Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「使える英語表現」(No. 45)「おまえはもう終わりだ。」

2008-03-28 | Weblog
表現45)You're history.(おまえはもう終わりだ。)

あ、ちょっと下品な日本語、すみません…。この表現、映画では結構出てきますよ。え、どんな映画?まあ、今はカリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツネーガーの映画とか、僕の好きなクリント・イーストウッドの映画とか(あ、知らない?ショック…)。つまり、アクション映画ってことですね。もちろん、状況によってはどんな設定の時でも使えるわけですけどね。

でも、「historyは歴史じゃないの?」って思ってるみなさん、多いんじゃないですか?実は僕も最初この表現を聞いた時には「君は歴史だ」って思って、「あれ、これ相手にとってはいい表現?」と思ったものです。しかし、それを言った男の顔はなんか怖いし、言われた方は嫌な顔をしている…。「な、な、なんじゃ、こりゃ!」(?)と思ったものです(ハイ、ドラマも好きです…)。

確かにhistoryは、基本的には「歴史」でいいわけで、しかし、それをそのまま相手に言うと、日本語では「あなたは歴史だ」で何か変なわけですが、英語ではまったく変じゃない。だとすると、どんな意味?と考えると…「あなたは」の後の、「歴史」という日本語訳が問題と気づくわけです。じゃあ「歴史」ってどんなものか、その意味をちょっと考えてみると、そう、「今じゃない」「昔起こったこと」「今は存在しない」みたいな意味があることがわかりますよね。

そこで、You are history. を考えてみると、「あなたは…昔だ、今は(もう)存在しない、過去だ…」という感じになる。そして、その言語感覚を日本語に当てはめると、そう、「あなたはもう過去の人だ」「あなたは今はもういないも同然だ」…そして、文脈によっては「おまえはもう終わりだ」(今回の表現)になるわけです。

「でも、そんなこと言うような状況ってあるかなぁ?」てですか?あると思いますよ。では、そんな一場面を想像してもらうために、いくつかの会話をみてみましょう。もちろん、自分でも声を出して読むんですよ。では、どうぞ!

Jerry: Do you know that Pete is coming to this office as new Director?
(ピートが新しい部長としてこのオフィスに来ること、知ってるかい?)
Nao: Pete! Really? He is a good friend of yours, isn't he?
(ピート?本当?彼は君の仲のいい友達だよね。)
Jerry: Yeah, we drink together oftentimes. Sure.
(まあ、よく一緒に飲んでるからね。そんなところかな。)
Nao: But, then, what would happen to Mr. Shimada, our boss?
(だけど、それじゃあ、今の上司の島田さんはどうなるの?)
Jerry: He will move to the Personnel Office.
(人事課に行くんだってさ。)
Tom: Wait! I'm now in charge of the big project under him, as you know.
(ちょっと待ってよ。君も知ってるように、僕は今、彼の下で大きなプロジェクトを任されてるんだよ。)
Jerry: Right. But, he's going to be out of the office, so, I'm sorry to say, but, you are history.
(そうだよね。だけど、彼がこの課から出るわけだから、まあ、言いにくいけど、君はもう終わりだよね。)
Tom: What? Who will then…? Wait! You mean…
(なんだって?じゃあ、誰が…ちょっと待てよ。まさか…)
Jerry: Don't worry, Tom. I will take care of it.
(心配しなくていいよ、トム。僕が面倒みるからさ。)

ん~、なかなかシビアな出世争いですね~。でもまあ、こんな感じで使うってことがわかってもらえたら幸いです。ところで、もちろん、別にhistory になるのは何でもいいので、「(誰々、あるいは、何々)is history」って覚えてくださいね、今回の表現は。では、また。See you all very soon! Take care, guys. Nao

(End of Story)

「使える英語表現」(No. 44)「いや…やっぱり、チキンください。」

2008-03-27 | Weblog
表現44)On second thought, I will have chicken.(いや…やっぱり、チキンください。)

その日本語、どこかで使った記憶、ありません?そう、飛行機で機内食を選ぶ時ですよね。客室乗務員の女性が、「ビーフとチキン、どちらにしますか?」って、いつもの決まり文句を言った時の答えですね。あれ、迷いません?僕は結構迷いますね~。後ろから(あるいは前から)カートを押しながら順番に来るわけですが、その声が聞こえてくると、考えるんですよね~…「さて、みんなはどっちを選ぶんだ?」「美味しい方が先になくなるのでは?」「後で後悔しないように選ばなきゃ…」なんてね。そして、声が近づけば近づくほど、「さあ、どうしよう?」「アルミフォイル開けてる人、どこかにいないかな~?」って、周りをキョロキョロ…あ、僕だけ?

そこで意を決した僕は言います。「ビーフをください。」しかし、その時です。な、な、なんと、僕のすぐ前にチキンを頼んだ人が、あのいまいましいアルミフォイルを開けて、今まさにチキンを食べようとする光景が目に入る。またそのチキンの美味しそうなこと(よだれが…)。そこで僕はすかさず言います。「いや…やっぱり、チキンください」と…。ま、要は優柔不断ってことですかね。そんな時に使う、「いや…やっぱり」「考えてみると」「思い直したんですが」「考えてみたら」にあたる英語表現が、今回の表現、on second thoughtです。

そもそも、second thoughtとは?最初に頭に浮かんだ考え(思い)がfirst thought(?)で、その後に浮かんだ考え(思い)だから、二番目の考え(思い)。つまり、second thoughtってわけですね。日本語で言うと…「考え直し」「思い直し」「見直し」「再検討」ってところです。なので、こんな言い方もあります。

□ We need to give this plan a second thought.
(我々はこの計画に、もう一度考え(検討)を与える(加える)必要がある→この計画は再検討が必要だ。)

この表現(second thought)の使い方で気を付ける点は、「考えてみると…」と、話しを切り出す時の表現として使う時は、onを付けて、でも冠詞(a, the)を付けないでon second thoughtと言い、「再検討」「見直し」といった名詞として使う場合は、冠詞のaを付けて(theではなく)、a second thoughtと言うことです。いいかな?ちょっとややこしいかも知れませんが、大事なので覚えておいてください。つまり…

○ On second thought, I will have chicken.
× On a second thought, I will have chicken.
× On the second thought, I will have chicken.

○ He needs to give his plan a second thought.
× He needs to give his plan the second thought.
× He needs to give his plan second thought.

と言うことです。では、今回の表現を使った会話をみて、覚えたことを確認してくださいね。Here you go!

(at a restaurant)
Waiter: Are you ready to order, Ma'am?
(ご注文、よろしいですか?)
May: Yes, please. I will take Sirloin Steak, medium, please.
(はい、お願いします。サーロインステーキを、ミディアムでください。)
Waiter: Okay. How about you, Sir?
(わかりました。こちらはいかがされますか?)
Bob: Well, I will have Fish Plate, please.
(そうだな~、フィッシュプレートをお願いします。)
Waite: Fish Plate…what kind of dressing…
(フィッシュプレートですね。どんなドレッシングを…)
Bob: Wait! On second thought, I will have Mexican Pork, please.
(ちょっと待ってくださいね。やっぱり、メキシカンポークにしてください。)
Waiter: How would you like it…
(どんな感じにしましょう…)
Bob: Let me think again. Well…
May: Bob! Make up your mind quick!
(ボブ!早く決めてよ!)
Bob: All right. Then, I will have Beef…no, on second thought, I will have chicken.
(わかったよ。じゃあ、ビーフね、いや…やっぱり、チキンください。)
Waiter: No more change? Good. I will be right back.
(もう変わりません?大丈夫ですね。では後で。)
Bob: Excuse me?
(あ、すみません~。)
May: Bob!
(ボブ!)

おやおや、こんなお客、困り者ですね。でも、自分も時々そうしてるような?だってよく言われるんですよ。「Take your time, Nao.」(ゆっくりしていいよ、ナオ)ってね。まあ、注文は、とりあえずゆっくり考えてからお店の人を呼ぶようにしましょう。そうすれば、on second thought を連発しなくていいですからね。でも、一緒にいく奴で注文が早いのがいるんですよね~。そんな時は、最初から、I need more timeとかI will call you laterとかをしっかり頭に入れておいてくださいね。でも、あせって前言をひるがえしたい時には…そう、on second thoughtを使ってくださいね。では、今回はこの辺で。See you, guys! Nao

(End of Story)

<再登場>英語一問一答(No.14)「現在、過去、完了形?」

2008-03-26 | Weblog
今回は読者の方からのリクエストに応えて、だいぶ前に書きました時制に関する話を載せることにしました。ちょっと長いけど、よ~く読んでくださいね。きっとわかると思いますよ(^^)。リクエストくれた彼女、ありがとね。では、時制に関するお話です。Here you go!

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Question 14: 英語の時制、特に現在完了とか過去完了が、現在、過去とどう違うのかはっきりしません。わかりやすく教えてください。(17歳、高校生男子(のつもり))
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Answer:
わかりました。では、1960年にWilliam Bullが考案したBull Framework(ブルの枠組み?)を使って説明しましょう。彼は言語学者で、スペイン語の時制を説明するためにこの枠組みを考案しましたが、その後、これは他の言語にも適用されるようになりました。もちろん、英語にもね。

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へえ、その考え方(枠組み)っていうのは?
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考え方は結構簡単でね。まず、「基本軸の時」(basic axis time)を設定する。つまり、自分が話そう(書こう)とする中心的話題が持つ、時(時制)をね。簡単に言うと、話したい内容がいつのことなのか、例えば、昨日のことであれば、過去が基本軸の時。もし、来週の話をしたいのであれば、未来が基本軸の時となるわけね。同じように、今の話をしたいのであれば、もちろん基本軸の時は、現在になる。いいかな、ここまで?

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はい、なんか難しそうに聞こえますが、要は、話してる内容が、現在のことなのか、過去のことなのか、あるいは、未来のことなのかってことですよね。でも、それが基本軸っていうのは?
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基本軸っていうのは、要は、頭がその時(現在、過去、未来)を中心に考える、つまり、軸にする(中心にする)ってことです。具体的に説明するね。僕はこう言います。

He plays tennis.(彼はテニスするんだよ。)

時(時制)は、もちろん現在だね。この現在という時を基本の軸(中心)にして、次にその前の時と、その後の時のことについて話します。ではまず、現在を基本の軸にして、それより前に起こったことについての話。

He has played tennis for over 5 years.(彼は、もうかれこれ5年もテニスしてるんだってさ。)

これは、彼が現在という軸から前の(過去の)5年間、ずっと継続してテニスをやってきたことを意味するよね。「やってきた」とは言うけど、過去の話ではない。今話している時点でもテニスしているわけだからね。その意味合いを出す時に使うのが、現在完了形(have+過去分詞)。あくまで現在から過去を見て、過去から起こっている(起こった)ことが今(現在)に繋がっている様子、その気持ちを伝えたい時に使う。いい?

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なるほど…。あくまで現在が基準点となって、そこから離れないで、その前に起こったことに言及するってわけですね。そんな時に使うのが現在完了形。なんとなくわかりました。では、現在の後っていうのは?
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次の文を見てみて。

He is going to play tennis next Sunday with his friends.

単純に、未来になるよね。次に基本軸の時が過去の時。僕は彼が過去にしたことを言いたいので、こう言います。

He played tennis on Sunday afternoon.

単純過去(形)を使った文だね。では、その過去の時、日曜日の午後を基本軸にして、その前に起こったことを話すと…

Before playing tennis, he had finished some of his homework.
(テニスをする前に、彼は宿題をいくらか終わらせていた。)

頭の中で、テニスをした時(日曜日の午後)が軸になって、その前の話をしているっていうのはわかるよね。過去のある時点の話をしていて、「あ、その前に、もう~が起こっていたんだ」という意味を表わしたい時に使うのが、過去完了形(had+過去分詞)。つまり、単純過去で表わされた時の、もう一つ前の時に、すでに何かが起こっていたと言いたい、表現したい時に使うのが、過去完了なんだね。いいかな、ここまで?

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はい!よくわかりました。僕が例を挙げますね。「昨日僕が学校から家に帰った時には、お母さんはもう買い物に出ていました。」この場合、「買い物に出ていた」部分が、had gone out for shoppingになるわけですね。
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その通り!で、「後」の話ね。

After playing tennis, he went to a sport shop with his friends.

単純過去になるよね。では最後に、基本軸の時が未来の場合。

He will (is going to) meet with his friends at 6:00.

単純未来形だね。じゃあ、基本軸の時(この場合は6時)の前だと…

Before 6:00, he will have finished the rest of his homework.
(6時前には、彼は残りの宿題をすべて終わらせていたよ。)

未来の話をしているので、終わらせていた(その時の前までに)とはいっても過去形は使えない。だって、過去の話じゃないからね。未来の話だから、willを使って、まず未来を表わす。でも、その未来のある時点で「終わった」という意味合いを出さなければならない。そこで使われるのが、過去形ではないが、過去のことに言及する機能を持つ現在完了形というわけね。will という助動詞が前に来るので、その後に来るhaveは常に原形。ということで、will have+過去分詞となり、いわゆる、未来完了形が使われることに。お~い!ついてきてるかい?

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大丈夫ですよ。つまり、誰かの未来のある時点での話をしていて、その人が、その時点の前に、すでに何かをしていた、と言いたい時に使うのが、未来完了形(will+have+動詞の原形)てことですよね、
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すばらしい!その通りだね。で、最後に、「後」についての話。
After 6:00, he will (is going to) enjoy dinner at Betty's place.

ここは単純未来でいいよね。さてさて、今回は、現在、過去、現在完了、過去完了、そして、未来完了まで、いっきに話しました。これらは一度理解すれば決して難しいものではないので、わかりにくかった方は、何度か読み返してもらったらいいと思います。きっとわかるようになるはずです。It is a promise! では、今回はこの辺で。See you next time!

(End of Story)

(参考文献:Celce-Murcia, Marianne, and Larsen-Freeman, Diane. 1983. The Grammar Book, Rowley, Mass.: Newbury House.)

「使える英語表現」(No. 43)「興奮し過ぎちゃった。」

2008-03-25 | Weblog
表現43)I have been carried away.(興奮し過ぎちゃった。)

carry という単語は、皆さん知ってますよね。そう、「~を運ぶ」「~を身に付けている」「(商品等を)置いている」といった意味を持った言葉ですよね。でもまあ、「運ぶ」って意味が一般的かな。そして、その後にaway(離れていく、遠くへ)って語が付いているので、carry awayだと、何かを「運び去る」「どこかへ持っていく」って感じになるかな。ということは、今回の表現ではその動詞が受け身形になっているので、「~が運ばれる」(現在完了形の意味は無視してね)になる。じゃあ、何が運ばれるのかというと…「私」(主語)?

「私が運ばれてどこかへ持っていかれた…?」ん~何か変ですよね。かりにそうだとしたら、誰が持っていくの?素朴な疑問ですね。そこで、冒頭の文の訳を見てください。「興奮し過ぎた」って書いてあるでしょ。「私が運ばれてどこかへ持っていかれた…?」と「興奮し過ぎた」…この二つの意味に何か共通点、感じません?僕は感じますね~。そう、「私」をどこかへ持っていったのは、実は自分自身、つまり、自分の感情、気持ちが本来の自分自身をどこかへ連れて行っちゃったって感じなわけです。そうなると人はどうなるかというと…「興奮して我を忘れる」「調子に乗る」「図に乗る」「夢中になる」あるいは「悪のりする」な~んてことになりますよね。

今回の表現、be carried away、あるいは、get carried away(get を使うと響きがちょっと強くなります)は、そんな意味を持った表現です。使う文脈によって日本語の訳はいろいろ変わると思いますが、「自分が何かをやり過ぎちゃった」って感じた時に使う表現だと思えばいいです。まずは使ってみて、その感覚を覚えてくださいね。そうすると、結構すんなり気持ちになじむと思いますよ。では、その表現が入った会話の一例をみて、その意味を確認してください。Okay, guys. Here you go!(あ、今回の会話の内容は、ちょっとシリアス…かな?)

Tom: Which party are you supporting, Sam?
(どっちの政党を応援してるんだい、サム。)
Sam: You mean, Presidential race?
(大統領選挙のこと?)
Tom: Right. I think I am going to vote for a candidate from Republican Party.
(そう。僕は共和党の候補者に投票しようと思うんだ。)
Sam: Are you kidding? Has Iraq become safer after the war?
(冗談だろ?戦争の後イラクは少しでも平和になったかい?)
Tom: I guess so, to some extent.
(そうじゃないかな、ある程度は。)
Sam: Are you nuts? It's getting worse and worse.
(ばかじゃないの?状況はますます悪くなってるじゃん。)
Tom: But…
(だけどさ…)
Sam: But what? Wake up, Tom! Come on!
(だから何?寝ぼけたこと言ってるんじゃないよ、トム。冗談じゃないよ。)
Tom: Calm down, Sam. We are not fighting, are we?
(落ち着けよ、サム。喧嘩してるわけじゃないだろ?)
Sam: I'm sorry, Tom. I have been carried away.
(ごめんな、トム。興奮しすぎたちゃった。)
Tom: That's all right. I get carried away too sometimes when I talk about politics.
(いいよ。政治の話しをすると、僕も時々我を忘れる時があるからね。)

え?政治の話しは堅すぎる?では、軽い乗りの会話をどうぞ…

Sam: Changing the subject, what happened to your date with Nancy?
(話しは変わるけどさ。ナンシーとのデート、どうだった?)
Tom: It didn't go well.
(うまくいかなかったんだ。)
Sam: Why?
(どうして?)
Tom: She asked me about my favorite baseball team, and I said I liked Giants.
(彼女が僕の好きな野球チームは、って聞いたんでね。ジャイアンツが好きって言ったんだ。)
Sam: She likes baseball too, huh. That's good.
(彼女も野球好きなんだ。よかったじゃん。)
Tom: That was not good.
(それが…よくなかったんだ。)
Sam: What do you mean?
(どういう意味?)
Tom: Well, I got carried away and started to bash away many teams including Yankees.
(いやね。話しに夢中になって、そのうちヤンキーズとか他の多くのチームの悪口をいい始めちゃってさぁ。)
Sam: So?
(それで?)
Tom: She is a big fan of Yankees.
(彼女、ヤンキーズの大ファンだったてわけ。)
Sam: Ouch!
(そりゃまずいわ(痛)!)

人はどんな時もやり過ぎ、言い過ぎは良くないですよね。話してる相手をよく見て、相手がどう反応しているのかを確認しながら話さなきゃね。くれぐれも自分自身をどこかへやってしまう(get/be carried away)ようなことだけはしないように…ネ。では、次回まで。See you! Bye-bye! Nao

(End of Story)

「使える英語表現」(No. 42)「いいですよ。どうぞ。」

2008-03-23 | Weblog
表現42)Be my guest.(いいですよ、どうぞ。)

さて、今回は日常会話でよく使う表現を取り上げます。タイミングよく使うことができれば、あなたの英語がネイティブの耳に自然に響くこと、間違いないですよ。では、どんな時に使うのか…。例えばこんな感じです。

Tod: How long are you going to use the copier?
(どれくらいコピー機使う?)
Nao: I've got lot of documents to copy.
(かなりコピーしなきゃいけない書類があるんだ。)
Tod: I need to make just one copy. Can I use it quick?
(一枚コピーするだけなんだけど…。使っていいかな、すぐ終わるから。)
Nao: Be my guest.
(いいよ、使ってくれて。)
Tod: Thanks.
(ありがとう。)

文字通り訳すと、「私のゲスト(客)になって!(命令形)」になりますよね。つまり、相手に対して自分の方から、私の「客」(自分がもてなす人)になってくださいって言ってるわけです。これ、何か変ですよね。いや、そうでもないかな?例えば、誰かと食事を一緒にした時、「あ、ここは僕がおごるから、今日は、君はお客さんということで…」という状況なら、「あなたはお客さんになってください(命令形)」でも、問題ない、ですよね。実は、そんな使い方もあります。あ、ひょっとしてこっちの方の意味が先かな?

(after lunch)
Nao: How much do I owe you?
(いくら払えばいいかな?)
Tod: Be my quest here.
(ここは僕がおごるよ。)
Nao: Thanks. I will buy you next time, then.
(ありがと。じゃあ、次は僕がおごるよ。)

でも、こんな状況はあんまりないですよね。なので、日常の会話の中では、誰かに「いいかな、それで?」って聞かれた時に、「どうぞ、どうぞ」「ご自由に」「お好きなように」といった意味で使われることが多いですね。皆さんもそんな状況になった時は、「Please, please.」(どうぞ、どうぞ)と日本語的な発想で言うのではなく、すかさず、「Be my quest.」と言ってください。どうです、結構かっこよく聞こえるでしょ?では、もう一つこの表現の入った会話をみてください。すんなり頭に入ってきたら、もう完璧(Perfect!)です。

Steve: I know that you like Naomi, but I like her too.
(君がナオミのこと好きって知ってるけどさぁ。僕も好きなんだよな~。)
Nao: So what?
(だからなに?)
Steve: I would like to ask her out for dinner or something. Is it okay with you?
(彼女を夕食かなんかに誘いたいんだ。いいかな(そうしても君はオーケーかな)?)
Nao: Well, be my guest. I don't care a bit.
(いや~、いいよ、ぜんぜん。全く気にしないよ。)
Steve: Really. Thanks, Nao.
(本当かい。ありがとな、ナオ。)

本当は嫌ですよね~。でもまあ、ダメだっていうのも大人げないので、Be my guestって言っちゃったってわけですね。この表現、結局は自分が良い人になる言い回しなわけです。これ、日本人の美徳、謙虚さ(humblenes)にも繋がるような…。でも、言い過ぎはお金にも、時間にも、自分が欲しいものも失う可能性もあるので、使う時はくれぐれもお気を付けを…。では、今回はこの辺で…いいかな?「Be my guest.」Thank you, guys. See you next time. Nao

(End of Story)

「使える英語表現」<リニューアル編>(No. 1)「わかった!」

2008-03-20 | Weblog
Ladies and gentlemen,

「え?「使える英語表現」(No.1)?」って思っていらっしゃることと思います。実はこれから時々、前に書いた英語の話しを「リニューアル編」として載せることにしました。僕のブログを最近知った皆さんは、前に書いたものを見る機会がないと思うので、それなりにためになるのではと思ってのことです。内容はかなりリニューアルして、より良いものにしての再登場としたいと思いますので、何分ご理解、ご愛顧の程を…。「前に読んだよ」という皆さんも、内容をより洗練(?)していますので、もう一度目を通してもらうと新たな発見もあるかと思いますので、この「リニューアル編」も、よろしく読んでいただけたらうれしいです(^^)。では、その第一回です。Here you go!

表現1)I got it.(わかった。)

日本語の「わかる」にあたる単語を考えると、すぐに出てくるのは「understand」「know」ではないでしょうか。では、「わかった」という日本語が浮かんだ時に英語では何と言うか?主語は自分で、「わかっ(た)」(過去?)なのだから、「I understood.」 あるいは「I knew.」 になるような…?でも、それは違いますね。「understood」は、「わかった」という軽い(カジュアルな)意味より、「理解した」あるいは「了解した」といったニュアンスの方が強く、固い(重い)響きを持たしたい時に使う表現です。また、「I knew」は「知る」→「知っていた」となり、「わかった」とは違った意味になってしまいます(これはいいですよね?)。

そうすると、「わかった」に含まれている過去的(?)なニュアンスは忘れて、現在形の「I understand.」あるいは、「I know.」 の方がまだいいような…。だって、「わかった」とはいっても、今のことをいってるわけですからね~。

では、「I understand.」 と言うとどうなるか。これは相手が何かについて説明をしている時に、「はい、わかりますよ」という納得、理解を表わすために使われるもので、そう…何かでしかられている時に「はい、はい、わかります、わかってますよ…」って感じで使うものです。なので、「よっしゃ!わかった!」(金田一シリーズで聞いたような…)といった感じではないわけです。

じゃあ、「I know.」 はというと、これは「知ってるよ」という響きを持つので、相手が何かを一所懸命説明している時に使うと、「そんなことはわかってるよ」という感じを与え、言い方によっては険悪なムードを作ることになるかも知れません。なので、ちょっと注意して使った方がいい、危険(?)な言い回しです。ということで、やっぱり「わかっ た!」とは違いますね。
  
「だから、結論を早く!」はい、はい…。そこで使うのが、”I got it. “という表現です(ふ~、やっと出てきた)。getという単語には、「得る」から派生した「わかる」「理解する」という意味があり、この単語は過去形になっても「得た」―>「わかった」というふうに、いわゆる「過去」の意味を持ちません。「今わかった」といったニュアンスなので、現在完了形の意味合いに近いかな…。なので、だれかに、“Did you get it?”(わかったかい?)と聞かれたら、”I got it.”(わかったよ。)と言えばいいんです。あるいは、一人で「どうすればいいのかな~?」って考えていて、「あ、そうか、こうすればいいんだ!」って時も~そう、”I got it!” なのです。Did you get it? 「Sure, I got it, Nao.」と今思った人は、You got it.です。では、次回をお楽しみに。See you, guys! Bye-bye! Nao

(End of Story)

「使える英語表現」(No. 41)「いやになった(おじけづいた)?」

2008-03-19 | Weblog
表現41)Have you go cold feet?(いやになった?)

「え?冷たい足…を持っているか、って?」そうですね~、一体何だって感じですよね。冷え性か!て漫才なら言いそうですよね。でも、cold feet=冷たい足、冷えた足、というのは、そのままの意味で理解していいんですよ。これは一説には、兵士が戦場から逃げる時に、その恐怖から足がすぐに冷たくなった、という話しからきているそうで、冷たい足は、臆病な気持ち、恐れを意味するようになったとのこと。この表現は、1800年初頭から使い始められ、勇気をなくした人はcold feet(冷たい足)を持っている人、つまり、someone who lost his courage has cold feetという意味で使われるようになったそうです。

ですから、have/ have got/get cold feet の日本語的語感は、「おじけづく」「臆病になる」「嫌気がさす」「ちゅうちょする」って感じですね。決っていた何かをするにあたって、急に勇気がなくなったり、自信がなくなったりする様子を表わす表現ということになります。結構わかりやすいですよね。では、もっとわかりやすくするために、以下の会話をみてくださいね。では、Here you go!

(at a beautiful restaurant)
Jimmy: Beth, I have something important to tell you today.
(ベス、今日は大事な話しがあるんだ。)
Beth: What, Jimmy?
(何なの、ジミー?)
Jimmy: Will you marry...
(僕と結婚…)
Beth: Stop! Jimmy. Before whatever you are about to say, I have to tell you something.
(待って!ジミー。あなたが何か言う前に、言っておきたいことがあるの。)
Jimmy: Okay. You go first.
(いいよ。じゃあ、きみから。)
Beth: I didn't mean to hide it, but I've got athlete's foot. Have you got cold feet?
(隠すつもりはなかったんだけど…私、水虫なの。いやになった?)
Jimmy: Oh, come on. So what?
(何言ってるんだよ。それがどうしたっていうの。)
Beth: Thanks. I am relieved. One more thing, though. This is not as big as athlete's foot, but, I have a daughter.
(ありがとう。ほっとしたわ。だけど、もう一つあるのね。これは水虫よりはたいしたことじゃないんだけど…私ね、娘がいるの。)
Jimmy: So what? What? You got a child?
(だから、それがどうしたっ…え、何て?子供がいるの?)
Beth: Yeah, but just one. That's all I had to say. Now, your turn.
(そう、でも、一人だけね。私が言いたかったのはそれだけ。今度はあなたの番よ。)
Jimmy: Well…will you…mar…you and Mary attend the party next week?
(え~と、きみは…結…きみとメアリーは、来週パーティーに出るのかな?)
Beth: Mary and party? Oh, come on, Jimmy! You got cold feet, didn't you? I shouldn't have told you about my athlete's foot.
(メアリーとパーティですって?何言ってるのよ、ジミー。おじけづいたのね、やっぱり。水虫のこと、言うんじゃなかったわ。)
Jimmy: …

お~い、ベス~!子供がいるって聞いたら、そりゃ、cold feet になるでしょ、ねぇ、皆さん。ま、今日は聞いたばかりなので、足が冷たくなっても仕方ないですよね。2、3日考えたら気が変わって、今度はMaryの話じゃなくて、marryの話しをすることになるかも。でも、その結末は、Who knows?(誰にもわからない/何とも言えない)ですけどね。結婚前って、誰でもget cold feetになるんですってね。不安になって、おじけづく気持ち…か~近いうちにそんな気持ち、感じられるかな~?(自分事で失礼…)では、今回はこの辺で失礼します。それでは皆さん、寝る時はくれぐれも足を暖かくして寝てくださいね。決してcold feet にならないように…(寝る時にcold feetを持つ…?ん、ちょっと意味深かも…)See you soon, guys! Bye now! Nao

(End of Story)

「使える英語表現」(No. 40)「怒らせないでよ!」

2008-03-17 | Weblog
表現40)Don't push my buttons.(怒らせないでよ!)

今回の表現は、なんかちょっと変…でしょ?そう、私達日本人にはその単語の意味がわかるだけじゃ、その意味を想像すらできませんよね。「私のボタンを押さないで」が、「怒らせないで」になるわけですからね~。でも、あんまり突拍子もない言い回しだけに、一度覚えたらきっと忘れないですよ。

いろいろ調べるに、この表現は人を機械に例えることから生まれたようです。つまり、ある機械があり、それには多くの(押し)ボタンが付いている。ボタンにはそれぞれ何かを起動させる役目があり、ひとつ一つその目的によって間違いなく押さないと正常に機能しない。もし、万が一間違って複数のボタンを一緒に押してしまうと、誤作動して予期しない否定的なことが起こってしまう。え、ややっこしい?じゃあ、その機械がロボットとしましょう。間違って複数のボタンを一度に押してしまうと、ロボットは狂ってしまうわけです。いつもはおとなしいロボットなのに、間違ってボタンが押されると、いらいらして怒り、極めて機嫌の悪いロボットに変身してしまう、というものです。そう、人間をその機械のロボットに例えていると思えばいいわけですね。あ、この説明は、あくまで私独自の説明なので、その辺はくれぐれもお知りおきを…。

ということで、人をいらいらさせて、困らせて、怒らせる…そのようなことをすることを、push one's buttonsと言います。では、以下の会話文でその使い方を確認してくださいね。Here you go!

(Jim and Jeff are talking over coffee)
Jim: What's wrong, Jeff? You look pretty annoyed.
(どうしたんだい、ジェフ?何か、かなりいらついて見えるけど。)
Jeff: I am now working with Joan at the bookstore. You know that, don't you?
(僕が今ジョアンと本屋で一緒に働いているの、知ってるだろ?)
Jim; Sure. Oh, I see. You, guys, are not getting along well. Is that it?
(知ってるよ。あぁ、なるほどね。二人はうまく行っていない。そういうこと?)
Jeff: Right. She really knows how to push my buttons.
(そういうこと。彼女はホントに僕をいらいらさせるんだよな。)
Jim: She seems to be a nice gal to me.
(彼女はいい子みたいだけどな~。)
Jeff: What do you know about her? You don't even know your girlfriend.
(あの子の何を知ってるんだ?自分のガールフレンドのことだってわかっちゃいないのに。)
Jim: What? I am now talking about your problem, Jeff. Don't push my buttons.
(何だって?今は君の問題を話してるんだろう、ジェフ。僕を怒らせるなよ。)
Jeff: I'm sorry. I don't mean it. I'll tell you what happened…
(悪かった。そんなつもりじゃないんだけど。じゃあ、この間あったこと話すけどさ…)

まだまだ話しは続きそうですが、こちらの方はこのくらいで。皆さん、くれぐれも他人には気遣いを持って、相手が自分の言動でどのような反応をするかをしっかり考えて、話しはしましょうね。他人と話しをする時は、きちんとした身なりをするためにボタンが留っているか確認することは大事です。礼儀ですからね。でも、相手のボタンまで確認して、勝手に留めようと押さえるようなことだけは決してしないように。そんなことをしたら、相手は間違いなく怒っちゃいますよ。今回はそんな話し(?)でした。では、次回まで。See you guys! Bye-bye! Nao

(End of Story)

「使える英語表現」(No. 39)「恥知らず!」

2008-03-15 | Weblog
表現39)Shame on you!(恥知らず!)

日本の文化は「恥の文化」って言いますよね。え?聞いたことがない?(Never heard of it?)うっそ~!(You are kidding me, aren't you?)
海外ではそう理解されていますよ。日本について書いている本にはそのことがよく書かれていますからね。ということで(ていうわけでもないですが)、今回は恥に関する表現についてのお話です。

「恥」の英語はというと…そう、shame(シェイム)ですね。ただ、恥の訳はshameでいいですけど、shame の日本語訳を「恥」だけで理解するのはちょっと困ります。例えば、以下の文を見てください。

It is a shame that he got sick just before the contest.
(コンテスト直前に病気になるなんて、気の毒な話しだね。)

そう、shameは「気の毒」「残念」「ひどい話し」「困ったこと」って意味も持っています。It's a shame that~(~とは残念だ、気の毒だ、困ったものだ)という表現はよく使われるので、覚えておくと大変便利ですよ。

「で、恥の話しは?」あ、sorry, sorry… 。「恥」という意味合いでshameを使う場合、通常はshameという名詞よりも、ashamed(恥ずかしい、恥ずかしく思う、面目ない)という形容詞の方が多く使われます。例えば…

I feel ashamed.
(恥ずかしいなぁ。)
I am ashamed of my ignorance about history.
(歴史に無知なのは恥ずかしい限りですね。)
You should be ashamed of yourself.
(君は恥を知るべきだ。)

え?上の最後の文の意味と、表現38)の意味が同じ、ですって?いいところに気がつきましたね~。実は、結構近いんですよ。You should be ashamed of yourself. と言う代わりに、Shame on you. と言っても問題ないです。でも、Shame on you. と言いたい時に、You should be ashamed of yourself. がいつも使えるかというと、そうとは限りません。なぜなら、Shame on you. という表現は、軽く冗談っぽく使うことが結構多いからです。例えば…そうですね~「何ばかなこと言ってるの」「そんなこと言っていいの」とか「あきれた」とか、そんな感じかな。もちろん、軽く「恥を知りなさい」って感じも、ありです。

あ、そうそう、皆さん。左手の人差し指を伸ばしてください。そして、その上を右手の人差し指で、根元の方から軽くこすってください。はい、一回、二回、三回…そして言ってください。Shame on you. はい、完璧で~す。この指のこすり方、相手にいかにも見えるようにすると、「恥を知りなさい」って意味になるんです。もちろん、声を出さないで、そのジェスチャーだけでも同じ意味を伝えることができます。軽く(冗談っぽく)相手に皮肉を言う(?)時に使う英語文化独特の表現法です。日本にそんなジェスチャー、あったかな?

では、今回の表現が入った会話を見てみましょう。Here you go!

George: Would you come to the party tonight?
(今夜パーティに来ないかい?)
Bill: Thanks. But, I'm going out for dinner with Nancy tonight.
(ありがと。でも、今夜ナンシーと食事なんだ。)
George: With Nancy? Isn't Betty your girlfriend?
(ナンシーと?ベティが君のガールフレンドじゃないの?)
Bill: Well, Nancy is pretty cute.
(まあ、でも、ナンシーって、すごくかわいいしなぁ。)
George: Shame on you!Cheating is no good.
(恥知らず!だめだろ、浮気は。)
Bill: Well, you are right. Okay. I'm not going. But what should I tell Nancy.
(そうだな。君の言う通りだ。わかった。行かないよ。でも、ナンシーに何て言おうかな~?)
George: I'll call her. Do not worry. I will take care of it.
(僕が電話かけといてやるよ。心配しなくていいよ。僕に任せとけって。)
Bill: Thanks, George. I will see you at the party, then. Bye!
(ありがとう、ジョージ。じゃあ、後でパーティでね。バイ!)
George: (calling Nancy) Hi, Nancy. This is George. Bill asked me to take you out for dinner tonight. Yeah, he can't make it.(Shame on me, George...)
(ナンシーに電話をかけて)ハイ、ナンシー。ジョージだけど。ビルから今晩君を夕食に連れていってほしいって頼まれたんだ。そう、やつは行けないんだってさ。(恥を知れ、ジョージ…)

ま、こんなこともありかも知れませんね。ジョージもナンシーのことを気に入っていたということで。あ、でも確か…ジョージもChrisというガールフレンドがいたような…Shame on you, George! そう、こんな具合に使えばいいのです。では、また次回。See you! Nao

(End of Story)

「使える英語表現」(No. 38)「いろいろ考えてみると…」

2008-03-13 | Weblog
表現38)All things considered, I think you are right.(いろいろ(全てのこと)考えてみると、君の方が正しいみたい。)

All things considered, …が今回の表現です。使う時は、これ全体で使って くださいね。全てのこと(all things)をconsidered(考慮した)、ではなく…、全てのこと(all things)が(have been)considered(考慮された)結果、どうだったのかをその後に続けて言う、言い回しです。そう、この時のconsideredは、過去分詞です。

「~なので、~だ」「~しながら、~した」「~している時に、~した」など、主要な文(~だ、~した)を説明する句(~なので、~しながら、~している時に)には、前提、状況、時間等を示す、その句とその後の文をつなぐ言葉(なので、しながら、の時、等)が必要となります。つまり、二つの文をつなぐには、それらをくっつける何かが必要ということですね。二つの文を一番簡単につなげるには、andとかbutがありますが、それでは二つの文が独立してしまい、前の部分(文)が後の文につながらなくなるので、使えません。そこで、英語では、そのつながりをはっきり示す言葉(since, while, when等)を使うか、それを言わないで、分詞(現在分詞、過去分詞)を使って、その伝えたい意味を込めるかのどちらかを選択します。

All things considered, を見てみると、この部分と後に来る主要な文(I think you are right)をつなぐ語(~してみると、~した結果、などを示す語)はありませんよね。なので、この場合は、分詞であるconsideredがつなぎの役目をする語になり、「(全てのことが)考えられた、その結果」といった意味を持つようになるのです。その含まれている意味は表面には出ていないので、その分詞(considered)が示す意味合いは、聞き手の理解にゆだねられることになります。なので、それを自然な日本語に訳そうとすると、なかなかこれといったものがなく、「考えてみると」「考えた結果」「考えたならば」「考える時」…どれでもいいような…感じになるわけです。

要は、「考慮された」と言う事実があったことを、過去分詞を使って述べ、で、その結果どうなのかを後の文で説明する、という文章構造になっている…そう理解するとわかり易いのではないかと思います。例をいくつか挙げてみましょう。

Pressed too hard against the door, I could not move at all.
(ドアに強く押しつけられていたので、身動き一つできなかった。)
Disappointed by the result, Jim gave up his dream.
(その結果に落胆し、ジムは夢をあきらめた。)

どうですか?この感覚、わかります?まあ、今回は、とりあえず、All things considered, … だけをしっかり理解してもらえばいいです。では、今回の表現を使った会話を見てみましょう。Okay. Here you go!

(at a restaurant)
David: Jill, have you made up you mind?
(ジル、気持ちは決まったかい?)
Jill: Well, I think I will order a steak.
(え~と、ステーキにしようかしら。)
David: I am not talking about the order.
(注文のことを言ってるんじゃないよ。)
Jill: What is it that you are talking about then?
(じゃあ、何のことを言ってるの?)
David: About our marriage, Jill.
(僕たちの結婚だよ、ジル。)
Jill: Ah, about that. Well, all things considered, I am not ready yet.
(ああ、そのことね。まあ、いろいろ考えたんだけど、まだその時じゃないわ。)
David: You have not been ready for 5 years.
(もう5年間もその時じゃなかったわけだね。)
Jill: I want to enjoy my single life for some more time. Don't you?
(もうちょっと独身生活をエンジョイしたいのね。あなたもそう思わない?)
David: I do not. All right, then. Now is the time to say goodbye, all things considered.
(思わない。わかったよ、じゃあ。今がさようならを言う時かな、こんな状況を考えるとね。)
Jill: Really? But, before that, can I order a New York steak, 300 grams?
(本当?だけど、その前に…ニューヨークステーキ、300グラム、注文していい?)
David: Sure. I will order the same thing. Jill!
(いいよ。僕も同じのにしよう。ジ~ル!)

男は欲しいものをなかなか自分のものにできないようですね。ま、それはともかく、All things considered, …の表現は、皆さんはしっかり自分のものにしたんじゃないでしょうか。では、今回はこの辺で。See you soon, guys! Bye! Nao

(End of Story)