(タイトル「焼却炉 破損事故」としていましたが、爆発ではないかとの指摘を受け訂正しました。焼却炉自体ではなく周辺機器の爆発事故ということです。)
8月29日、焼却炉に事故発生。
本稼働開始からわずか9日の事故。起こるべくして起きたとはいえこんなにあっさり壊れるとは唖然とします。福島原発の焼却施設に勤務されていた元東電社員、吉川彰浩さんが「まるでオモチャでお話にならない、1年経たずにぶっこわれる」と指摘されていた通りになりました。住民の居住地域にこんなに危険な仮設炉を高濃度放射性廃棄物の処理に持って来たすべての方々の責任を今こそ厳しく問わなければなりません。
事故は地響きを伴う2度の爆発音がしたと、焼却炉から500mに住む住民が証言しています。高濃度の焼却灰を移送するコンベアーの筒状の金属枠が4mに渡って破断しているそうですが、1日以上経っても詳細は明らかにされず、村と隣接市町宛の1枚の通知があっただけ、あまりにも馬鹿にしているのではないでしょうか。それも塙町はまたしても町民に何の通知もしていません。(午後から申し入れをしました。後述)
肝心のそれらの方々は、記者会見で謝罪と弁明することもなく沈黙しています。石原環境大臣、国の直轄事業で放射能ゴミの処理を推し進めている責任者として何の説明もないのですか?
大楽村長、議員さん方、あれだけの住民の反対を「国を信用すれば間違いない」と力ずくで押さえつけ、そして反対住民が半ば追い出されるように転出した事実を、今どう受け止めるのですか?まずは住民の前で謝罪するべきではないですか。
一方的な説明はゴリ押しして、都合が悪くなるとさっさと隠れるのは卑劣ではないでしょうか?
今朝一番で現地で測定、その足で役場へ行き抗議、要請を行いました。
フリージャーナリストの畠山理仁さんが取材して下さいましたので動画(①村役場)
(②焼却炉)をご覧ください。
2013年8月30日
環境省大臣 石原伸晃殿
鮫川村村長 大樂勝弘殿
焼却炉破損事故についての緊急要請
8月29日14:30頃、仮設焼却炉で施設の破損事故が起きたことが報道されました。
貴省及び住民の話によると、事故は大きな爆発音を伴い、焼却灰を運ぶコンベア枠金属部分が3mに渡って破断したとされています。緊急連絡網を通じて青生野地区住民への通知はなく、焼却炉監視委員会に通知されたのは5時間後の19:30頃だったとのことです。
試験焼却で問題なしとし、環境副大臣まで視察して再三に渡り「安全性」を強調していたにも関わらず、本稼働開始まもなく重大事故を起こした事実をどのように説明するおつもりでしょうか。
直ちに緊急連絡網を通じた住民への通知が一切なされず、消防署にも連絡されなかったと聞き非常に驚いています。非常時には警察署にも通報し防災無線も活用すると緊急対応マニュアルに明記されています。一体何のために作られたマニュアルであり連絡網なのでしょうか。住民の生命をあまりにも軽視した対応で言語道断、世界でも類を見ない指定廃棄物を含む放射性廃棄物焼却炉の事故という認識が甘すぎると言わざるを得ません。しかも環境省は地元報道機関を通じて「焼却灰は飛散せず、放射線量は上昇していない」とし、「安全性」の一報のみを発表し、住民に知らせず安全確保を図らなかった重大な過失を公表していません。また情報は省HPで公表するとしながら事故当日内に公表せず、日付が変わってから掲載し、その上発表日を29日と偽っています。
国の直轄事業としてあまりにも杜撰ではないでしょうか。
本稼働後わずか9日でこのような重大事故に至ったのは、焼却炉の根本的構造上の問題であること、また住民に通知すらしないという責任放棄的な対応は犯罪に等しく、これ以上の稼働は許されません。
当会は直ちに以下の措置を講じるよう要求します。
1.空間線量、表面線量及び敷地内の土壌の採取による放射能濃度の詳細な測定を行い、その結果を即時公表すること。
2.報道陣に事故現場を公開すること。
3.警察の捜査に対応して押収される可能性のある資料については、原本の保存を行い、第三者機関による原因究明の妨げにならないように措置すること。
4.事故原因究明のための第三者機関を設置すること。その際は当会含む住民の要請に基づく人員を含めること。
5.安全性を強調しながら本稼働後わずか9日で施設が破断した事実、および住民に通知せず安全確保を怠った犯罪的行為を重く受け止めるとともに、その責任を取って廃炉とすること。
6.環境省および村は、地域に多大な迷惑をかけ社会的不安を招いた責任と反省に立ち、
(1)鮫川村、塙町、いわき市、北茨城市で緊急に説明会を開催し謝罪と事故の原因究明、
および廃炉に向けた今後の対応について説明すること。
(2)記者会見を行い国民に謝罪し廃炉に向けた今後の対応について説明すること。
以上を直ちに実施することを強く求めます。
鮫川村焼却炉問題連絡会
塙町バイオマス問題連絡会が一足早く到着、先にヒアリングをして下さっていたので、その報告を引用させて頂きます。
1.鮫川村役場でのヒアリング(8:30~9:10)
経過
8/29
PM 2:30 事故発生⇒(1時間かけて順次停止)⇒3:30頃停止。
PM 2:35 個人より通報(500Mくらいの近隣住民)
ドカーンと1回(2回?)、地響きする爆発音。
PM 2:40 役場より環境省に連絡。(環境省は事態把握中)
PM 3:24 環境省より連絡。
(同様のものを環境省が近隣町村に連絡と聞いた)
PM 4:00、6:00 周辺の空間線量、モニタリングポストの値を確認。
(変化なし)
青生野地区住民10人には連絡。村民には通知せず。
状況
焼却炉から灰(高温400℃程度?)を取り出すベルトコンベア途中で爆発。
50cmくらいの丈夫な(ベルトコンベアを覆う)管が3~4M縦に割れ、破裂した。
原因は不明。
他の情報…
※運用が不慣れな為、予定量まで燃やせていない。
焼却炉が温まるまで時間がかかる。(1時間以上)
燃料投入までに燃料がこぼれ詰まる現象など…があるようだ。
※焼却炉隣には廃棄物を埋めている。
すでに昨年6月には学校校庭の土を除染したものを埋めている。
防水シート(幅1メートル程度のものを貼り合わせたもの)を敷き廃棄物を入れ土で30cm覆い、シートをかぶせる。
(不安:防水シートの下にはゼオライト等を敷き詰めていない…とのこと)
測定用の井戸を堀り安全を確認している。
2.塙町役場で対応検証(11:00~13:00)
町長は視察で昨日から不在。
総務課長
町民課長
まち振興課課長
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます