽、1972年同じ監督の「八月はエロスの匂い」では、フーテンのような学生たちが、ピエロさながらアメ車で海に突っ込んでいたっけ。

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ジャズ短歌3 雨の庭

2007年07月10日 | Jazz★TANKA

雨の日にダイアナ・クラールの「ラヴ・シーンズ」を聴いて。

雨の庭

「アイ・ミス・ユー・ソー」

恋の歌

ダイアナ・クラールが歌ってる。

 このアルバムには、雨の歌が2曲収められている。「ジェントル・レイン」と「ガーデン・イン・ザ・レイン」です。この季節に、とてもしっくりくる1枚です。

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Jazz★TANKA2 アイ・ラブ・ユー

2007年06月15日 | Jazz★TANKA

「愛してる(アイ・ラブ・ユー)」が

信じられなくて 

長き首傾ぐ モジリアニの女

 破調ですが、りっぱに31文字です。

「愛してる」なんて言っても、日本人はにわかにはこの言葉を信じないのですが、モジリアニの首の長い女は、幸せなのか、不幸せなのか、その首を傾ぐしぐさは、「愛してるなんて言って、きっと嘘よ」とつかの間の幸せが信じられないといった風に見える。

「アイ・ラブ・ユー」はコール・ポーター作曲、ミュージカル「メキシカン・へライド」のために書かれた曲。ビル・エヴァンスの初リーダーアルバム「ニュー・ジャズ・コンセプション」の1曲目がこの曲。すごいタイトルといえばすごい。でも、矢沢はただ「アイ・ラブ・ユー」ではなくて、「アイ・ラブ・ユー、OK」だもんね。

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ジャズ短歌始めました。 Jazz★TANKA1

2007年06月07日 | Jazz★TANKA

 ジャズ短歌を始めることにした。

ジャズの曲名、ミュージシャン、ジャズ用語を盛り込みながら短歌を詠むという趣向。たいした意味はない。ただ短歌を作るよりシバリがあったほうが作りやすいから。そんなわけで、興味ある方はご投稿ください。

 ウオトカの 

 グラスを指でなぞる君口ずさんでる 

 ワルツ・フォー・デビー

 やはり1作目は、この曲で。

女性は、細い指でお酒のグラスの腹を上下にさするしぐさをよくする。そんなとき何気なく「ワルツ・フォー・デビー」を口ずさんでいる。女性はこの曲がみんな好きみたい。でも、飲んでるお酒がウオッカのロックではすごすぎる!? ウオッカバックかウオッカトニックだったはず。

エヴァンスの同じアルバムだと、やはり「マイ・フーリッシュ・ハート」か。「愚かなりし我が心」。母親が娘に嫉妬する、そんな自分を「ばかね、あたしって。年甲斐もなく」と自戒する女心を歌った歌らしい。

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