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サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【ボロ泣きしてしまった】天体のメソッド 第11話「流星群の夜」 感想

2014-12-21 | 天体のメソッド
僕らはなんだったんだろう。











「形あるもの」は形がある以上様々な要因によってその形も変わっていきます
色褪せたり、どこか歪んでしまったり、不協和音が生まれて元の形とは似ても似つかない格好になったりする
でも・・・初めからそんな形じゃなかったよね?
初めはもっと純粋で、もっと幸福な形でしかなかった
真っ白なキャンバスはいつの間にか外的要因によって汚され自らも汚して
気が付けばめちゃくちゃな形と色になって廃棄処分寸前のただの「塊」になっていた

思い返せば、
僕らはなんだったんだろう
思い返せば、
もっと純粋で、真っ白で、楽しくて、ワクワクして、ただただ幸福を味わうためのそれでしかなかった
僕らはなんだったんだろう
僕らは・・・
色褪せたり。歪んだり。不協和音を生む為の装置なんかじゃない
ただただお互いを認めて、誰かを愛して、幸せを育む為の存在だったんだよ
それをもう一度思い出す為の旅、僕らはなんだったのか、もう一度見つめ直す旅・・・それが「天体のメソッド」だったんだと
今ははっきりとそう思える自分がいます。例え色褪せていても、歪んでいても、不協和音だらけだったとしても絶対に最後まであきらめない
あの日あの時あの瞬間を取り戻す為に立派に尽力して頑張った乃々香とみんなの気持ちこそが何よりの“本音”だったんでしょう
紆余曲折を経てみんなとの「絆」をもう一度蘇らせた作劇は本当に最高のクオリティだったし
それが「自分たちの為」だけじゃなく、
最終的には「ノエルの願いを叶える為」だって
ポジティブな方向性として締める事が出来たのには本気で感動しました
ラストシーンは物寂しかったものの、それは決して卑下する事でも後悔すべき事でもなんでもない
乃々香たちは確かに自分たちの力で、誰にも最終的な決断を委ねずここまで辿り着いた
今いない、とか
消えてしまった、とか
そんなちっぽけな事実だけでは決して計れない
揺ぎ無い友情と、永遠になるべき瞬間がそこにはあったはず

ずっと友達、
消えない友情
僕らはなんだったんだろう、
それはただの、
ただの笑い合ったり泣きあったり出来る単純で、
だからこそいとおしい「幸せ」に過ぎない
初めてみんながただのそれになれた
一つになる事が出来た
ノエルが最後に見せた涙、
その意味も意図もきっと結局は揺ぎ無い「友情」の証しに過ぎない
きっと寂しさは消えないけれど、ある意味それ以上の「何か」が残るのもまた事実だと思う
紆余曲折経たからこそ、今ここにあるみんなとの何気なくかつ掛け替えのない関係性がいとおしく思える
そんなそらメソのメソッドに最後まで魅せられて、
また消えない痛みも消えない愛情も与えてもらえる事が出来た
そういう稀有なアニメに自分の中ではなった気がします
まだ話数が残ってますけど、
取り敢えずは
「ここまでありがとうございました。」「素敵なものを見せてくれてありがとうございました。」って大声で言いたい気分です
決して色褪せない(だろう)友情、美しいフォルム、そしてきれいな思いで彩られたそれぞれの関係性・・・
正直観続けて来て良かった
ここまで感情移入出来るアニメになるとは思いませんでした(や、ちょっとは思ってたけど 笑)
特に汐音に関して言えば、ようやく本当の意味合いで乃々香と手を繋ぐ事が出来た気がしてとみに嬉しかったですね。




汐音はきっと、
離れていたはずの乃々香が自分の事を分かってくれた
分かってくれていたことが心底嬉しかったんだと思います
あの頃と同じような目線で、気持ちで、優しさで自分に接してくれた乃々香
素直になりたい
素直になれない
それでも、抗えない程に溢れ出す彼女の想い
乃々香の事が好き、本当は大好きなんだって感情がほとばしるくらいに伝わって来て
結果的にはここで涙線の防波堤にヒビが入った気がします
自分の事を分かってくれる人間って自分が想像してる以上に嬉しくて頼りになっていとおしい存在になったりしますから

そう、私はこの汐音というキャラクターが大好きだったのです
理由は「嘘のないキャラクター」だったからです
意地を張ってつっぱねて
でも写真は捨てる事が出来ないくらい未練たらたらで
そのくせ自分の本音を隠す事も出来ないくらいに不器用で
誰よりも苦しんで
誰よりも自分を犠牲にしてきた
自分で自分を苦しめている節もあった
だからこそ、凄く人間くさくて印象に残るキャラクターでした
この汐音がいるのといないのとじゃ多分印象も違って来てた部分もあったんじゃないかと
それくらい汐音は“想い”の体現者であり誰よりも誰かを深く愛する気持ちを体現していたキャラクターだった、と
この11話を見て確信に至る事が出来ました。ノエルを失ったのは表面的には悲しいことかもしれない
だけど、それ以上の「何か」を得て、それ以上の一歩を踏み出せたのもまた事実
ここまで物凄く誠実な作劇を繰り広げてくれた本作ならば
きっと最終回も素敵な「何か」を見せてくれるはず
そう信じてその時を待ちたいと思います
また汐音と乃々香の仲が良い事が伺えるシーンも拝めたらいいな。それくらい汐音というキャラは強烈かつ印象的かついとおしいキャラだったなあ、と。





その前に、待つ前に、個人的な事実を記しておくと
この11話を観て久々に・・・具体的に書くと3月以来にアニメを観て泣きました
ボロ泣きでした
降参です、ってくらいに泣きました
それは何故か?と問われても恐らくは「理屈ではない」って答えしか返せませんけれど
少なくとも「キャラがいっぱい泣いていたから」という理由では決してないのも事実です
強いていうなら、乃々香のみんなの弱い部分ですら分かってやれる思い遣りの心と汐音の涙で揺さぶられて
最終的には柚季が理屈じゃない、自然に溢れ出た涙を流すシーンで、柚季の二律背反の心情を想って一気に自分もまた涙が溢れ出たのかもしれません
これでいいんだ、これがベストなんだ、そう自分に言い聞かせたはずなのにもう一人の自分が熱く流してしまった涙
個人的にそういう背景に弱いのかもしれませんね・・・・と書きつつ
本当は弱いのに頑張って強くあろうとしてる(風に見える)こはるの涙だったり
ノエルの無意識下に流れ出た涙にもやられたのかもしれません

「僕らはなんだったんだろう」っていうのはTHE NOVEMBERSの曲のタイトルで
ただの幸せ、っていうのもその曲の歌詞のフレーズからの引用ですが
この話数を観ていたら不思議とその曲とその歌詞がふと頭に浮かんだので使わせていただきました
散々迷走して、ぶつかり合って、共に苦難を乗り越えて、もう一度みんなで笑い合って泣きあえた光景は
筆舌にしがたい感慨深さと感動があり、それに完全にノックアウトされてしまった次第、ですね。
「天体のメソッド」、本当に素晴らしいアニメです。
こういう青春の傷みも歓びも両方表現してくれるようなアニメが大好きです。
今年放送されたアニメの中でも友情の描き方、その深みはトップクラスだったんじゃないですかね。
今はそんな風に思います。
ここからのお話も、心して観ますよ。

















OPの風景再現のカットとか観ててヤバかったですね。
またここに戻って来たんだ、と思うと。
通じ合えたこと
分かり合えた歓び
作り上げた絆・・・
そういうものを信じて、これからも彼女らは仲良く、ずっと気持ち一緒に居続けて欲しいですね。
それもまた、ノエルとの絆や願いを叶えるのと同義だし、本当の気持ちですから。

あとこれも俺自身の本音、
久々にアニメで泣けてスッキリしました(笑)。