ぺにゃん!

マレーシア(ペナン島)と、関西での日常。

泉屋博古館

2010-04-10 | 美術館 in Japan
京都市左京区鹿ケ谷にある、「泉屋博古館(せんおくはくこかん)」。
住友家が蒐集した美術品を保存・公開している美術館です。
先日、哲学の道を散歩している時にポスターを見かけて気になっていたので、行ってみることにしました。
初めてです。


↑入り口の桜はもう終わりかけ・・・







周辺も静かで、とても上品な佇まいの美術館です。

建物は大きく二つに分かれており、入り口のある建物に常設の中国の青銅器などが展示されており、
企画展は渡り廊下を渡った部屋になります。


↑本館から分館を眺める。

今の企画展は「住友コレクションの近代洋画」。
モネの絵が2点と、西洋人画家の目玉は少ないながら、梅原龍三郎や岸田劉生などの日本人画家の絵があり、
中々よかったです。
一部屋だけだったので、もう一部屋くらいあると、なお見ごたえあると思うのですが。
(でも、部屋がないので無理か。)
会期中、展示替えしている分もあるようなので、それも全部見たかったな~。

でも何より、建物全体の雰囲気がすごくいいです。
訪れる人も少ないので、ゆっくりゆったり見られます。


↑渡り廊下を再び通り、本館へ戻ります。


↑分館から本館を眺める。


↑渡り廊下から、本館と分館の間の中庭を眺める。

本館の、中国の青銅器コレクションは大変充実しています。
今まで青銅器にはそれほど興味もなかったのですが、非常に詳しい丁説明書きをいただいたので、
初めてじっくり見てみました。
形によってそれぞれ名前が付いていて(あたりまえか)、文様にも名前がついていました(だからあたりまえ)。
係の方も何人かいらっしゃって、質問すると、丁寧に教えてもらえます。
私は青銅器の知識があまりになさすぎて、質問も思い浮かばないので、説明書きを手に、とりあえずまわってみました。


↑本館の休憩スペース。 給茶器がおいてあり、セルフサービスで休憩できます。

見終わってから、休憩スペースの給茶器でお茶をいただきました。
これで、中庭を見ながらコーヒーが飲めたりケーキが食べられたり、
あるいはしっとりと和菓子に御抹茶でも頂ければ、なお良いのですが・・・。
博古館さん、一度ご検討願えないでしょうか・・・?

こんな素敵な泉屋博古館ですが、東京にも分館があるようです。
機会があれば、そちらものぞいてみたいと思います。

マティスの時代展@ブリジストン美術館

2009-07-03 | 美術館 in Japan
成田発の飛行機でペナンに戻るので、本日は成田宿泊です。
京都から新幹線で移動するので、ちょっと寄り道しようと思いました。

東京の八重洲中央口から徒歩5分のブリヂストン美術館
「マティスの時代―フランスの野性と洗練」展をやっています。
(2009年4月21日~7月5日)



土地勘のまったくない東京で、緊張感に包まれつつ一人で初めて行ってみたのですが、ちゃんと無事辿り着けました。
(初めての所を歩くとき、地図を持っていても、本当にこの道で正しいのだろうか、私はこのまま突き進んでも大丈夫なのだろうか、といつもものすごく不安です。なぜなら、地図を持っていても間違える確率50%)

美術館内の各展示室は小ぢんまりとしており、落ち着いた雰囲気。
そしてさすが石橋財団、いい絵をたくさんお持ちで、感心しました。
今回の企画展の中心、マティスの他に、有名な画家の作品がずら~り。

鮮やかな色彩のマティスも好きですが、ギュスターヴ・モローの幻想的な女性や、ジョルジュ・ルオーの心をえぐるようなキリストも良かったです。
彫刻や古代ギリシャ・エジプトもの、日本の洋画などもあり、かなり満足度の高い展示内容でした。

非常に満足、but 朝から新幹線で移動してきた疲れ&慣れない土地での緊張感&館内を歩きまわった疲れでぐったり・・・
そんな私に救世主な、1階のティールーム「ジョルジェット」
所蔵作品のルノワールから名付けられたというこのお店、明るくすっきりとしつつ暖かい感じで、居心地いいです。
壁に飾られた日本人作のフレスコ画も、雰囲気にとても合っていて素敵。

超腹ペコなので、ホットケーキとコーヒーをオーダー。
ホットケーキはふっくらと夢のように分厚く、大変おいしかったです。
瞬く間に私の腹の中に吸い込まれていきました。
追加でスコーンも頼もうかと、一瞬血迷ったけど自重・・・
でも、コーヒーにもLotusのカラメルビスケットが添えられていて、それを大切に噛みしめて頂きました・・・♪

生き返った後は、東京駅の大丸で最後の買物をして、八重洲口でホテルの送迎バスにひろってもらえれば、あとはホテルに行って寝るだけ・・・。

なんだか、一日をものすごく有効に使った感に満ち溢れた、日本滞在最後の一日 in東京でした・・・。




ルーブル美術館展@大阪国際美術館&京都市美術館

2009-07-02 | 美術館 in Japan
この夏、大阪と京都で、ルーブル美術館展同時開催です。

大阪@国立国際美術館では、「美の宮殿の子どもたち」(2009年6月23日~9月23日)。


国立国際美術館周辺は、新しい地下鉄ができたり新しいビルができたりで、一瞬方向感覚を失いました。
ちょっと小腹がすいていたので、美術館近辺で、中之島バーガーとかいうのを食べました。おいしかった。

平日に行きましたが、さすがルーブル展、かなりの人出です。
展示内容は、古代エジプトやオリエントな物が多め。
その辺好きなのですが、全体的にふ~ん・・・という感じでした。なんでだろー。

まぁそれなりに楽しみ、ちょっとのぞく程度のつもりで行った同時開催中の、「やなぎみわ《婆々娘々!》」展が、今までみたことない内容でおもしろかった!


↑やなぎみわ「婆々娘々(ポーポーニャンニャン)!」(2009年6月20日~9月23日)。

モデル女性の「50年後の自らの理想の姿」を、CGと特殊メイクで作りだした写真など、斬新でしたー。
50年後の自分・・・どんなお婆ちゃんになっているのだろうか・・・。
(ポスターの写真は、また違うシリーズです)


そして、もう一つのルーブル美術館展「17世紀ヨーロッパ絵画」@京都市美術館(2009年6月30日~9月27日)。


↑フェルメールも来てます。


↑京都市美術館。レトロでいい建物ですね~。


↑京都市美術館(斜めからもう1枚)

全体的に、京都の展示物の方が好きでした。
ルーベンスやレンブラントなどの目玉作品以外でも、気になる作品があったりして楽しかったです。
個人的に、アドリアン・ファン・オスターデ(初めて聞いた名前~)の「窓辺の酒飲み」がおもしろいと思いました。
タイトルそのまんま、窓辺にたたずむ酔っ払いのおっさんの絵なんだけど、おっさんの酒臭い息が漂ってきそうなほど、いい感じに酔っぱらってる(笑)
目はとろーんとして、だらしなく半笑い。
まったく昼間から酔っ払っちゃって~でも楽しそうちょっとうらやましい私も飲もうかな~みたいな絵でした。

美術館のある岡崎は、ほんと素敵な地域です。
京都市美術館の向いには、モダンですっきりした京都国立近代美術館があります。
ここの所蔵作品は良いものが多いので、常設展だけでも楽しめますよ。
上の階の窓からは、平安神宮の朱塗りの大鳥居が目の前にバーンと見えて、素敵。


↑京都国立近代美術館


↑大鳥居


↑近美の隣の京都府立図書館。建物素敵~。

写真を見ていたら、なんだかまた岡崎に行きたくなってきました。



ミヒャエル・ゾーヴァ展

2009-06-21 | 美術館 in Japan
ミヒャエル・ゾーヴァ。
ベルリン生まれの画家・風刺画家・イラストレーター。

日本では、フランス映画「アメリ(オドレイ・トトゥちゃん、超可愛かったな~)」の中に登場してくる、エリザベスカラーをつけた犬の絵や、ブタさんのランプで人気に火がついたのではないでしょうか。
4年前の展覧会は2回見に行ったほど、大好きな画家の一人です。

今回の「描かれた不思議な世界―ミヒャエル・ゾーヴァ」展@美術館「えき」KYOTOは、会期2009年6月18日~7月12日。



ゾーヴァの作品には独特の世界観があって、ほとんどの作品に不思議な詩情が漂っています。
動物がよく出てきて、しかも擬人化されていることが多いのですが、ただ可愛らしいだけではないのがゾーヴァらしさでしょうか。
専門的なことは分かりませんが、ちょっとスモーキーな色彩や空間の取り方などから、しんとした霧の中一人歩いて行ったら、急に視界が開けて、そこは不思議の国だった、みたいな気がするのです。
孤独、というと大げさだけど、そこはかとなくロンリー感が漂う感じ。

もちろん色んな作品があるので、全部にロンリー感が漂うわけではありません。
ちいさなちいさな王様が、両手で角砂糖を持ち上げて、コーヒーカップに投げ込んでいる姿もユーモラス。
ウサギのエスターハージー王子が、人間のでかいヒョウ柄のパンツをこっそり履いてみてる姿なんて超ラブリー。
アメリのブタさんランプも、可愛いわ~欲しいわ~。
風刺画も出ていましたが、これは大人向きにぴりっとエスプリがきいていて、思わずニヤリ。

そんな感じで今回も3巡りくらいした上に、最後の展示室に置いてあった絵本を読みあさり、すっかり満喫させてもらいました。
やっぱり大好き、ゾーヴァさんの絵。

これだけ好きなので、ミュージアムショップは超危険。
モノをこれ以上増やさないため、ミュージアムショップでの買物は、一応自分に固く禁止しているのですが、ついついポストカードを買ってしまいました。
でもほら、たった3枚だけやし・・・(って誰に言い訳?)

で、その3枚は・・・

①デパートのショーウィンドウの中、観衆の前で、ウサギのエスターハージー王子が耳で逆立ちしているところ。

②薄暗い部屋の中、男性が静かに新聞を読んでいる。窓辺に佇む猫が見ているのは、窓の外を飛んでいく3羽のペンギン達。

③窓から水平に飛び立っていく、なんか淋しそうなサンタクロース(そりには乗らず、スーパーマンみたいな感じで)を、家の中から男の子が、驚き喜び口あんぐりで見送る絵。

画集も買いたかったのですが、なぜか風刺画のタイトル(説明?)が抜けていて、
「この一言がないと、この絵の面白さは完成しぃひんやん!」と思ってしまい、やめました。
う~ん、あそこだけ惜しかったけど、やっぱり買っとけばよかったかな~・・・

エカテリーナ2世の四大ディナーセット@東京都庭園美術館

2009-06-04 | 美術館 in Japan
東京都庭園美術館へ、国立エルミタージュ美術館所蔵の「エカテリーナ2世の四大ディナーセット」展を見に行ってきました。
(2009年4月16日~7月5日 @東京都庭園美術館)



この美術館は、もともと朝香宮邸として建てられたものを、そのまま美術館として公開されているそうです。
建物自体がアール・デコ様式で、趣のあるインテリアと展示物がうまくマッチし、相乗効果のある美術館です。





今回は、「ヨーロッパ磁器に見る宮廷晩餐会」ということで、超豪華な食器の数々が展示されていました。
料理をのせて、絵柄を隠してしまうのがもったいないようなお皿達…。
用途が限定された、特殊な食器の数々…。
これらを全て収納するには、やはり巨大な宮殿が必要だったんだろうなあ…などど、
つい、狭いスペースで収納のやりくりをしている主婦としては、どうでもいい事を考えてしまうのでした。

そして、豪華なディナー、じゃなくてディナーセットを堪能したあとは、隣接した庭園を散策。

ここのお庭は広く、手入れが行き届いており、西洋庭園・日本庭園・芝生の広場などがあり、
休日をゆったり過ごせるナイス・スポットです。

以前訪れた時は紅葉の時期だったのですが、今回は初夏。
咲いている花も違うので、前回とはまた違う景色を見せてくれます。


↑バラ。満開ではないけれど、品種によって咲いているのもあり。


↑たんぽぽみたいなふわふわがついている木。誰か、これは何の木かご存じですか?


↑そしてやはり紫陽花。淡い色が日本らしい感じがする。
でも、紫陽花って毒性があるそうです。実はこわい?


↑濃い緑・薄い緑…様々な緑色が美しい日本庭園。


↑以前も見かけた猫(多分)と、再会を喜び合う(←ウソ。一方的に喜んだだけ)。

こんな感じの、癒しの庭園美術館です。
東京、次いつ来るか分かりませんが、機会があればまた。