旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

銚子漁港とサンマ刺しと梅一輪と 総武本線を完乗!

2020-11-14 | 呑み鉄放浪記

 甲高い音を立てて、カナリア色のラインをひいた中央・総武緩行線の電車が墨田川橋りょうを渡ってきた。
総武本線を呑み潰す旅に、お茶の水~錦糸町間の支線を忘れずに乗っておかないといけない。

 ようやく昇った朝日が赤レンガの丸の内駅舎を染める。休日、早朝の東京駅は未だ静けさの中にある。

東京06:52発、530Sで先ずは千葉へ向かう。
地下3番ホームでの乗務員交代はさながら女子会の様相、こうした風景は当たり前のようになった。

総武本線と外房・内房線が二又になった線路の間に地上6階の駅ビル、さらにその上にモノレールが走る。
千葉駅は90万都市の玄関口に相応しい洗練された雰囲気を見せている。

二番手は千葉08:39発の333M、シルバーの車体に青と黄のラインをひいた8両編成に乗車する。
太平洋の「青」と菜の花の「黄」ってところか、陽光溢れる房総の雰囲気に合ったカラーリングだと思う。

 成東駅近くには朱塗りの欄干・回廊をめぐらせた懸崖造りの浪切不動院が緑に映えている。

古来より遭難しそうになった船が不動院の常夜灯の灯りによって救われたという逸話がある。
現在、海岸線は後退し、総武本線が九十九里に沿うとは云っても8kmほど内陸に敷かれている。

 後続の337Mに乗車して一つ先の松尾駅で途中下車、海岸にむかって3キロほどの寒菊名醸を訪ねた。
以前地元の鮨処で飲んだ "OCEANオーシャン99凪" って純米吟醸生酒が美味しかった記憶がある。

が、このご時世、直売所は閑散として利き酒もやっていない。ちょっと残念な酒蔵訪問となった。
駆け足で松尾駅に戻って341M、仕込んできた "OCEAN FRUITS Ale 南房総レモン" の冠を抜く。
ほのかなレモンの香りと酸味で爽快感、レモンがビキニトップスになったパッケージがお洒落だね。

 松尾から小一時間、車窓に東総台地の風力発電が見えてくると終着の銚子駅は近い。
大きな醬油樽が迎えてくれる銚子、降りたホームをそのまま前方へ進むと銚子電鉄の乗り場になる。

「ようこそ銚子へ」のゲートを潜って800mで河岸公園、三国山脈から322km、利根川の旅の終わりでもある。
右手に折れると日本一の水揚げ量を誇る銚子漁港が広がる。でっ今日は「魚料理みうら」に肴を求める。

本当はいわしづくしを楽しみに来たのだけれど、今朝は揚がっていないとのこと、代わりに "サンマ刺し" で一杯。
地酒はやはり九十九里山武の "梅一輪"、スッキリとした切れ味と旨味が調和した酒を「冷や」で飲む。 
わさび醤油を垂らして、 "トロいくら丼" の半分は肴に、半分はあったかご飯と一緒に美味しくいただいた。

     

 "特急しおさい" で2時間の銚子、鈍行で寄り道しながら飲みながらの5時間も愉しい。
今なら「サンキュー♡千葉フリーパス」が私鉄も含めて二日間3,970円、千葉の再発見にお得!
漁港を舞い飛ぶカモメを眺めて、総武本線の旅を終えるのだ。

総武本線 東京~銚子 120.5km
     お茶の水~錦糸町 4.3km 完乗

Mr.ブルー / 八神純子 1980
     



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