デスクワークの時に、リーディンググラス(と言えばかっこいいけど、
「老眼鏡」です…)は必需品です。
フレームがゆるくなってきて、時々顔からメガネが
外れ落ちることがありました。
気になっていてメガネ屋さんに行こうと思っていた矢先、
とうとう右側のフレームが根元から折れてしまいました。
なくても何とか読めるのですが、ないとやっぱり不便なので、
昨日メガネ屋さんに持っていきました。
まだ一年は経ってないと思っていましたが、
対応してくれた店員さんに調べてもらうと、
購入したのは昨年の6月です。そう、1年と2ヶ月です…
「気に入ってるので直りますか?」と聞くと、
店員さんが電卓を出してきて、
「フレーム全部の取り替えになりますので、26,250円になります。」
と淡々と応える。
一瞬、ムカッとしましたが、ここは丁寧に(顔は怒っていたと思います(笑))
「1年2ヶ月でフレームが折れるのは少しおかしくないですか?
踏んづけたとか、10年経ったので劣化したならわかりますが…」
私の優しい剣幕にひるんだ店員さんは、
「そうですね。1年2ヶ月で折れるのは問題ありますよね…」
と急に声が弱腰になります。
しめた!と私は、たたみかけます。
「まずは、メーカーに聞いてみてください。」
店員さんは、丁寧に
「預からせていただいて、早急にお返事します。
但し、メーカーに戻すので、すぐには難しいです。」と
その場は、近眼ではないので、なくても何とかなると、壊れためがねを預けて帰りました。
ここまでは、よくある話です。店員とクレームを言いにきた客です。
しかし、ここからが、このお店のすごいところです。
今日さっそく電話がありました。
「****メガネの××です。昨日は、ご来店いただきありがとうございます。
私、昨年ご購入頂いたときに担当させて頂きました××です。
昨日、お預かりしたメガネですが、誠に申し訳ありません。
拝見して、すぐにメーカーと話をしまして、まったく同じ代品を手配しました。
無償で交換させていただきます。
明日か、遅くても明後日にはこちらに届きますので、
届きましたらすぐにご連絡させていただきます。」
何と対応の早いことと感心しました!
メーカーに戻して、打合せの上対応を協議するとかが一般的なところです。
その上で、本来は値段は一部にしても有償での交換か、修理になるところを、
1年2ヶ月なら、最終的にはやむをえないのでメーカーと販売店で負担するとかが落ち着くところでしょう。
持ち込んだのが昨晩ですから、わずか数時間での対応でした。
勿論、メーカーに戻す時間もないでしょう。
次のメガネもこのメガネ屋さん、このメーカーで買おうと思いました。
期待を超える対応をしてくれました。
私はこの話をあちこちでするでしょう。
現にブログに書いています(笑)。
(悪い対応なら名指しで書いていたかもしれませんね)
クレーム対応でつまずくと、単にそのお客さんを失うだけでなく、
将来の潜在的なお客さんも失うことになります。
人の口には戸はたてられません。
悪い話ほど、はやいスピードで伝播します。
このメガネ屋さんは、間違いなく残っていくと思います。
先日の皆既日食は、残念ながら曇りで見えなかったですが、
夏の夜の星を見るのも楽しいひと時です。
冬の大三角形について、以前ブログに書きました。
(http://blog.goo.ne.jp/nmc-zeirishihoujin/d/20090113)
夏にも大三角形があります。
夏の東の空、こと座のベガ、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイルで、
大三角形ができます。
ベガは七夕の織姫、アルタイルは七夕の彦星です。
都会では、天の川はもう見えることはないですが、この間に天の川があります。
学生時代の夏休み、信州の牧場民宿に泊まったときに見た夜空は、
今でもとてもよく覚えています。
「こんなに星があったの」「星が今にも降ってくるんじゃない」と感激しました。
天の川もしっかり見えました。
都会で見る星は年々減ってきているような気がします。
明るい一等星以外は、なかなか見つけるのが難しいです。
ひしゃくの形をした北斗七星は今でも比較的簡単に探すことができますが、
そこから北極星を見つけるのは難しいですね。
一度、ゆっくり夜空を見上げて、星を探してみてください。
皆さんの会社もいつも決まった方向を指す“北極星”を見失っていませんか?
毎朝、通勤電車で朝刊に目を通します。
新聞の中ほどの一面広告に「教育プランナーになりませんか?」
という聞きなれない、おもしろいのを見つけました。
テレビコマーシャルもしている「家庭教師の***」の広告です。
“教育プランナー”とは、「ただ勉強を教えるだけではなく、
プロの視点と知識で、ひとりひとりに最適な教育を提案していくカウンセラー的存在。
***には、家庭教師とは別に、子供と家庭を問診し、
問題を見つけて、解決プランを提案する教育のプロがいます。」とありました。
そして、この広告の最後には、
「勉強を教えるだけの時代は終わりました。」
と結ばれていました。
私も学生時代、中学生、高校生と何人かの家庭教師をした経験があります。
勿論、私なりに一生懸命わからないこと、つまずいているところを教えましたが、
今思えば兄貴的な存在であり、プロとは程遠いものでした。
この時代なら家庭教師失格かもしれませんね…。
中国のV字回復を契機に、一部大企業では景況感も改善し、
底を脱したという報道が出始めています。
しかし、中堅・中小企業を取巻く環境はますます厳しくなっているように感じます。
消費全体の回復による売上の拡大ではなく、人件費、外注費の削減という、
経費削減型ですから、下請け企業にまで利益還元は進みません。
むしろ、厳しい単価引下げ要求を受けています。
このような中、我々税理士に求められているのも、
会社の決算・税務申告だけではなく、プロの視点と知識で、経営に関する様々な課題解決のための提案をしていくカウンセラー的存在なのでしょう。
学生時代の家庭教師のときと違い、
プロとしてまだまだ頑張らねばと痛感した朝の通勤電車のひと時でした。
人の心すなほならねば、偽りなきにしもあらず。
されども、おのづから、正直の人、などかなからん。
己れすなほならねど、人の賢をみて羨むは、尋常なり。
-中略-
狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり。
悪人の真似とて人を殺さば、悪人なり。
驥を学ぶは驥の類、舜を学ぶは舜の徒なり。
偽りても賢を学ばんを、賢といふべし。
学生時代に勉強した徒然草で、記憶に残っているのが、
「賢い人に学べ、真似をすればいい」という段です。
社会人になった今、学生時代以上に響きます。
-中略-以後の意訳(古文の専門の方、「飛訳」ならごめんなさい)ですが、
「狂人の真似といって、大通りを走れば、それこそ本物の狂人だ。
悪人の真似といって、人を殺せば悪人になる。
千里を一日で走るといわれる駿馬を真似る馬は、駿馬と同類だし、
中国の五帝の一人、舜帝を真似ればその弟子となる。
うそでもいいから、賢人を真似すれば、それは賢人といっていい。」
最近、悲惨な事件を真似する人が沢山いますが、
真似るなら、賢人の真似をすることが大切です。
ビジネスにおいても、成功している人を真似ることです。
そのためには、素直さがないといけないと、兼好は言っています。
今朝の新聞の一面に2008年度の税収入の記事がありました。
昨年後半の景気後退の影響を受け、税収は44.2兆円と、
補正予算時の見積を2兆円以上下回る歳入欠陥と深刻な状態です。
民間企業や家計であれば、収入が減れば経費削減は必至ですが、
国や都道府県は安易な借金でまかないます。
一般の税収が落ち込む一方、査察(通称「マルサ」です)事案は、
過去5年の脱税額推移は以下のとおりと、決して減っていません。
16年 282億円、17年 274億円、18年 303億円、19年353億円、20年350億円
(http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2009/sasatsu/index.htm)
脱税手口は、あの手、この手と考える人がいるもんだと感心します。
(職業柄、こんなところで感心してはいけないのですが…)
昔みた映画「マルサの女」で、査察官を演ずる宮本信子に、
ラブホテルの経営者で脱税犯の山崎努(権藤さんでしたっけ)が、
お金を残す方法を語るシーンが印象的でした。
権藤さんが、水がはいったグラスを手にもち、
「喉が渇いたからといっても水をのんではいけない。
グラスにいっぱいになってもまだ水を飲んではいけない。
いっぱいになってグラスからこぼれる状態になってはじめて、
そのこぼれる水だけを飲む…」
脱税という社会的犯罪は論外ですが、
お金の儲け方、貯め方はピカイチかもしれません。
「マルサで捕まってつぶれた会社はない」と宮本信子は、
権藤さんに真面目になって再起することを期待します。
「山より大きい木はない」のと同様、
利益より大きなタックスはありません。
経営者だけでなく皆が一丸となって、創意と工夫、地道な努力で、
「税引後一円でも利益を残す!」ことに努めなければ、
会社の存続そのものが難しい時代です。