さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

名残の歌舞伎座 -おわりに-

2010年05月02日 | 名残の歌舞伎座
ありがとう歌舞伎座

手締式が終わって舞台の幕が下りると、
大向こうから「木挽町!」とかかった。

また胸がつまった。しばらく席を立てなかった。

ロビーに出るまでに子どもの頃から、現在までの歌舞伎座の思い出が
走馬灯のように私の中をかけぬけた。

19:30分 正面玄関の扉が閉まった。

私の嗜好や価値観において、芯になるものを勉強させてくれた歌舞伎座。

「本当にありがとう♪」

建築物・歴代の俳優のみならず、この歌舞伎座を支えてこられた
すべての方々に敬意を表する。

そして、長年にわたって私の歌舞伎座通いを温かく見守ってくれていた家族にも
あらためて感謝を捧げたいと思う。