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住宅地盤ブログ ☆地盤調査・地盤補強工事・住宅地盤相談☆

住宅建築-地盤解析について

2014年07月07日 | 日記

住宅建築-地盤解析について

戸建住宅建築に伴う地盤調査方法として、スウェーデン式サウンディング試験
が多用されています。

この試験方法は、1954年頃に建設省の堤防地盤調査に初めて使用され、その後
日本道路公団などに於いて路線地盤調査などに使用されました。

住宅の地盤調査としては、1980年代、今から30年前ぐらいから行われる
ようになったと私は記憶しています。当時は、一部の大手住宅メーカーしか
調査は行われていなかったと思います。よく地盤調査をしていると、通りかがりの
人に井戸を掘っていると勘違いされました。現在は、建築に際して、ほとんど
地盤調査をする時代になっていますよね。

さて、この地盤調査結果をもとに、地盤の解析をするわけですが、
固さの指標というべき標準貫入試験のN値が土木では、一般的に使用されて
いる事から、このN値とスウェーデン式サウンディング試験の結果の相関図を
つくり、換算N値という表現で、このN値を求める式ができ、現在使用されています。

この換算N値を導き出した相関図は、かなりデータのバラツキがあります。
従って、適用範囲内に於いて、利用者が判断して使用しないと、この相関式のみが
ひとり歩きして、データのバラツキが無いかの如く、取り扱われてしまいます。
これは、一軸圧縮強さとの相関図に於いても言えます。

最近では、スウェーデン式サウンディング試験結果から、その一軸圧縮強さを
使用するなどして、圧密沈下量を算出して、さらに各地点の沈下量の差から変形角を
求めて、建物を建築に際して、地盤補強が必要とか不要とかに使われているケース
があります。ここまで進むと、この計算値の信憑性はどうでしょうか。
これを高度の解析とか詳細な判定と位置付けているのであれば、疑問です。
品確法では、6/1000以上の傾きが認められれば、構造耐力上主要な部分に
瑕疵が存する可能性が大きいとしています。10mで6㎝傾くと瑕疵があると
すると、この数センチを上記の計算で算出して得られる値の精度は、
どの程度なのでしょうか・・・
いろいろと計算して判断材料にするのは、良いと思いますが、上記のとおり、
適用範囲内に於いて、利用者が判断して使用しないといけないと思います。
また、表面波探査による地盤調査も住宅の地盤調査に使用されていますが、
私は、スウェーデン式サウンディング試験方法のほうが、多くのデータの蓄積
などを考慮すると扱いやすく評価するのにも良いと思います。

住宅建築-地盤保証について(その3)

2014年07月02日 | 日記

住宅建築-地盤保証会社について

最近、よくファクスや電話で地盤保証の勧誘営業が、かかってきます。
私も地盤保証に関する事を記載する事が多くなり、違う話題にしたいと
思っているのですが、その3として記載しました。
内容は、地盤保証費を支払えば地盤改良工事を保証するケースと
地盤の調査・解析・保証というケース、それから地盤解析・保証のケースです。

いずれも、地盤保証費で利益を出す団体や会社ですが。

解析・地盤保証ケースや調査・解析・保証の会社や団体の場合、
地盤改良工事を○○%少なくする事ができますと言った話です。

しかし、同じような地盤調査方法で調査して、なぜ、地盤補強工事を
少なくすることができるのでしょうかね。

私も長年、地盤に関する仕事に従事しており、建築会社様や工務店様に
新規に営業に行くと、御社に依頼すると何パーセント地盤改良工事を
少なくする事ができますか?といった質問を受ける事が出てきています。

地盤が良くない地域の場所を拠点として、営業している建築会社と
地盤が良い所を拠点としている建築会社では、当然、地盤改良の割合が
異なるのは当然です。栃木県と埼玉県では、埼玉県のほうが軟弱な地盤が
多いですが、建築の場所ではなく、それぞれの地盤保証会社や地盤保証団体により、
地盤が良好と判断されたり、悪いと判断されるのでは、困りませんか。

でも、地盤保証というビジネスが増えるにつれ、それぞれ地盤解析の判断が異なり、
場合によっては、同じ保証会社で取り扱っている埋め立て分譲地内でも、
良好とみなし地盤改良不要と判定された隣の土地は、地盤改良必要となったりします。

私も以前に地盤調査をした場所で、地盤調査の結果、軟弱な数値が出て、
近隣の建物も障害が出ていた為、地盤補強工事が必要だと判断しましたが、
建築会社様が地盤保証会社に依頼したところ、地盤改良不要と判断していました。

地盤保証会社は、地盤改良工事を減らすことを営業トークにしていますが、
実際に不要とした物件で、何件、建物が傾いてしまったのかを公表するべきだと
思いますが。 
私は、第三者機関の地盤保証を依頼された場合、現在、ハウスワランティという
保証会社に依頼する場合がありますが、今後、どんどん保証会社が増えてくる
と思いますので、見極める必要が出てくるのではないでしょうか。

住宅を建築する際の地盤調査方法は、スウェーデン式サウンディング試験という
方法で調査しているのが、大半ですが、この試験方法で、すべてが判明する
わけではありません。現地確認や近隣状況観察など、経験と知識を生かして
判断する必要があると考えます。 ※地盤に関するご相談