税理士の戯言

大阪市中央区の税理士法人代表ブログです

確定申告終了!

2009年03月16日 | コラム

 本日、無事平成20年の確定申告が終了しました。\(^O^)/
先週は、連日遅くまで残っていましたが、土曜日、日曜日に
スタッフが出勤することもなく確定申告を無事終えました。

 今年の確定申告では、世相を反映してか、
① 株式で損失を出している方が多くおられます。
 (2008年は世界中の株式相場が大幅にマイナス)
② 給与収入が前年より減っている方がおられます。
 (給与が右肩上がりの時代ではなくなった)
③ 医療費の還付申告者、年金受給者が増加傾向にあります。
 (高齢化社会に間違いなく向かっています)

 それでも、所得税は法人税と並び、国の基幹税収です。
21年は法人税収の大幅な落ち込みが予想されますから、
比較的景気の影響を受けにくい所得税がトップに躍進するでしょう。
 所得税は、先週お話した相続税1.5兆円の10倍程度の15~16兆円規模です。
たいした議論もせずに、2兆円(定額給付金)ばら撒いているときではないです。
 
 将来のこと(高齢化社会)を見据えて直間比率を検討する、
利益に対する課税から、資産課税への移行などを考える時期にきています。
但し、まず使い道を抜本的に見直すのは言うまでもないことですが…


天地人(家督相続に思う)

2009年03月13日 | コラム

 NHKの大河ドラマ「天地人」は、キャストの良さもあり、
高視聴率のようです。
 先週、先々週と上杉謙信亡き後の跡目争いのところです。
謙信は、生涯妻、子供がいなかったので、養子縁組した二人の子が家督相続の対象者で、
北条家出身の姪の婿(影虎)と上杉家の血筋の甥(景勝)の義兄弟の争いです。
 大河ドラマでは、萬田久子演じるお万(直江兼続と結婚するお船(常盤孝子が演じてます)の母)が、上杉家の跡目争いを案じて、
「家督は景勝」が謙信公の遺言であると断言します。
 本当のところは、不詳なのでしょうが、個人的には、
豊臣秀吉に、「天下執柄の器量人」とまで言わしめた直江兼続が、
これに全く関与してないことはないと思います。
ただ、謀略というより、謙信の心を引き継ぎ、「義」を貫いたのかなと・・・

 時代、洋の東西を問わず「相続争い」はあると、ドラマ観ながら思います。
現在は、財産を引継ぐだけでなく、相続税の負担がある為、
更に問題を複雑にしています。

 相続税は、税収では1.5兆円程度と税収全体に占めるウエイトは低いです。
「金持ち優遇」との批判を受けるかもしれませんが、
時限立法で3年間でも相続税、贈与税を廃止すればいいと考えます。

 今回法案を通過した、効果が疑問視される定額給付金が2兆円です。
経済効果で言えば、定額給付金より相続税、贈与税を廃止することで
高齢者の保有ウエイトが高い、個人金融資産1,500兆円が若い世代に動き、
国内消費が増え、景気浮揚効果が高いと思います。
無税でなくても、時限立法で贈与税の税率をフラットな10%にすれば、
個人金融資産の3%、50兆円の移動で、税収も5兆円はいります。

 お金を動かすときに人は満足度があがります。
これは、受ける側だけでなく、贈る(支払う)側にも言えます。
例えば・・・
孫にお金(プレゼント)をあげるとき。
高価な貴金属を買って、お店の店員から丁寧な対応をうけるときなどなど。
そういう意味では、理想的な税は、支出時に課税する『支出税』です。

 官僚や一部マスコミの考えは、「担税力(税を支払う能力)あるところに
負担させればいい」という、
所謂「ある所からとればいい」的なところがあります。

  活力ある経済社会を維持していくには、税についても、抜本的に考える時期です。
 『支出税』については、また機会あるときに詳しくお話したいと思います。


確定申告真っ只中

2009年03月06日 | コラム

 年明け後、頑張って週初めのブログ更新を続けていましたが、
今週はもう金曜日…。

 当初、日曜日に見たNHKの大河ドラマ「天地人」のことについて書くつもりでしたが、次週以後に持ち越して、「確定申告」についてひとこと。

 この時期、会計事務所は個人所得税の確定申告で超繁忙期です。
当社も連日、皆で遅くまで頑張っています。

 
 私も毎年、税理士会の要請で確定申告無料相談会に応援参加します。
高齢化で年金受給者が増えていること、
時節柄、離職されたために年末調整がされてない方、
アルバイトの副収入がある方など、年々確定申告者は増えているようです。
 
 申告(相談)会場は、納税者の「自主申告」を前提にしています。
納税者に出来るだけ申告書を書いてもらうスタイルです。
しかし、税務署職員や、会計事務所のスタッフは仕事ですが、
年に一度のことでもあり、正直、ほとんどの方が正確には書けません。
指導する我々も、「こっちで代わりに作成した方がよっぽど早い」
と思いながら、同時に数名の方の申告書作成を時間かけてお手伝いします。
 
 事業されている方はともかく、年金受給者や給与受給者の方には、
誰でも出来る簡単な申告方法や、***万円以下の方は申告不要とかにしない限り
納税(徴税)コストもかかるだけと思います。
半日かけて、バス・電車代払って1,500円の申告、還付している人が沢山います。

 高齢化社会の状況変化に対応出来ていない、この国の実態がこんなところにもあります。