サイトウ歯科 院長ブログ

西宮市門戸厄神駅前「サイトウ歯科」の院長が歯科に関する記事を綴っています www.saitodental.jp

年をとると顎の骨はどうなる?

2009-12-12 15:50:26 | インプラント治療
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このところ学会等で忙していたので久々の更新です。今回も引き続きカールミッシュ教授から学ぼう!です。

前回お話ししたように年をとってもしっかり物を食べられるようにするにはどうすればいいかを今回からお話しします。


まず、最初に避けなくてはいけない最悪の状態を説明します。

左の図は歯を抜くと顎の骨は年々吸収していき、最後にはほとんど顎の骨が失われてしまう状態をしめしています。

右の顎の骨のようにもともとの歯から顎の骨が全部なくなってしまうと入れ歯を入れてもまず満足に食事をすることはできないでしょう。

ここでよく考えなければいけないのはなぜこんなに顎の骨が吸収したのでしょうか?

実は顎の骨は右の図のように表面は堅いのですが中は海綿上で血液が豊富に流れています。

そして噛む力が骨に伝わることによって密度や構造を変えしっかりしてくることが現在わかってます。

「じゃあ歯がなくなって入れ歯を入れたら顎の骨はどんどんなくなってしまうの?」と言う声がきこえてきそうです、がはっきりいってその通りです。

よく入れ歯を使っているとだんだんあわなくなってきてまた樹脂で裏打ちしたり、新しい義歯を作らなければならなくなるのはこの減少を示しています。

ではどうすれば歯を抜いた場所の骨を守ることができるのでしょうか?その答えがインプラントにあります。

インプラントはかむ力を顎の骨に伝え、骨の構造や密度を上げることがわかっています。

単純に歯のないところに歯が入るだけではなく、インプラントは顎の骨を守る役割もあるのです。


義歯とインプラントで悩まれている方はほとんどそのときの不自由さや審美性、予算などを先に考えられると思います。

しかし、一生不自由無く噛むという観点から考えるとまずは今ある骨やはぐきや歯を守ることを最優先させなければなりません。

その為のインプラントだとぼくは考えています。


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