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黄昏のガンマン

ガンマンはとうにリタイヤ
節々は痛むし物忘れが頻発して今は街外れの小屋で自炊暮らし
ダラダラと過ごす毎日だ。

武芸者

2016-05-21 | 日記

テレビで「五輪書」を取り上げてる。 ここでも興味があるのは巌流島の小次郎との決闘。
映画 小説では巌流島に向かう船で櫂をを削って木刀を作るシーンは決戦を前の名場面、 しかし実際は事前に自作した物で小次郎の長刀より1尺も長い造りで決戦のときには相手に解らないように脇に隠して近づき 剣を合わせる際にジャーンてな具合に相手にみせ意表をつく作戦で さぞ小次郎も調子を崩したの違いない。
武蔵はわざと遅刻をして相手をイライラさせたり 小次郎敗れたりと声をかけ怒らせたりの意地悪な心理戦をやるし 太陽を背にする位置取りをしたりで 我々の子供の頃は汚い事をすると評判が悪い面もあった。

    

     矢野橋村画、宮本武蔵挿絵のコピー

子供の頃 白髪になった頑固爺さんの武蔵が岩屋に篭って五輪書を書いてる漫画が目に浮かぶけど内容を聞くのは初めて。
五輪書は地・水・火・風・空の五巻からなっていて 空の巻きは色即是空みたいな仏教哲学の世界で 武蔵独自の境地を現してるが難しくてその境地がわからない。 塚原卜伝は千日の行で山に篭ったり武芸者も域に達すると修行僧のようである。 このなかで一番の印象は 「我、事におゐいて後悔をせず」の言葉、 当時の武芸者の勝負は生きるか死ぬかで後悔は死を意味すると思われる。 それに引き換え我思うところ後悔ばかりの人生で いかにいい加減に生きてきたか 反省である。

高校の頃に買った吉川英冶の宮本武蔵6巻が捨てずに取ってある、これを機会に開いてみたら昔の粗雑な紙で周囲が黄ばんでる。 最後の巌流島を読み返して出てきた挿絵、 武蔵の木刀は小次郎の剣より短くてそれ程長くは無い、作者はこの事には触れていないのでこんな絵になった様である。