ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

ゲッツで「晩秋」

2005年12月19日 | 
 長いお別れをしていたロバート・B・パーカーを久々に読んだ。「晩秋」。ウッディ・ハーマン楽団の「アーリー・オータム」を聴いていて、長いこと読み忘れていたのを思い出したのだ。本棚には池波正太郎「剣客商売」10巻と一緒にカバーをかけたまま置いてあった。どっちも読みかけ。長いシリーズのなかで登場人物たちが年をとり、成長していくという点でよく似ている。本棚における日米ハードボイルドの競演!

 「初秋」の続編といわれているけれど原題は「Pastime」。「初秋」は「Early Autumn」とそのままだったし、確かラジオから「アーリー・オータム」が流れてくるシーンがあったはずだ。スタン・ゲッツかゲッツのいるウッディ・ハーマン楽団だろう。「晩秋」は「初秋」から10年後、少年だったポールは成人し、今度は失踪した母親を探す話だ。

 「初秋」という小説と「アーリー・オータム」という曲はよく似合っていた。でも「晩秋」のほうが、スペンサーが父に男として認められたときのことを語ったり(初めてスコッチを飲む)、人生の秋が感じられて、この曲に合っているなと思った。ウッディ・ハーマンの「アーリー・オータム」に似合う小説は、とりあえず「晩秋」ということで一件落着し、これも最近あまり飲んでいなかったスコッチを飲んで寝た夜だった。

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