さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

修学院離宮

2010年10月27日 | 都へ上る
今回の旅の大きな目的は、「寿会」と奈良県立美術館の展覧会であった。

仙洞御所が11時の参観が出来たなら、そのあと奈良でも西ノ京あたりの寺などを巡る予定であったが、
御所の参観が13時30分からであったので、それならと10時の修学院離宮の参観も合わせて
お願いすることとなった。

前回、2006年に参観させて頂いた日は雨模様であったが、
それはそれで西浜や浴龍池が素晴らしく幻想的であったことを記憶している。

今回は天候にも恵まれ、隣雲亭からは洛中の街並みや洛北の山々が見渡せた♪

「あのあたりが円通寺です」とご案内の方のご説明を伺いながら、
幕府に対する憤懣やるかたない想いをエネルギーに替え
一木一草にいたるまで細かく指示しながらこの離宮を造営された後水尾上皇を想った。

窮邃亭では上段の間で肘をついて今後の作庭を考えている上皇が目に浮かんできた。

とにかくスケールが大きく、田園風景も取り入れ、
大刈込みとしてまぜ垣を多用し自然美に溢れたこの離宮が私は桂離宮よりも好きである。