ご存知のように、これまで開催された鮫川村焼却炉についての説明会は、
①鮫川村(2012年12月25日)
②北茨城市小川町(2013年2月9日)
③いわき市田人町(2013年2月14日)
④鮫川村青生野地区(地区限定2013年2月23日、3月14日、3月27日)
⑤北茨城市小川町(市主催)(2013年5月16日)
の計7回です。
この中に、当然入るべきでありながら入っていないところがあります。それは、言わずと知れた我が塙町です。
焼却炉近隣自治体で鮫川村と最も多くの境界線を共有し、かつ最も多い人口を抱えています。なのに町は未だに沈黙を貫いています。それは、バイオマス発電を建設するためであり、大樂鮫川村長と同級生であった菊池塙町長は当初から焼却炉を応援し、大樂村長もバイオマスを応援すると言った、あうんの呼吸で結ばれているのです。
しかしそれでいいのでしょうか。本焼却炉は今回初めて稼働する(同じタイプの炉は他県に1~2台稼働中)ものであり、過去にも書きましたが福島原発の焼却炉を動かしていた元東電社員の方は、このおもちゃのような炉について「一年経たずにぶっこわれる」とコメントしています。
そうなった場合、直ちに高濃度放射性物質がばらまかれるわけで、環境省は鮫川村に対しては『緊急時マニュアル』を作って緊急連絡網を整備しています。しかし、隣接自治体に対しては「こんなの作りましたよ」と通知しただけ。「あとは自分達でご自由に、必要だったら連絡網作って下さい」という信じがたく無責任な対応なのです(!)。
これを額面通りに受け取り「何もしなくていいだろう」と考えた塙町は、試験焼却に入った今も、町民に何の説明もしていません。
5月16日と7月1日に町に対して環境省からの説明会を実施するよう申し入れましたが、その時の総務課長の対応は「そのような要望はあなたからしか来ていないので、(説明会は)できない」とこれまたひどいものでした。焼却炉を不安視するのは私しかいないというのです。冗談じゃありません。近くには赤ちゃんもいるのです。皆不安に思っています。町内中心部の方たちにも懸念する人は少なくありません。
そもそも世界初の「高濃度放射性廃棄物焼却炉」なのに、町民に知らせないのは行政として重大な不作為です。
2013年7月1日
塙町長 菊池基文 様
鮫川村農林業系副産物焼却実証事業に関する環境省説明会開催について(再要望書)
本件5月16日付で要望書を提出しておりますが、未だご回答を頂いておりません。
7月初旬にも工事が完了する予定となっておりますが、塙町として本件鮫川村の焼却実証事業について町民に知らせることもなく、環境省から直接説明を求めることもなく傍観しているのは何故でしょうか。いわき市および北茨城市では環境省に説明を求め、現地調査を行い、安全性の確立と情報開示の申し入れをし、住民説明会を開き、北茨城市長は環境省まで出向き住民の反対の声を伝えています。焼却炉に隣接する自治体の中で最も多くの住民を抱えている塙町が何の対応も取らないことは重大な不作為であり、早急な対応を求めます。
事業は高濃度放射性廃棄物焼却炉建設という事業内容から、地域住民への説明が不可欠であり、爆発事故など緊急時には速やかに住民に避難を呼びかける連絡体制が必要です。
また水源地における焼却炉及び高濃度汚染灰の建設・保管であることから万一汚染が漏れた場合に備えて河川の汚染の監視と流域の住民への周知が必要です。まずは広報において本事業を町民に周知するとともに、速やかな説明会開催、及び緊急連絡体制の整備を求めます。
本件につき7月5日(金)までにご回答を頂きますようお願いします。
塙町町民有志一同
7月5日、環境省からの試験焼却一般公開の通知は塙町にもありましたが、町は何とそれを私の住むこの集落の区長にしか伝えていないことも分かりました。区長は急ぎ回覧板で周知を試みましたが、一般公開の事前申込み期限である10日正午にはとても全軒に回してじっくり見てもらう余裕はありませんでした。
そもそも町は事前に「焼却炉とは、実証実験とは」という説明もしないまま、いきなり「試験焼却一般公開について」を流すことのおかしさにも気づいていないのです。(しかも通知はこの集落だけ)
皆さんどう思われますか?焼却炉を不安に思っておられるお母さんたちのブログもありますよ、町長さん。しかとご覧になって下さい。