税理士の戯言

大阪市中央区の税理士法人代表ブログです

「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。」-徒然草-

2008年04月01日 | コラム

  徒然草の一節に、双六の上手な人に勝つ極意を聞いたところ、
「勝とうとするのではなく、負けないようにすることだ」というくだりがあります。
 
  ビジネスにおいても、通ずるものがあります。
「勝ち組」、「負組み」という言葉が使われるようになって久しいですが、
もう一つ「負けない組」というのが、
財務基盤の弱い中小企業においては、特に大事です。
 
 企業において負けない(=存続していく)為には、
一年を通じて赤字にならないことです。
12ヶ月間で、利益が出る月がたとえ1ヶ月しかなくても、
残り11ヶ月は少なくともトントンにもっていくことです。

  逆に、11ヶ月間儲けがでていても、博打(大勝負)にでて、1月が大赤字になり、
一年を通じて赤字になれば、たちまち存続が厳しくなります。
 
 当たり前のことのようですが、結構これが難しいのです。
事業をされている経営者には、様々なタイプがおられますが、
ときどき博打をうってみたいという衝動にかられるようです。
特にやっかいなのは、本人は「博打」と思ってないことです。

 私自身、会計事務所という“固い仕事”をやっていてもその気持ちはあります。
辛抱強く、地道に、自分の領域の商売を続けていくことが肝要です。

 昔の人は、商い(あきない)とはよく言ったものと、とても関心します。
そして、吉田兼好の叡智にも…

 (徒然草より)
双六の上手といひし人に、その手立てを問ひ侍りしかば、
「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。
いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして
人目なりともおそく負くべき手につくべし」と言ふ。
道を知れる教、身を治め、国を保たん道も、またしかりなり。

 




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