ふくしまの里山を次世代に

鮫川村に秘密裏に建設された放射性廃棄物焼却処分場に反対する住民組織『鮫川村焼却炉問題連絡会』のメンバーによるブログです。

関口先生が都路町を訪問

2013-12-30 19:29:50 | 他市町村

12月21日(火)

滋賀大学の関口鉄夫先生(環境科学)が、田村市都路町へお出で下さいました。

鮫川村問題に最初にご相談に乗って下さり、汚染の拡散予測図を書いて下さった地質学の専門家です。

実はかなり重篤なご病気で入院されておられましたが、ようやくご退院が叶いました。本当に良かった!全国から先生のご回復を待望する多くの人々の強い願いが伝わったのでしょう。ご退院直後に長野で開かれた記念講演会には、全国から大勢が、遠く四国などからも駆けつけたそうです。

ご入院中から先生は「福島に行きたい」と重ねておっしゃっていたそうで、震災前から関わっておられる南相馬市の最終処分場裁判や飯舘村の汚染測定、そして鮫川村などなど、やりかけのお仕事を山ほど抱えておられ、ゆっくりご静養なさることもままならないご様子でした。

この日はまず都路町へ、その後南相馬市といういつものハードなスケジュール。長野から雑誌編集長の方の長距離運転で、少なからずお身体に障ったのではないかとハラハラでした。

ちょうど、「放射能ゴミ焼却を考える都路・川内の会」の皆さんが会議をされる日で、藤原寿和さんとともに私たち「ふくしま連絡会」の数人も参加させていただくことになりました。

都路の方々もいつもより多く集まって下さり、熱心な討議が行われました。注目されたのは何と言っても施設の規模の大きさです。田村市・川内村境界にある東京電力の南いわき開閉所に予定されている仮設焼却炉は、日量400トン規模で、県内広くから廃棄物を集めてバンバン燃やすという、いわば「放射性物質の集積地」となる恐ろしい計画。この上来春から避難指示解除が検討され、8割もの児童が避難所等から町内の学校へ通学する予定となっているのです。白紙となった塙町バイオマス発電は日量340トンで県内最大規模でしたが、これより更に大型で、扱う放射性物質も膨大な量になります。しかも1日800~1200トンもの地下水を汲み上げるとされ、生活用水、農業用水の枯渇も心配されています。

関口先生は現地周辺を視察され、地形などから「排ガスを通して汚染物質が都路町、川内村中心部へ拡散、滞留する。地質は花崗岩の強風化、強摩擦(粘土層)地帯、地下水が豊富、屏風のような山脈があり風がどの方向から吹いても排ガスは両側の町村中心部へ吹き降りる」

と予測されました。地元の方々はこれまでに培ってこられた産廃やPCB処理施設建設反対運動を思い起こし、町を放射能の再汚染から守るため再び決起することを改めて確認、近く藤原さんを講師に2回目の勉強会を開くことになりました。

その前にまずは計画の概要を知るため、計画書の入手と、実施フロー、関連法規について調べることが課題となりました。関連法については、廃棄物処理法の対象であることは間違いないが、放射能汚染対策特措法との絡みで非常に分り辛くなっていること、災害復旧や復興関連名目で超法規的に進められる可能性もあることなどが指摘されました。

何より一人でも多くの都路、川内の方々に関心を持って参加して頂くことも大きな課題です。


南相馬市、飯舘村で仮置き場と焼却炉の説明会(同意取得)

2013-11-26 09:04:50 | 他市町村

除染プラザ情報です。

南相馬市、飯舘村で仮置き場と焼却炉の説明会(同意取得)が実施されています。

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http://josen-plaza.env.go.jp/info/weekly/weekly_131122.html

(2)来週の動き

月日   内容

11/24 南相馬市小高区住民説明会

11/25 南相馬市原町住民説明会

11/30 飯舘村住民説明会(上飯樋、前田行政区)

12/1   飯舘村住民説明会(蕨平、比曽行政区)

 関係市町村と同意取得、仮置場用地等の調整

仮置場用地「等」とは焼却炉のことです。↑

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こちらもあわせてご覧ください。

福島環境再生事務所 発注者支援業務説明会(土木コンサルタント向け)

http://tohoku.env.go.jp/fukushima/pre_2013/data/1125aa.pdf

 ②同意取得支援業務

とあります。住民の同意取得は立派なビジネスになっているのです。

こういうことも併せて住民に知らされなければならないと思います。

 

福島環境再生事務所に聞いたところ、小高区での住民説明会は10回以上に及んだとのこと。

反対多数だからではないかと質問したら答えに窮しました。

焼却炉が稼働する中に住民を帰還させるのかとの問いにはYesとのこと。

 

相馬市もそうですが、原町クリーンセンターでもすでに津波がれきを焼却していると見られます。放射性物質のみならずアスベストやPCBなど震災がれきに含まれる有害物質のことを住民はどれほど知っている(知らされている)のでしょうか。

 

25日、秘密保護法の福島公聴会抗議集会の合間に、福島市の阿武隈川土手沿いを回り、堀河町汚泥処理施設(下水処理施設内)に見学に行きました。施設裏手の阿武隈川土手で1m高さ1.5~1.7μ㏜もありました。

←道路の左側が住宅街で除染済み。0.5μ㏜ほど。

右側が川沿いで未除染。0.951μ㏜。

 

 

 

 

 

小鳥の森

1.336μ㏜(!)

 

小鳥の森モニタリングポスト0.355μ㏜。足元が除染してあり砂地を入れてある。

数メートル離れると0.546μ㏜。

 

 

 

堀河町汚泥処理施設。0.575μ㏜。

モニター0.763μ㏜。0.71~0.79くらいの間でめまぐるしく変わる。なぜこんなに変わるのだろう?

持参の測定器は1.131μ㏜。

 

 

 

こちらは徹底した除染がなされたところ。0.167μ㏜。

持参計は0.213μ㏜。

放射線管理区域の表示

許可なくして立ち入りを禁ず

作業従事者はマスクもつけずにいる一方、全身防護服の人もいました。

 

 

 

 

 

構内には「放射線管理区域」と張られたテントが複数。

ドラム缶に「立ち入り禁止」の文字

 

 

 

 



施設の向かいには市民プール。

夏場は通常どおり営業しているそうです。

 

 

 

 

施設の裏手に回ってみました。

阿武隈川を挟んで対岸に見える煙突は

あぶくまクリーンセンター。1.358μ㏜。

 

 

1.475μ㏜

 

 

 

 

 

1.705μ㏜.


あまりに高すぎる。周囲は住宅に囲まれている。


放射能ゴミ焼却を考える都路・川内の会 発足

2013-10-31 08:35:43 | 他市町村

先日学習会を行った都路町と川内村の住民の方々が「放射能ゴミ焼却を考える都路・川内の会」を発足させました。

住民の方々は、10年以上前にPCB処理施設建設反対運動を行った経験があり、今回の初動も素早かったのです。

同会のチラシが町村の新聞折り込みで配布されました。

【拡散して下さい。また是非応援して下さい。】

 

 

各市町村に共通して見られる国によるルールを無視した進め方は以下の通りです。

●建設地区住民にしか計画を知らせず、説明会にも他地区の住民を入れない。

●説明会資料を求めても他地区住民には渡さない。情報公開請求をしても一部しか開示しない。

●どのような施設なのかすら説明されない。バグフィルターによる安全性ばかりが強調される。

●議事録を出さない。あるいは記録していない(と回答する)

 説明会資料を出さない理由を問いました。すると、

 田村市「国の事業だから環境省に聞いて下さい」

 福島環境再生事務所(環境省出先機関)「市町村との連携で行うので市町村に聞いて下さい」

 という責任のなすり合いでした。(勿論全責任は事業主体の環境省にあります。)

これで信用しろと言う方が間違いです。

 


北茨城市長と議員の対応

2013-09-17 14:03:23 | 他市町村

事故を受け、北茨城市長は翌日現地へ駆けつけ、環境省に申し入れ書を提出されました。

また北茨城市議はこれより早く事故当日の夜現場に駆けつけていたことも分かりました。

そして議会の一般質問で本焼却炉の廃止を訴えておられます。

地元の皆様、誰が本気で住民の生命と生活を第一に考えているのか、いないのかよく見極めましょう。

(以下に新聞記事を貼り付けようとしましたがエラー。

URLの一部にエラーと誤認識してしまう文字が含まれているためのようです。

修復するまでこちらのリンクをご覧ください。)