ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

太陽光発電の効率は:最新の情報

2012-02-21 | 報道/ニュース

ナノテクノロジーを用いて太陽光発電効率を高めようとする試みが数多い。量子ドットの場合は、フォートンのエネルギーが禁止帯幅の2倍以上の時、2個以上の電子・正孔が生じる確率が高い(10/6参照)。Kanekaは、アモルファスシリコンとナノ結晶層を用いて12.3%の効率が得られたと報じている。

オーストラリアの研究グループは、シリコン太陽光パネルに金や銀のナノ粒子を付加することによってプラズモン(11/17,12/21,1/23参照)が誘起され、シリコンにより多くの光を吸収させることを明らかにした。これによって、エネルギー変換効率を23%増加させることが出来るという。
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アメリカのスタンフォード大学の研究グループは、シリコンナノシェルが光を効率よく吸収することを見つけた。ナノシェルとはナノサイズの球殻すなわち中空の球である。彼らは約50ナノメートルの大きさのシリコンナノシェルを一層石英基盤上に付着させることに成功した。その層が異常に効率よく光を吸収することを見つけた。この現象を説明するのに、彼らはwhispering galleryという考えを用いている。回廊などで小声で囁いてもその声が反射して音がこもってしまう現象をいう。共鳴現象によって球殻に吸収された光は何回も反射を繰り返し、球殻の中に長くとどまるようだ。効率よく集めた光を発電に利用する方法は今後の問題だ。
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