うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

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勝ちきれない試合が多かった女子バスケットボール日本代表

2010年10月05日 | 団体球技(室内)
◆第16回女子バスケットボール世界選手権(2010年9月23日~10月3日 @チェコ3会場)

・今大会の日本の成績
1次リーグD組                     2次リーグF組  ※1次リーグの成績はそのまま持ち越し
9月23日 vsロシア ●63-86             9月27日 vsスペイン ●59-86
9月24日 vsアルゼンチン ○59-58        9月28日 vsブラジル ●91-93(延)
9月25日 vsチェコ ●60-66             9月29日 vs韓国 ●64-65   
〔日本は1勝2敗で1次リーグを3位通過〕     〔日本は1勝5敗で2次リーグ6位〕

9-12位決定予備戦
10月 1日 vsギリシャ ○63-59

9位決定戦
10月 2日 vsブラジル ●79-84

・最終順位
優勝・米国、2位・チェコ、3位・スペイン、4位・ベラルーシ、5位・豪州、6位・フランス、7位・ロシア、8位・韓国
9位・ブラジル、10位・日本、11位・ギリシャ、12位・カナダ、13位・中国、14位・アルゼンチン、15位・マリ、16位・セネガル

※米国は4大会ぶり4度目の優勝
  同時に、今大会の優勝国に与えられるロンドン五輪の出場権も獲得

今大会の詳細の成績
国際バスケット連盟(FIBA)の今大会の関連ページ
国際バスケット連盟(FIBA)の今大会の動画ハイライトのページ
日本バスケットボール協会の今大会の関連ページ
バスケットボール日本代表オフィシャルサイト



                          *  *  *  *  * 


4年に1度、五輪の中間年に開催される女子バスケットボールのナショナルチームの世界一を決めるこの大会。現在世界ランキング14位の日本は、8年前の中国大会以来2大会ぶりに世界選手権に参加。結果は16チーム中10位に終わりました。

今大会の日本は全8試合を2勝6敗だったので、結果だけで判断すると残念な形に思えますが、実際は惜しい試合の連続でした。スコアだけで判断しても、今大会の日本が完敗したのはロシア(世界2位)とスペイン(世界3位)だけです。残りの試合は、勝っても負けても全て3ゴール差以内で決着してます。1次リーグの最大のヤマ場だったアルゼンチン戦(世界10位)は、ブザービーターでの劇的な勝利でした。個人記録でも、日本は大神雄子が1試合平均の得点部門、吉田亜沙美も1試合平均のアシスト部門でそれぞれ1位となるなど大健闘。それだけに、目標としていたベスト8を逃したのは本当に勿体無かったです。

日本は2次リーグで接戦を落としたのが痛かったです。中でも、ブザービーターを決められて延長に縺れ込んだブラジル戦(世界4位)と、1点差の大接戦だった韓国戦(世界9位)の2試合を落としたのが命取りとなりました。日本は2次リーグでは最下位に終わりましたが、実はこの2試合のうち、どちらかをものにしていれば日本は準々決勝に進出できました。ブラジル戦はリードを守りきれず、逆に韓国戦は序盤にリードを許したのが敗因でした。ましてや、苦手の韓国は今大会はメンバー構成に苦しんだだけに、付け込む隙はあったので悔やまれます。

やはりというか、今大会の日本は、中国から帰化した川村李沙の選手登録を国際バスケット連盟(FIBA)の規定に抵触して認められず、他国よりも1人少ない陣容で戦う大失態を犯したのが痛かったです。なにせ、川村はチーム最長身の選手でしたから。更に、身長191cmの渡嘉敷来夢や内海亮子の不在も大きかったです。今大会の日本は、持てる力を全て発揮したと思いますが、やはりサイズの不利は隠せませんでした。前半健闘しながら後半に突き放された1次リーグのロシア戦がまさにそうでした。そして、アテネ五輪以来、世界大会から6年間遠ざかったのも、経験不足になって接戦を制することが出来なかった要因だったのかもしれません。

甘い見方なのかもしれませんが、現在の日本は運を味方に付ければ際どくベスト8に入る力はあると思います。一方、接戦をものにすることが出来ないと、ロンドン五輪出場(参加12チーム)も危ぶまれる微妙な位置におります。おそらく、今大会13位と不振に終わった中国を含め、5~12位ぐらいのチームは横一線だと思います。日本の速さは今大会で十分に通用した訳ですから、あとは高さのある選手が必要です。それだけに、最近の日本女子は若い世代の国際大会では結果を出しているのだから、体格の優れた若い有望な選手の台頭が待たれます。

来年夏には、ロンドン五輪の出場権を賭けたアジア選手権が長崎県大村市で開催されます(優勝国のみ五輪出場権獲得)。アジア予選で出場権を得られなかった場合は、再来年に予定されている世界最終予選(たぶん5~6枠)に回らなくてはいけません。来月に中国の広州で開催されるアジア大会が五輪予選の前哨戦となるので、未来に繋がる成果を収めてほしいです。


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