ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

グラフェンはどのように利用されるだろうか

2011-11-28 | 日記

先日紹介したFuture Markets社が、グラフェン関連会社がどのような製品を目指しているかを調査した結果を下に示す。数字は%を表す。ちなみに、グラフェンについてはたびたび説明したが、各項目についての説明した月/日も表示した。説明の中には、ただ単に項目に触れたものからやや詳しく説明したものまで色々ある。どうしてこのような製品が期待されるかは、すでに述べて来たグラフェンの強靭性、高電気伝導性、高熱伝導性、広い表面積、やや強い結合性などから理解できよう。

             
グラフェンナノプレイトレット(11/24参照)について説明を加えておく必要がある。グラフェンをただ積み重ねるだけではその表面の特性が生かされない。グラフェングラフェンとの間に他の物質をはさむ必要がある。発売されている製品にはその構造があまり明らかではない。窒化ボロン(10/10参照)や酸化ボロン(11/25参照)を挟んですき間を空けるのも目的によっては一つの方法であろう。アメリカのインディアナ大学の研究者たちは、下図に示すようなグラフェンの3次元構造を作り出すのに成功している。図の青色の線で示したグラフェンは、黒色のグラフェンと、青色の6角形で示すハイドロカーボンを介してつながれていて、互いにほぼ垂直に位置している。これはいわばグラフェンの量子ドットで、太陽光発電にも利用出来るという。