さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

お初 千穐楽

2014年04月27日 | いざ銀座歌舞伎座




本当に本当に可愛いお初ともこれでお別れかと思うととても寂しい。


初演は昭和28年だからほぼ私の人生分お初を演じてこられたことになる。


以来、19歳のお初の若さ・瑞々しさ・可愛らしさが全然変わらないことに毎回驚き


その都度藤十郎丈の情熱を分けてもらってきたように思う。


今日、文楽でも人気演目の「曽根崎心中」であるが、


近松の作品を復活したのは歌舞伎の方が先であり、それは当時扇雀でいらした


藤十郎丈の人気によるところが大きく文楽も復活に至ったそうだ。


子供心に母が「すごく可愛らしくて綺麗♪」としきりに言っていたことや


扇雀飴など今でも記憶に残っている。


最愛の人とともに死ぬことが女の喜びと藤十郎丈のお初は、


哀れなお初ではなく恋愛の頂点に上りゆく幸せなお初であった♪♪♪