ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

グラフェンは有望だ

2011-09-13 | 日記
イギリスの有名誌ガーディアンの記事「グラフェン―--色々な物が作れるミラクルな材料」が目に入った。その出だしが面白い。「多くの科学者は、際立った性質をもつグラフェンを使って、革新的な製品を作り出せるであろうと信じている。たとえば超高速コンピューター、くねくねと曲げることができる携帯電話、透明な飛行機などなど」。以前述べたように(9/8参照)グラフェンは硬い。鉄の200倍だと言われている。グラファイトは真っ黒だけれども、一層だけはがしたグラフェンは透明である。50枚ぐらい重ねると目にとまるかという程度であろう。だから透明な飛行機を作ることも不可能ではないかもしれない。

グラフェンは発見されてからまだ6年ほどしか経ってないのに、色々な応用が考えられている。ウィキペディア(英語)の「グラフェン応用欄」の主なものを挙げておこう。超高感度ガス検出、グラフェン・トランジスター、集積回路、透明電極、太陽電池、高容量コンデンサー、抗菌剤。Nanowerkのデータベースによると、グラフェンを取り扱って会社は世界中に8社(アメリカ、スペイン、インド各2、イギリス、中国各1)ある。ガーディアンの記事によると、韓国のサムソンが研究・開発に力を入れ、5年以内に製品を世に出すとのことである。さて日本では?。

日本のメディアもグラフェンにはあまり興味がなさそうだ。朝日新聞でサーチすると、ノーベル賞受賞記事とサムソンの記事しか出てこなかった。ちなみに、ニューヨークタイムスでは過去1年間にノーベル賞受賞関連記事以外に9件出てきた。