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ピタゴラ「不思議」スイッチ

ヘタレ霊能者朋(tomo)の幼い頃からの心霊体験話をここで載せています。

摩訶不思議100物語 第34話目  「安すぎるバン」

2008-05-04 21:20:15 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

新規のネタとして昔あった出来事を摩訶不思議に上げようと思います。

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それは今から15年前のことです。
その当時登録していた会社が私たちの部署に車を経費で買ってくれることになりました。色々機材を積むことが多かったので、みんなの希望は、「バン」タイプでした。

程なくして会社の近所の中古車屋で、掘り出し物のバンが広告に出ました。いそいそ出かけて、即金で購入してしまいました。白いミニバンでした。

買って内装を少し整えた後、使い始めたのですが、運転をしてくれる人が毎回、「妙にハンドルを切られる」と言い出しました。

「中古だからしかたないよ」

とみんなは答えました。現にレンタカーでも昔は、妙な癖のあるレンタカーがたくさんあったし、そんな感じでした。だって安かったんだし。

ところがその次に、市ヶ谷や青山を夜通るとき、決まってバックミラーに女の人が車の後ろに佇むのを見ることになりました。でも、その時も、

「あそこ、よく出るって言うし。」

で済んじゃってました。運転してくれる若い子は、とっても段々無口になっていきました。

ある日、やはり夜のこと。ふとバックミラーを覗き込んだ運転係の子が言いました。

「tomoさん、ちょっと確認してみてもらってもいいっすか?」

「何を?」

彼氏は無言でバックミラーを指しました。私は丁度助手席に乗っていたので、何気に覗き込みました。(瞬間、冷や汗と嫌な予感が走りました)


・・・・・・・・・・・・そのミラーには「顔のない」女性が笑いながら(口だけは見える)バックの機材のある場所に座っていたのです。

「おおう・・・」

思わず私もうなりました。そして、すかさず言いました。

「車さぁ、適当に止めて、タクシー拾おうか、今日直帰決定だよ」

彼氏は無言でうなずきました。



・・・・翌朝、放置していった場所まで車を部署全員で見に行きました。車は別に変わったとこがありませんでした。私はその時、何を思ったのか、ダッシュボードの中を空っぽにして、中を見始めました。


・・・・・・黒い血にまぎれた歯が一本入っていました。
急いで車の車軸を見ると、少しだけ毛が絡まっていました。


部署内の一人がぼそっと言いました。

「そうだよな。10年型落ちで、塗装だけ新しいのはおかしいと思ってたんだ。」

「にこいちじゃねーの?」

「違うよ。これは完璧な事故車なんだよ、まずいよ。すぐ返品するか、売ろう」

そして、私たちは機材を降ろすと、その足で、購入した店に行きました。

「歯、入ってたんですけど」

というと、店のオーナーは黙って引取りを受けてくれました。
歯は大事にハンカチで包んで、オーナーに渡しました。





でも、まだ続きがあります。
その車は2週間後にやっぱり広告に載って、売り出されたんです。私は会社までの通り道なので、その中古屋をよく見ていたんですが、一ヵ月後「成約御礼」という札が出て、売れたようです。

あのオーナーは、売っちゃったんです。もちろんお祓いもしたかもしれませんが、売っちゃったんです。
バブルだったから・・・・って言い訳もあるかもしれません。

あの車、その後どうなったんでしょうか。

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ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

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