明かりを灯せ
淀みないもの集めて
「明かりを灯せ」は、
アルバムの2曲目に収録されている楽曲。
ライブでも序盤で観客にゆったりと着火するタイプの曲だったと思う
限りなく優しいギターの音色に浮遊感のあるアンサンブル、
そして、
サビで力強く「明かりを灯せ」と何度も聴き手に歌いかける
ある種、これまでのsyrup16gが歌ってこなかった類の楽曲にも思える
(それは「Maybe Understood」にも言える)。
「淀みないもの」とは、
裏を返せば普段は淀んでいる事の証拠だと思う。
口を開けば、ワイドショーの不祥事、ゴシップ、愚痴、陰口...とこの世は暗くなる要素に溢れている
Xを開けば常に誰かが誰かに激昂しているイメージで、それもきっと必要な事だと理解してても
心が休まらない
身体がついていかない。
例えば、
身内の子供と遊んでいる時、
まるでかつての自分をそこに見い出すかのような瞬間があった
それも、子供の中と自分自身の中と両方である。
人それぞれなのは重々承知しつつ、
自分が本気で癒されたり勇気を貰うのはそんな時だったりする。自分にとって、本当に大切なもの
決して他人に踏み込まれたくないピュアな好奇・・・ぶっちゃけ、それだけで人間は生きて行けるもの。
この曲は、
このキャリアのバンドが・・・
しかも、
syrup16gの様な音楽性のバンドが放つからこそ沁み入る。と素直に書ける楽曲であり、
また、ただ優しい楽曲~ってだけでは済まない哀愁も背景には滲んでいるのをしみじみ感じる一曲だ
だからこそ、「大好きだ」って思えるし、また、昨日に引き続きおせっかいをするならば、
今の日本を見渡した時にsyrup16gの楽曲の中で特に差し出したい曲の一つである
(差し出したい~って自分が創った訳でもないのに偉そうで申し訳ないけれど笑)。
アルバムの流れで聴くと、
いかにも始まります!って1曲目から
前向きなメッセージが伝わる2曲目に移行するので、
そういう意味では「Les Misé blue」のポップな部分を担っている楽曲だと思う
(次の曲が「首吊り台」とか出て来るから対照的でもある...笑)。
やっぱり、
人間を救うのは、
なんだかんだ「〇〇が好き~」みたいなピュアな感情なんじゃないか。
そう信じている(信じたい)自分にとってはスッと心に入って来る素敵なうたに感じた曲ですね。
自分はやはり感想を書く事に命を懸けているので、微力ながら少しでも誰かに届けば。
自分も本当に良いな。と思える表現を他人のフィルターを一切加味せず純粋に愛してゆきたい。
その結果、誰かと重なる事があったならば、ちょっとは最高って思えるかもしれない。人生が、ね。