ふくしまの里山を次世代に

鮫川村に秘密裏に建設された放射性廃棄物焼却処分場に反対する住民組織『鮫川村焼却炉問題連絡会』のメンバーによるブログです。

あまりに不当な再稼働のための説明会

2013-11-15 13:13:34 | 説明会

1114日(木)鮫川村公民館において、環境省の再稼働に向けた住民説明会が開かれました。

今回またも近隣市町住民を入れないことを事前に確認していたため、村民から委任状を書いてもらい持参しました。

17時半、会場へ。

見ると入口に村の芳賀総務課長が立っている。まさか寒い中玄関口で締め出そうとする気でしょうか?この大きな建物を全部使うわけではあるまいし、いくら何でも横暴ではないですか。市民の財産である公共施設でしょう?行政なんだからきちんとルール守って公平に使って下さいよ。

委任状を持って当然のごとく入場しようとしたところ、環境省の高橋主査と、馬場という人が立ち塞がりました。馬場氏は能面のような表情で極めて事務的に

「委任状があっても村民でなければ入れません。」

と冷ややかに言い放ち、押し問答となった挙句

「どうぞ裁判でもやって下さい」と嘲るように吐き捨てました。

馬場氏は、私達夫婦2人には高圧的な態度に出る反面、他の方々が低姿勢で「傍聴するだけですから入れて下さいよ、お願いします」と頼み込むと手のひらを返したような丁寧な態度を見せ「本省にもう一度確認します」などと言い、電話するふりをして「すみませんがやはり・・・」と困った顔つきで「良心的な市民派行政」を演じました。その豹変ぶりは見事と言うしかありません。このようにトレーニングされた「一見良心的な市民派行政」はそこかしこに配置されているので要注意です。ちなみにこの方、近畿、大阪のがれき反対運動制圧で大活躍してきた人物だそうです。

開始直後に女性グループが来て、強行突破を試みたため便乗して玄関口から突入しました。すぐさま高橋主査が警察に連絡。

会場のホールは目の前でしたがまた制止されそうになり、ささっと入口まで行き内側から抑えられていた扉を力いっぱいこじ開けて入場に成功。

振り返ると私一人でした。(ガードの方々、後で相当絞られているでしょう。)

 

IWJさんの横に陣取ると、2人の係がすっとんで来てしきりに退場するよう促します。うち1人は最初から最後まで目の前に立ち塞がり、しまいには「何度も警告している、意味分かっているな」などと脅しました。

前半1時間強は資料説明。環境省山本課長でした。半分は日立造船、その他は環境省福島課長補佐ほか、JAEAや国立環境研究所、福島再生事務所などは確認中です。

鮫川村職員、議員、監視委員らが場内向かって右側列に並びました。L字型に環境省、役場・議員と囲い込むように陣営を作り、視線を村民に集中させることで萎縮効果を狙う、これが説明会の常套手段として使われています。振り込め詐欺で相手を動揺させる手口を使うのと何ら変わりないと思います。

質疑で出た質問はどれも大人しいもので半分は推進派でした。爆発事故が起きてもなお、こんなにも物静かな説明会が議事進行に従って整然と進められている状況に危機感を覚えました。

余談ですが、5月にドイツ在住の日本人男性がいわき~鮫川を見学に訪れた際、原発事故被害を被ったはずの日本人があまりに物静かなことに憤りを覚えると言っていたことを思い出しました。「ドイツでは考えられない。怒号が飛び交って大変なことになる」と。全くその通りです。

皆さん!もうちょっと怒りませんか。さもないと子供達を守れません。命に代えてでも子供を守るのが親の務めではないですか。<沈黙は金>の代償を負うのはあなた方の子供達です。

話が逸れましたが、反対派住民も終始遠慮がちでした。施設や事故うんぬんを争点にしても技術者らの前では良いように誤魔化されますから、この場では×なんです。何度もお伝えしていますが「そもそも論」で行かなければ。誰が汚染物を発生させたのか、誰が責任を取りどこで処分するのが安全なのか。少なくとも市町村ではないことはハッキリしています。そこの説明を当局はしていません。(説明して下さい。)

二度目の爆発についての質問も出ましたが、環境省はコンベア破断の上部でまだ可燃ガスが残っており引火したなどと説明しましたが、その根拠は示されずじまい。本当は原因がわからないのでしょう。

推進派も手伝って「事故の経験と反省に立って早急に進めてもらいたい」などと促し、当局が喜びを隠しながら頭を垂れて「はい、全力を上げさせて頂きます」などと神妙な面持ちでやりとりするのを見て、このままではとても闘えないと思い、思い切り援護射撃することにしました。

私から次々発する反論できない爆弾発言に対し、唯一苦し紛れの抵抗を見せたのが「反対者の方々はあたかも焼却炉を原発と同列に並べて(異常なほどの)恐怖を煽っており、爆発したらただちに避難などと(馬鹿げたことを)言っている」という、子供じみた悪あがきでした。せいぜいこの程度かという感じです。

アンフェアなやり方に対し疑問も上がりました。なぜ村民に限るのか、近隣住民に説明は(またも)しないのか。

これについて同省は「村で発生した汚染物を村で処理するため村に説明するのが筋。近隣の人達へは省HPでお知らせし、疑問があればコールセンタ―へ」と責任放棄。冗談じゃない。

「村の中心部でやって下さい、那倉と小川に迷惑かけないで下さい!」と怒鳴りました。村の中心部で~というのは言いたくありませんし、本心ではありません。あくまで東電敷地内が原則です。

村民は最後まで頑張って反対の声を上げていましたが及びませんでした。私一人が吠え続け、最後に「白紙撤回!」と声を荒げ、閉幕。

怒りが押さえきれなくなり、山本課長を追いかけ質問しましたが無言で立ち去りました。舞台裏まで追いかけたところで間に突然大楽村長が割って入り、「あんたどこまで入ってんの!」と押し返され、あろうことか胸を押されました

思慮と注意力のなさがここにも露呈していると思います。

今回初めて取材にこられたある記者の方は、環境省の横暴ぶりに驚いた様子で「直接取材しなくては」と仰っていました。これまでに取材された皆さん口々に「これまでにない隠蔽ぶり」に驚かれています。ぜひ頑張って本性を暴いて頂きたいです。

結局警察の姿はありませんでした。恐らくメディアの前に出ることが憚られたのではないかと思われます。

(11/20全編アップされました↓)

福島県鮫川村の焼却炉爆発事故、再稼働に向け環境省が村民限定で一度きりの住民説明会を開催 村外への説明は「チラシかインターネットで」

 

2013/11/14 環境省主催 鮫川村焼却炉再稼働説明会 togetter by knight100jp

 

2013/11/14 環境省主催 鮫川村焼却炉再稼働説明会 togetter by @mtx8mg

配信いつもありがとうございます。

 

 


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