税理士の戯言

大阪市中央区の税理士法人代表ブログです

機嫌を知るべし-徒然草-

2008年04月28日 | コラム

 学生時代に書いた日記の中に、「機嫌を知るべし」
という箇所があります。大事な岐路にたったときに、書いた一文です。

 現代では、「機嫌」という言葉の意味は、
1.精神の状態。気分。気持ち 『父の機嫌が悪い』 
2.よい心持。快い気分  『酒を飲んでご機嫌になる。』
 といったように使われます。 
  
 「機嫌」は、高校(中学か?)の古文の時に、現代の言葉と意味が全然違うので、
覚えた言葉の一つです。
勉強をしているときは、単に覚えただけでしたが、
大学生になって暇ができたときに(本当に暇で、どうやって一日を
過ごそうかと思った時期がありました(笑))、改めて、徒然草を読んで、
目にとまったのが、「機嫌を知るべし」の段です。

 古語では、「機嫌」というのは、「時期」「時機」という意味です。

 吉田兼好は、前段で、「物事には何でもタイミングがある」
という意味のことを言っています。

「世の中に合わせていくには、タイミングがある。」
「タイミングの悪い人は、人の言うことを聞かないし、気持ちを合わせられないし、
やることがうまくいかないものだ。」と。
 徒然草といえば、「無常観」であり(受験のときのキーワードでしたネ)、
ここだけ読むと、世渡り術のような感じがしますが、大事な後段があります。

 「必ずやり遂げたいと思うことは、時機を云々するものではない。
とにかく、躊躇することなく、やるのだ。」とのくだりがあります。
 
 ビジネスにおいても、全く同様です。
チャンスは、そう何度もありません。

 ここ一番は「今」かもしれません!

 『されば、真俗につけて、必ず果たし遂げんと思はんことは、機嫌を言ふべからず。』 -徒然草より-

 




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後だしじゃいけん

2008年04月21日 | コラム

 Jパワー(電源開発)の株式を、英国系の投資ファンドが買占めていることが問題になり、
先週政府がストップをかけました。

 「電力事業(インフラ)を行うJパワー社への、過大な外資の流入は、
国民の利益を損ねる可能性がある」というような趣旨の発言をしています。

 同社は、1兆円以上を運用するファンドで、基本的には投資家の利益を
最大にするための行動をします。(どのファンドもこれは共通です)

 米国ほかで、同社が問題を起こしているのも事実です。
しかし、まともな提案(4月17日付け-末尾に要旨記載)もしています。

 政府の反対する理由が、上記のものなら、それは外資だけに限らず、
国内でも規制すべき団体等はいくつもあります。

 ようは、民営化(株式上場)しても、文句の言わない仲良しの持合いにしておきたい、
天下り先を確保しておきたいというのがあるのではないでしょうか。

 上場させておいて、厳しい発言をする株主はNO!
これでは、「後だしじゃいけん」と同じだと、私は思います。

  日本の株式市場は、海外から魅力あるものにすべきなのに、
 これでは、ますます投資家離れがすすみます・・・ 
 3月29日 コラム「魅力のない国?」 参照

<TCI社>
http://www.tcifund.jp/  ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド (TCI)は、
100億ドル(約1.1兆円)以上の資産を全世界で運用している運用会社です。
私たちは企業価値向上が見込める企業に長期投資することを投資哲学としています。
その名称は、運用資産の一部を慈善団体-ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド財団(CIFF)
www.ciff.org に毎年寄付する契約を締結していることに由来しています。

(5つの株主提案)
 1. 株式持合い、株式投資に対する制限
 2. 社外取締役の導入 最低3名
 3. 期末配当案(その1) 現行の倍に増配
 4. 期末配当案(その2) その1とは逆に、低い配当を選択肢として
 5. 自己株式の取得  持合で含み損を抱えるなら、自己資本利益率を高める  






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コーヒーブレイク-学習指導要領-

2008年04月14日 | コラム

  私には小学校4年になる娘がいます。
新学期になって、文科省作成の保護者用パンフレットをもらってきました。

  新しい、学習指導要領で、題して「生きる力」
 浅田真央ちゃんや、石川遼君が題字書いてます。
(文科省もこの辺は、堅いイメージを払拭しようと思ってるようです)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/pamphlet/index.htm
 
 ゆとり教育の見直しを受けてのことですが、決して詰込み教育に戻すもの
ではないことが強調されています。

 この中に、“読解力”が重要であること、そのため、全ての基礎である国語教育
がとりわけ大事とのくだりがあります。
 具体的には、「小学校で古文、漢文の音読を行います。」と

 既に、学習塾ではこういった取組みは、積極的に行われています。
うちの子も、「子曰く、・・・・・・・・・」と、時々家でも暗誦しています。

 役所のやることは、後手後手です。
ちなみに、この指導要領も平成21年4月からです。

 学習到達度の調査で、世界的にも順位が下になるにつれ、重い腰を
あげたといったとこでしょうか・・・

 「つめこみ教育はいけない」
 「丸暗記は意味がない」といったことが、言われてましたが、
基本的なことは暗記からはじまります。
 
  幼児が言葉を覚えるのは、あびるように言葉を「聞いて」です。

  最近、娘の友達に、“ベーやん”と言う、フィリピンから来た同級生がいます。
まだ、日本に来て一年も経たないそうですが、日常生活には全く支障なく
日本語で会話を出来るようです。

 「3のつく数字のときにあほになり、5の倍数で犬のまねをする」とか
いう「世界のナベアツ」のまねを、べーやんは出来るそうです。

 
中学、高校、大学と10年間英語を勉強した私より、はるかにすごいですね。




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雁の群れ

2008年04月07日 | コラム

  週末、久しぶりに遠出をする機会がありました。
夕方、空を見上げていると鳥の群れが飛んでいます。
最初見たとき、群れはばらばらでしたが、
暫らく眺めていると、やがて群れはV字型になっていきます。

 「このV字型は、子供のころよく見た渡り鳥の群れだ!」
鳥の種類までは、よくわかりませんでしたが、「雁の群れ」を思い出していました。

 ある本で、読んだ話ですが、
『雁は羽ばたくと、すぐ後ろに上向きの風が起こることが分かっていて、
群れがV字隊形で飛ぶことによって、単独で飛ぶときよりも飛行距離を
71%以上伸ばせる。』そうです。
 
 「雁の群れ」の話は、私が、社内でも、そして社外でもよく引用するお話です。
上昇気流という物理的な理由もありますが、
同じ目標と連帯意識で結ばれた仲間が同じ方向を
目指せば、お互いの推力が働いてより早く簡単に目的地に到達するのです。
 
 なかには、隊列を離れる雁も出てきますが、
隊列を離れると途端に厳しい風をまともに受けるわけで、
再び隊列にもどり上昇気流にのろうとします。

 企業におけるチーム(組織)も、まさに「雁の群れ」と同じです。
同じ目標、連帯意識、それぞれの持ち場(役割)がとても重要です。

 そして、このお話には続きがあります。

 先頭を飛ぶ雁は、いつも同じではなく、疲れると隊列の後ろに回ります。
きつい仕事は、交替をする必要があること、
また全体の隊列が乱れないように、リーダの役目として、
声かけ(褒めたり、激励すること)が必要なわけです。

 本能で、このことがわかっている(?)雁はすごいですね。






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「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。」-徒然草-

2008年04月01日 | コラム

  徒然草の一節に、双六の上手な人に勝つ極意を聞いたところ、
「勝とうとするのではなく、負けないようにすることだ」というくだりがあります。
 
  ビジネスにおいても、通ずるものがあります。
「勝ち組」、「負組み」という言葉が使われるようになって久しいですが、
もう一つ「負けない組」というのが、
財務基盤の弱い中小企業においては、特に大事です。
 
 企業において負けない(=存続していく)為には、
一年を通じて赤字にならないことです。
12ヶ月間で、利益が出る月がたとえ1ヶ月しかなくても、
残り11ヶ月は少なくともトントンにもっていくことです。

  逆に、11ヶ月間儲けがでていても、博打(大勝負)にでて、1月が大赤字になり、
一年を通じて赤字になれば、たちまち存続が厳しくなります。
 
 当たり前のことのようですが、結構これが難しいのです。
事業をされている経営者には、様々なタイプがおられますが、
ときどき博打をうってみたいという衝動にかられるようです。
特にやっかいなのは、本人は「博打」と思ってないことです。

 私自身、会計事務所という“固い仕事”をやっていてもその気持ちはあります。
辛抱強く、地道に、自分の領域の商売を続けていくことが肝要です。

 昔の人は、商い(あきない)とはよく言ったものと、とても関心します。
そして、吉田兼好の叡智にも…

 (徒然草より)
双六の上手といひし人に、その手立てを問ひ侍りしかば、
「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。
いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして
人目なりともおそく負くべき手につくべし」と言ふ。
道を知れる教、身を治め、国を保たん道も、またしかりなり。

 




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