ロシア日記

~ペルミより愛を込めて~
日本語教師と雪のダローガと足跡

~サンクトペテルブルグ~
雪の上の足跡

Russian English Club in London

2018年03月28日 | 日記
 ロンドンのPUBで二週間に一度開催されるRussian English Clubにたまに参加しています。先日会ったエカテリンブルグ出身のサーシャは私が住んでいたペルミの隣町の出身です。隣町と言ってもペルミから列車で5時間かかります。私もこの列車で5時間かかるエカテリンブルグへ数回行ったことがあり、一度はペルミでの仕事で大事なイベントの後、大急ぎで列車に飛び乗り5時間揺られ、エカテリンブルグでもまた大事な出来事をこなしと、忙しなかった思い出があります。あとはこのイギリスへ来るための英語のテストを小さなペルミの街では用を足さずわざわざエカテリンブルグの街へ受けに行き試験後ひとりお寿司を食べた記憶があります。夕方、雪が降り積もった教会が綺麗だったのも覚えています。

 そのエカテリンブには街の象徴であるテレビ塔がありなんと30年以上も未完成だったらしいです))さらに街のシンボルであったのにも関わらず、今回スタジアムを作るということで跡形もなく取り壊されました。正確には爆破されその微塵もなく片付けられる様子をビール片手にサーシャと動画で見ながらゲラゲラ笑いまたしてもロシアの計画性のなさに舌を巻きました。場当たりとその場しのぎで進んでいくロシアのやり方をイギリスのパブで強烈に思い出し、あの国の経済力の発展のなさ、一労働者としての仕事遂行の難しさ、論理に裏付けられた方針など微塵もないことなど、それらが降りかかってきたときの恐ろしさを思い出し、自分は本当にまたあの国へ戻りたいのだろうか、と問わずにはいられませんでした;)

背水の陣

2018年03月28日 | 日記
 今回のストライキでわからなかったのが教授の年金引き下げ問題に対するストライキに対し若い学生がピケを張っていることです。政治学や法学部の生徒やイギリス人に聞いてみたところ誰も本当の理由はわからず教授が好きだからとか大学自体が左派だからとかが大半の半信半疑の答えでした。

 そんな中、プラカードを持っている学生のその中身を目を凝らして見てみると“ Phd students also need a counselor”と書いてあります。彼女は博士課程の生徒に心のケアが必要だと主張しているのですが、要は年金問題に便乗して自分の主張を行っているのです。

 長い鍛錬のいる博士課程で狂ってしまう生徒がいることも聞くし、つい先日修士の優秀だと思っていた生徒が1年コースがキツくて2年コースに変えたという話も聞きました。私が真夜中のスーパーでストレスの反動のポテトチップスを買っていたら隣のレーンに見知った同じ修士課程の学生がいました。彼女がこんなにハードなら来なかったと言い、二人で買ったばかりのチップスをムシャムシャ路上で食べました。

 大学院というのは勉強だけしていればいいわけでもなく、新しい国と環境と教育システムにも馴染まなければならないし教授との関係も良好に保ちつつ、その中で締め切りに追われ長い時間かけてテーマに沿った論文を探し出し参考文献を読み、エッセイの概要を検討し書き始めるというプロセスをたどり、プレゼンもこなし試験準備もし就活も進めなければなりません。休みはあっても常にいつまでにこれを終わらせてと自分の中でのプランが先行し心が休まりません。例に漏れず私も様々な問題が沸き上がり特に今は二学期の試験と課題提出の締め切りが終わり疲れが抜け切れず心の底から疲れたという実感が湧きます。

 泣きたいくらい疲れた夜に、同じアカデミックで生きるヨハンに、もう疲れた、私は人生間違えているのかも、とテキストしたら同じく疲れたヨハンが、僕も生まれ変わったら何をすればいい道か知りたい、と何とも色っぽい日本語で返してきて、背水の陣、と一言返したら、背水の陣なんて!なんて素晴らしい表現!と返ってきました。背水の陣がわかる韓国人のヨハンの言語能力が素晴らしいと思い、四面楚歌なる類語もついでに付け加えておきました。

日常

2018年03月28日 | 日記
 もう少し自分に余裕があったら、大学機関及びその内部の模様を俯瞰し見て観察し自分の中で噛み砕きジョークにできたら面白いかなと思うのですがなかなかその境地まで到達できていないのが現状です。けれど一つ言えることは、大学機関も組織同様そのその中身は何ら変わらないということです。アカデミックの世界だからと言って学問だけしていればいい聖地というわけはなく、そこには教授がいて生徒がおり上下関係があり上司と部下の関係があります。

 少し前まで大学ではストライキが行われピケが張られていました。驚いたことにその人間の盾ともいうべきピケを張っているのはほとんどの場合、教授の年金減額問題に対するストライキに対し生徒たちでした。博士課程の学生の中には大学に長く在籍している分、そして教授の手前ストライキに参加しなくてはいけないというような声も聞こえました。参加するということは教授を支持していることになり参加しないというのはその逆をも意味します。本来、自分の学問追求のために大学機関に在籍している学生に対し主張を強いることはパワハラであり、さらにその後の査定に響くのは全くのアンフェアなのですが現実問題として起こっていたことです。政治の世界なる「政治と金」よろしくアカデミックの世界も「政治と研究」のバランスが必要です。

ラビオリとペルメニ

2018年03月28日 | 日記
 図書館に行ったものの3時間座って帰ってきました。試験後の疲れが取れず帰り道は歩くのも大儀でした。最近ハマッているラビオリとそのソースを英国王室ご用達のWaitroseでそそくさと買い求め雑に作ってしまいました。と言っても、ラビオリを茹でソースを混ぜ合わせ塩コショウで味付けをするだけで本格イタリアンが食べられます。パルメザンチーズもふんだんに入れました。
 
 ロシアには“ペルメニ”という小麦粉を打った皮の中に肉やじゃがいも又はキノコの具材が入った餃子の小さい版のような食材があります。それをスメタナと言われるサワークリームにつけて食べます。以前、友人がペルメニとラビオリは同じだと言って皆で笑ったことがあります。彼はロシア人でイタリアにも海外にも一度も行ったことがないのでラビオリを食べたことがないのですが、私がいくら違う、ペルメニはラビオリじゃない、と言っても、どう違うんだと言われると私も答えられずにひたすら否定と笑いの応酬でした。だからスーパーでラビオリを見るたびに彼のことを思い出し、今度ロシアへ行く際はお土産に持参したいなと思うのです。


面白いので画像をネットから引っ張ってきました。
こちらがラビオリです。


こちらがペルメニです。




クラスメートと私の会話。

2018年03月28日 | 日記
 日本が大好きなクラスメートがいて、彼はこのイースター休暇を利用し今日本にいます。

私:How's your Japan!?

彼:”My Japan” is perfect:)

私:You're lucky!

彼:The Sakura is in full bloom and I feel like I'm in the heaven now.

私:Yes of course you are! 気をつけて帰ってきてね~


道すがら

2018年03月28日 | 日記
 Kensingtonへ行く道すがらのカフェから。雑多な感じで気に入りました。この日はよく晴れていてテラス席で飲むコーヒーが美味しかったです。今日はロンドンは雨です。本日からまた図書館通いが始まります。もう仕方ないですね:)今日もご褒美にラテ飲みます。

戦争詩人

2018年03月28日 | 日記
こちらは戦争詩人の詩を集めた手のひらサイズのミニブック。WILFRED OWENという詩人がいて彼の“Dulce et Decorum Est”を初めて読んだ時、詩の中でも戦争詩人というジャンルがあること、今から戦場の塵に消えていくかもしれない名もない若者たちが書いた詩だと知り心に来ました。

最後の部分“子どもたちに教えろ。戦争が甘い栄光だなんて言うのは嘘だ”と結んでいて、詩のタイトルに使われているDulceの甘い響きと戦争のアンバランスな対比がまたより一層、戦争が負う様々な暗さを際立たせているように感じます。

Dulce et Decorum Est

Wilfred Owen, 1893 - 1918

Bent double, like old beggars under sacks,
Knock-kneed, coughing like hags, we cursed through sludge,
Till on the haunting flares we turned our backs
And towards our distant rest began to trudge.
Men marched asleep. Many had lost their boots
But limped on, blood-shod. All went lame; all blind;
Drunk with fatigue; deaf even to the hoots
Of tired, outstripped Five-Nines that dropped behind.

Gas! Gas! Quick, boys!—An ecstasy of fumbling,
Fitting the clumsy helmets just in time;
But someone still was yelling out and stumbling
And flound’ring like a man in fire or lime...
Dim, through the misty panes and thick green light,
As under a green sea, I saw him drowning.

In all my dreams, before my helpless sight,
He plunges at me, guttering, choking, drowning.

If in some smothering dreams you too could pace
Behind the wagon that we flung him in,
And watch the white eyes writhing in his face,
His hanging face, like a devil’s sick of sin;
If you could hear, at every jolt, the blood
Come gargling from the froth-corrupted lungs,
Obscene as cancer, bitter as the cud
Of vile, incurable sores on innocent tongues,—
My friend, you would not tell with such high zest
To children ardent for some desperate glory,
The old Lie: Dulce et decorum est
Pro patria mori.

戦争モミュメント

2018年03月28日 | 日記
 ロンドンの街も第一次世界大戦や第二次世界大戦で戦った兵士を称える戦争モニュメントがあります。“Nattional Gallarye”の第一次世界大戦のコーナーに軍人の功績が展示されている箇所があり、若くあどけないパイロットの国民的英雄だった人の写真や、ある軍人はボーア戦争とその後の二回の世界大戦と生涯に3度の戦争を経験し片眼と片腕を失いその威厳に満ちた写真からこの人は真から軍人だった人なのだという印象を受けました。軍人こそ素質がないとその部下や周囲の人々の犠牲が夥しく大変なことになると思いました。

Victoria and Albert Museum

2018年03月28日 | 日記
 以前からの“Victoria and Albert Museum”の評判は聞いていたのですが、てっきりVictoriaと Albertの二人の夫婦にまつわる展示品だとおもっていたら違いました。“British Museum”の簡易版のような感じで一時間半もあれば十分で廻れ見やすかったです。各エリアのブースに分かれていて写真はJapanコーナーに展示されていた小さな男の子用の着物です。1930年代の着物でそれまでのサムライのイメージととって代わり帝国主義の象徴である戦車や武器に変化したそうです。このような着物の柄は初めて見ました。