こんにちは、首都圏でも雪が降り、寒い日が続いています。
オミクロン株によるコロナ感染者も毎日9万人/日以上となり、減りませんね。
不要不急の外出を控えて、感染しないように注意が必要ですね。
さて、以前にも記載しました「地盤保証ありきでよいのか1・2」に続き、
大手の地盤保証会社による地盤判定に関して、注意が必要であり、判定をうのみにして
建築すると建物が傾く危険性が考えられるケースを今回、記載します。
最近は、大小ありますが、地盤保証会社も増えてきています。地盤調査を受注して、
調査は外注している保証会社や地盤調査は自社では、請け負わない保証会社もありますが、
どちらも地盤の判定(無料)をして、保証料をもらうビジネスです。
地盤調査方法は、多くの調査方法がある中で、スウェーデン式サウンディング試験による調査方法が
安価で作業しやすい為、多用されています。しかし、この調査方法で、すべて 地盤の状況が判明するのではなく、
土の締まり具合など限られた範囲で地盤状況を調べることができます。とくに建物の沈下に関しては、
地盤が軟弱な場合、長期的に沈下する危険性が考えられますが、具体的に何センチ沈下するなど、
計算手法はありますが、実際に正確にはわかりません。従って、詳細に調べるには、他の地盤調査方法や土質試験等と
組み合わせて、検討する必要が出てきます。このような限られた地盤調査で、地盤保証をする事は、当然、リスクがあり、
保証会社により、地盤の判定が異なるケースも出てきます。
できるだけ地盤補強工事を減らして、ベタ基礎で保証しますと提案したほうが、建築会社に喜ばれるケースが多く、
仕事の依頼も増える為、地盤が軟弱で、建物が傾く危険性があるにも関わらず、地盤補強をしなくても大丈夫とする保証会社
もしくは、地盤解析者がいます。
では、それぞれの地盤の解析者により、地盤判定が異なるのかを地盤保証会社に問い合わせても、
地盤判定のシステムがあり、会社としての判断となる為、個人差は無いと返事がきます。
それでは、下記に実際の保証会社の判定結果をご紹介します。全部のデータを表示できないので、代表的な
地盤データ2つ表示します。
この地盤データの場所の地形は、谷地に位置していて、2つのデータの建築地は、数メートルしか離れていません。
このグラフの黄色い部分は、やや軟らかい所で赤い部分は、軟らかい所です。どちらも軟弱層が確認され、私どもは、
地盤補強対策の検討が必要と判定していますが、大手の同一の地盤保証会社内で、解析者が異なり、Bは、地盤改良必要
Aは、安定している地盤の為、地盤補強対策必要なしと判定しています。この同じようなデータで、判定が異なる
結果となり、最終的に、建築会社の設計者は、それぞれの建築主(お客様)に、どのように説明するのでしょうか?
同じ保証会社なのに、このような判定が出たり、関東ローム層がみられる良好な地盤にもかかわらず、地盤改良必要と
判定される場合もあります。
地盤保証会社の判断をすべて、そのまま使用するのは、危険性があるのではないかと私は考えています。
では、どうすればよいのか?・・・次回記載します。
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