思考の踏み込み

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つばめ2

2014-06-10 05:50:57 | 日記
ツバメはその高い飛翔能力の割には争いが苦手で、人家の軒に巣を作ることでヘビやカラスから身を (子を) 守っているのだともいわれる。

自ら人間に歩み寄った生物という意味では猫に似ているが、彼らにとって巣は家ではなくて出産のための産院であるというのが、実際らしい。

普段はどこか群れで暮らしていて、冬になると暖かい東南アジアの方まで飛んでいって過ごすらしい。
その小さな体でどうやってそんなに遠くまでいくのか、なんとしてもツバメはいじらしい。



だがその飛翔の最高速度は時速200kmにも達するといわれる。
これはこのサイズの鳥としては群を抜いている。
もちろん機動性も高く、自由自在に鋭く方向転換する。

"鋭い" モノは自然動きに無駄がなくて美しい ー 。
ツバメの飛ぶ姿は鳥の中でも秀逸といえる一群に入る。

古来、武術における目にもとまらぬ早技や神技を以って "飛燕" とか "燕返し" とか雅やかに名付けたのも頷ける。

そしてそのデザインにおける鮮やかな一点の朱の配色。
それがなぜ赤いのかは不明だそうだ。



稲作民族にとってはツバメは大切な害虫駆除をしてくれる存在であった。
ツバメの赤はその稲穂が植えられる頃、緑が栄える新緑の中で最もよく映える。

赤と緑は人間の目にとって補色の関係にあり、美としての完成がある。



ツバメが赤い模様を持っている事も初夏に日本にやって来ることも ー 全て人の目を楽しませる為であるとさえ思ってしまう。

(補色が美の完成とは、やや語弊があるかもしれない。補色理論は生理学から発しているから美的感覚からみると完全な補色はややアクが強い。従って "美の安定" という方が正しいかもしれない。)




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