さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

佳麗なる近代京焼 -有栖川宮家伝来、幹山伝七の逸品

2014年06月17日 | アート♪



東御苑の菖蒲を観たあと、三の丸尚蔵館で開催中の「佳麗なる近代京焼」を拝見した。


京焼と言ってすぐ浮かぶのは野々村仁清、尾形乾山などであるが、


その色絵陶器から文化文政期、奥田頴川らによる磁器の制作がはじまり、


さらに青木木米、仁阿弥道八などが京焼に新風を吹き込み華麗な陶磁器の世界が開かれた。


そして幹山伝七は、瀬戸の陶工の家に生まれ、湖東焼を経て幕末に京都へ移り、


西洋顔料を取り入れて京都で最も早く磁器専門の工場を構えた人だそうだ。


当時海外の博覧会でも高い評価を得ていて、近年はとくにこの明治期の工芸品が脚光を浴びている。


優しい佇まいの四季の花々が絵付けされた和食器は、とても雅で華麗というよりはまさに佳麗であった。