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【87.8%が偏差値10以上アップ】少人数クラスで「授業を受ける」→「問題を解く」→「間違いを直す」→「わけを説明」

7/1月:布袋中で「学びを考える会」ってのが開かれるらしい

2024年07月01日 | 今日のネクサス
年度当初にはそんな予定入ってなかったはずですが(笑)

まあ、塾生から聞いた布袋中の様子をまとめると

・質問しても(先生が)教えてくれない(だって自由進度学習だから)
・とにかく授業が騒がしい(先生も注意しない)
・宿題廃止した結果、ちゃらんぽらん
・実力テストの結果(校内平均点)は非公表
・クラスごとの平均点は出さない(←まあこれはわからないでもない)

複数の塾生からの話なので、おおむね実態を反映したものだと思います。

布袋中のここ3年間のあゆみをまとめると

・働き方改革

の一言に尽きるんでしょう。

その一環として、

・宿題廃止
・自由進度学習

があるわけですが、

あれ?授業をやらないことが働き方改革でしたっけ?

職員室で何が起こっているかまではわからないですが、

少なくとも他の中学と比べて、

布袋中の生徒を見ていると

・授業で教えてもらうべきことを教えてもらっていない
・授業に対する不満が多い

というのが顕著です。

たぶん、これは他の塾の方も同感だと思います。

そもそも、自由進度学習って

ガチでやったら一斉授業より大変ですけど。

形だけまねるなら簡単ですが、、、

でもその実態は、

・大口町の「大口学びスタイル」
・小牧市の「学び合う学び」
・犬山市の「少人数授業」

どれをとっても成功しているとは言い難い

ということからも「わかるはず」なのですが。

実は宿題の効果って、小学生に限るとあるかどうかわからないんですね。

ただ、中学や高校では効果があるってことで一致しています。

だから、マスコミで取り上げられる

「宿題を廃止した学校」

ってほとんど小学校ですよね?

もともと効果がわからないもの廃止しただけなんで、

デメリットもあまりないわけです。

ところが、定期テストや宿題を廃止して単元テスト一本にするなどした

東京都の麹町中学校は早々に方針転換して定期テスト(たぶん宿題も)を復活させています。

ここまでくれば理由はわかりますよね?

宿題って必要なんですよ。


ここにこういう論文があります

■学習における宿題の役割に関する心理学的検討
太田絵梨子 東京大学大学院教育学研究科




要点をまとめると
1.反復練習(リハーサル)を促す宿題
→実際に宿題にかけた時間よりも、宿題の頻度や個人の努力(工夫)が成績に良い影響を与える
→小学生ではあまり効果的ではなく、中高生などには効果的
→出された宿題に対して教師がフィードバック(アドバイスやコメント返しなど)したり授業で答えを確認したりする方が成績がよい
→やったかやってないかという遂行の有無だけに焦点をあてたフィードバックは逆効果

2.意味理解を促す宿題
→意味を理解することが大切だと考えている学習者ほど予習の効果が得られやすい
(※これは因果関係が逆で、そもそも意味理解をすることができる学力の高い層だけが予習の効果が得られると、個人的には解釈しています)
→学習者が用いる学習方略の効果は、例えば、単語の成り立ちについて詳しく説明しているなど教師の授業方略によって異なる
→学習ジャーナル(要はふり返りのようなもの)では、精緻化や体制化といった効果的な学習方略を用いることにより授業内容への理解が深まる
※精緻化=なぜそうなるのかという細かい情報や知識と共に覚えること
※体制化=まとまりやちがいを意識して覚えること
→勉強が苦手な子は、そもそも授業中に解説したはずの概念的知識のほとんどが定着していないことが原因で、概念的知識の定着が図れる学習(授業や宿題)が必要
→総じて、宿題はそもそも学習者がある程度方略的知識を持っている場合に機能する

3.社会的構成主義に基づく宿題
→協働(協同)学習、学び合い、学びの共同体など、主に「コミュニケーション力の育成」を図るものだが、家庭環境に左右される
→成績に与える影響については言及なし(おそらく直接プラスの効果はない)


このようにこれまでの研究をふまえると、

宿題に限らずそもそも学習に必要なのは

たびたび言及されていた学習方略や方略的知識などが必要不可欠であり、

それらが効果的に機能しているかどうかをモニタリング(メタ認知)するために

教師のフィードバックやアドバイスが欠かせない

ということです。

ちなみに、学習方略については下記の私の本が参照になります。

子どもがつまずかない教師の教え方10の「原理・原則」



『学び合い』の提唱者である西川純先生も

1.本人が成績を上げたいと願う気持ちがある
2.適切なアドバイスを適切なタイミングでもらえる

の2点が重要と言っています。

『学び合い』については下記の書籍が参考になります。

『学び合い』 誰一人見捨てない教育論



さて、今の布袋中の自由進度学習に

この2つの要素があるとはとうてい思えません。

先日の定期テストレポートについても

具体的なやり方に言及せず

ただ「紙を埋めるだけ」の感想文になることは目に言えているし、

そのレポートも一人ひとりチェックして、

各生徒にフィードバックする(している)とはとうてい思えません。

そもそも、

子どもの主体性に任せたら

子どもが主体的に学ぶようになる

わけがないですよね?

子どもは学習観(マインドセット)や学習方法(メソッド)を吸収する時期なのですから。

それを教師が教えずに誰が教えるんでしょうか?


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