きみがなみだをながすのは。
汐音が涙を流したのは何故なんだろう
それにはきっと色々な理由が含まれてたんだろうけど、
でも確かに断言出来ることは、汐音は乃々香を憎んじゃいない
嫌ってもいない
本当は大好きで、大好きだからこそ今の自分の選択肢が辛くのしかかって来て・・・
願いが叶ったら、みんなの想いが成就したら、きっとノエルはまた違う願いを叶えにこの街から消えるだろう、でも
ノエルを「ここで」生かしたい、離れたくない、みんなの元から去らせたくない、何よりも
円盤及び円盤そのものなノエルはきっと汐音と乃々香の絆の象徴のようなもので・・・だから汐音は言えないし決断も出来ない
幼い頃に自分の“信じること”を一緒に信じてくれた乃々香は汐音にとっては多分誰よりも大切な友人なんだと思う
だって、両親は引っ越したのに自分だけここに残る事を決めたのはきっと乃々香とまた約束を果たす為だもの
乃々香を悲しませたくない、ずっと「みんな」で一緒にいたい、だから私は行く事が出来ない―
でも、乃々香の強い想いと汐音への呼びかけは容赦なく汐音を揺さぶって来る
そりゃそうだ、本心では乃々香の事が大好きなんだし、気持ちとしては嬉しいに決まってる
だけど、自分が行けば「ノエルのいる日常」を壊してしまう、彼女からノエルを(結果的に)奪ってしまう
乃々香の為に、大好きな親友の為に、一番辛い道を選んだはずなのに、自分を犠牲にしてまでも幸せを願ったはずなのに
そんな自分の気持ちなど露知らず乃々香は「一緒に星を見たい。」と真剣な感情をぶつけて来る
それがなまじ本当に嬉しいからこそ、本心では行きたいからこそ、
汐音の決して大きくはない心の器が揺さぶられてしまった
それがあの大粒の涙だったんでしょうね
本当は汐音だって行きたい
また乃々香と、みんなと、そしてノエルと星を見たいんだ
だけど、それを選んでしまったら二度とノエルには会えなくなってしまう
だから自分を殺して感情を抑えてその選択を我慢してしまいたかった
それでも、乃々香の存在は理屈では抑え切れないくらい汐音にとっては大切で心の中ではいとおしく思ってるからこそ
そんな思いの狭間で訳が分からなくなって、抑えてた気持ちが吹き出してしまって、彼女の“本当の気持ち”が涙として具現化された
それだけで観てる方としては痛いくらいに汐音の本心が伝わって来て涙線に来てしまったんですけど
その様子が切ないくらいにドラマチックで正直観ていて未曾有の面白さを感じていましたね
もう一度、心から笑い合える時は来るのか
何もかもを捨てて乃々香と汐音は手を取り合えるのか・・・
ふとした瞬間に汐音が乃々香に対して見せた笑顔、それが汐音の“素顔”であり
また「あの頃」とホントは何一つ汐音は変わってないんだ。という確かな証拠でもある
ここまでこのアニメを観て来たファンとしてもはや願いは一つに絞られてるので、
“その扉”を勇気を出して開けて、また新しい「何か」を掴んでくれるのを期待しています
凄く観ていて胸が締め付けられるような話数でもありましたが、
皮肉な事にだからこそ両人の想いがダイレクトに何のためらいもなく伝わって来るという・・・
汐音もヒールを演じてますがまだ思春期の女の子にとってはかなりの重圧を背負わされてますよね
でも、ここまで報われなかった、本当は大好きなのに悲しいかな素直になれない、不器用ながらも想いの片鱗を感じさせてきた汐音だからこそ
本当に彼女が笑顔で、そして素顔で乃々香と微笑みあうカットを拝みたいですしまた強固な絆を結んで欲しいなって思います
にしても、決してストレートなやり方でないのに
ここまで乃々香への愛情が伝わって来るっつーのも凄いですよね(笑
それもまた先週語った“そらメソのメソッド”の一つだったのか
ヒール気取って本心を隠してるからこそ余計に汐音のいじらしさだったり乃々香への強い想いが感じられるという
本当は上記のカットみたいに接したいし、やっぱり誰よりも彼女の事を好いているのは間違いない
だからこそ「その瞬間」が観たくて早く続きを視聴したくなってしまうという
ああいう過去があったからこそ今が愛おしく思えるメソッドに続いて
障害があるからこそ、その想いの強さが露わになるメソッド
本当に面白いアニメだなあ、と思いつつ
やっぱり、どんな結末になっても、ノエルの想いの通りに「みんなでニッコリ」して欲しいなと。
今のままじゃ本末転倒だと思うし、それにきっとその方がノエルも心からニッコリ出来ると思いますから。
真のラスボスは汐音ではなく、
「踏み切れない心の弱さ」なのかもしれませんね
でもEDの歌詞が象徴しているようにいつか終わりの日は来る、
その扉を開ける日は絶対に訪れる。それを選択出来るようになった時こそ
また一つみんなが大人になれる時なんじゃないか・・・と個人的に思っています
この先どんなことがあっても、いくつになっても、決して消えない“絆”を手に入れる為に。
物語も恐らくラストスパートだと思うのでここから数話は特に要注目、ですね。
徐々に徐々に歩み寄って明らかになるみんなの想いの結晶、
すっごく面白いし感動するなあ、って思いました。
本当は全体的に俯瞰しつつ感想を書くつもりでしたが
あの汐音の涙こそこの話数のすべてを物語っているなあ、と深く深く感じたので
そこから色々と掘り下げていくような感想に相成りました
でも気休めだとしてもさり気に乃々香を励ましてくれる柚季だったり、
そんな柚季と湊太のこしょばゆい思春期っぽいやりとりにニヤニヤ出来たり
こはるはこはるで相変わらずお母さん的でかつ天使だったりそういう細かな部分もまた良かったです
乃々香と汐音の衝突のワンシーンは公園の、水が流れてる壁の近くが舞台だったんですけどあの背景もまた良くて
ある意味水のように自然な想い~っていうシンボリックな主張も感じ取れてすこぶる面白かったですね
「きっと来るって」、
そんな柚季の言葉が実現する時が楽しみです
同時にそれは“別れ”も生むとは思いますけど、それでも―
しかしこはるは母性強いのにカラダ付きも良くて色々と反則的なキャラですね(笑
ノエルの水瀬いのりさんボイスもほんっとうにクセになってきてやばいです。最早代表作ですな。