電脳くおりあ

Anyone can say anything about anything...by Tim Berners-Lee

Livedoorと楽天

2004-09-28 09:00:01 | スポーツ・ゲーム
 Livedoorと楽天が、仙台を中心にして、火花を散らしている。どちらもIT事業で成功している企業だ。心情的には、信州松本のコーヒー屋斎藤久典さんのEspresso Diaryの「優等生と悪ガキ。」という記事がよくわかる。齊藤さんは長野県人でもあり、そう言う意味では、途中で長野県に浮気した楽天の態度に対しては不愉快だったと思う。

それぞれの企業の特徴も明確になりました。楽天の三木谷さんは、マスコミへの対応が巧くない。「長野が準本拠とは一度もいっていない。考え直して東北優先でやりたい」。この発言は、長野市の人たちには不評だと思います。神戸や大阪の人たちも、そうでしょう。楽天のビジネスは、どれも参入障壁が高くありません。際立つ技術があるわけではない。とくに欠点の目立たない安心できそうなキャラは、ミッキーマウス的。ただ、地域とか個性が勝負どころになると弱いんですね。


 しかし、全体の流れは、楽天に向かっている。私としては、Livedoorはやるだけやったので、この際潔く撤退し楽天にすべて任せてしまった方がいいと思う。おそらく、今の流れでは、また赤字の球団ができるだけのような気がする。それに、今頃から始めて、来期に間に合うような球団がうまくできるはずはないと思う。その点では、楽天のほうがコネがあり長く持ちそうな気がする。例え、Livedoorが残っても苦労するだけだと思う。

 それにしても、どうして楽天まで仙台にしたのだろうか。楽脳さんの「楽天的脳天気 雑記編」の「ライブドアの進む道 ホリエモンの胸の内」で分析されているようなストーリーが実際にあったのだろうか。誰もがそんな素朴な疑問を抱く。

画策の存在を基本に、余りにもスムーズに進み出した事の流れを客観的に見れば、「二者択一の状況が発生したのを利用したライブドア潰し」と考えるより「ライブドア潰しの為に二者択一の状況を作り出した」と考えるほうが自然じゃないか?
楽天が早々と超豪華な『経営諮問委員会(アドバイザリーボード)』の顔ぶれを用意できたのも、全てナベツネを中心とするオーナー側の口利きがあったからこそだろう。
つまり、最初から全ての”お約束”が存在した上での楽天参入だったわけだ。
「どうせいずれ参入する気持ちがあるんだったら、今年にしてくれないか? そちらがこの要請に応えてくれるのなら、オタクの参入を優先的に認める事を確約し、他にもいろいろ便宜を図る用意があるのだが」と。

 私は、最近、テレビでスポーツをほとんど見ない。せいぜい、日曜日の午後、女子ゴルフの試合を見るくらいだ。野球については、イチローや松井の大リーグの成績のほうに興味が行っている。今期のプロ野球界の事件については、新聞やインターネットやブログで情報を仕入れた。ほとんど巨人以外は赤字という球団経営に根本的なメスを入れない限り、プロ野球の再生などないような気がする。そう言う意味では、Livedoorの堀江さんが参加するのも面白いかなと思っていた。しかし、結局は、彼もはじき飛ばされるだけのような気がする。マスコミの動きを見ていても、今期どこが優勝するかなんてどうでもいいような感じだ。

 ライブドアの堀江貴文社長は25日、日本プロ野球組織(NPB=日本野球機構)に提出しているプロ野球への新規参入申請が、審査に通らなかった場合、修正して再申請する方針を明らかにした。新規参入を希望する球団は11月30日までに実行委員会とオーナー会議の承認を得る必要があるが、同社はその最終期限まで「おかしいところは修正して何度でも申請を続ける」(堀江社長)としている。
 来季以降の申請については、堀江社長は「スピード重視の経営をしており、来年まで待つ余裕はない」と、今季中にプロ野球への新規参入問題に決着を図る考えだ。 (朝日新聞09/26 09:28)

 
 何となく、堀江さんを応援したくなるのは、私だけだろうか。そう言えば、前に、引用したブログは二人ともLivedoorのサービスを利用している人たちだ。私は、楽天の三木谷さんには数年前、楽天を始めたばかりの頃会ったことがあるが、Livedoorの堀江さんには会ったことことはない。私など、堀江さんから見れば、老害のひとりであり、早く引退した方がよいと引導を渡されそうで、とても一緒に酒を飲みたいなんていう気にはなれないが、もう少し頑張って欲しいような気もする。この辺の気持ちを素直に表現したのが、大西宏さんの「大西宏のマーケティングエッセンス」の「『一番乗り』か、『規模と実績』かの悩ましい選択」という記事だ。

確かに、「一番乗り」への好感、また評価が、企業規模やスポーツ・ビジネスでの実績を越えて大きく働いていることは間違いないですね。これは三木谷さんも誤算だったかもしれない。
マーケティングの住人から言わせてもらうと、お客さまは「一番乗り」しか評価してくれなくなってきています。後発はかなりの値下げをしないと売れない時代です。
まあ、ついこの前まで、プロ野球には参入しないと公言し、神戸だ、大阪だとコロコロ発言を変えてきたというのは、いかに「経営者は朝令暮改でないといけない」とはいえ、経営者や楽天の社員を納得させることはできたとしても、ファンを納得させるのはちょっと無理がありそうです。


 しかし、「民意」がそういう風になっていくと、またプロ野球は混乱していきそうな気がしないでもない。おそらく、プロ野球界はそうした民意を汲むことはないような気がする。それがいいことか悪いことかは別だとしても。ただ、こういう大事なときに、根来コミッショナーが引退するというのも無責任な気もする。まあ、コミッショナーには何もできなかったし、これからもできないだろうというのが、プロ野球界の現実でもあるらしい。

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1 コメント

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はじめましてニャン♪ (ねこや)
2004-10-01 14:18:34
はじめましてニャン♪
コメントありがとうニャン(笑)♪
新規参入の最大の障壁は60億円のお金でも、一から球団を創ることでもないニャン。
一部の身勝手なオーナーと無責任なコミッショナーが最大の新規参入の障壁ニャン!
なかでも、根来には怒りを憶えたニャン。
そこで、同じような想いをされてるblogにTBしまくってたニャン(笑)♪
無力なねこやだけどニャン。
根来に対して行動を起こしたかったニャン。
Natsuさん ありがとうニャン♪
これからもよろしくニャン!
 ∧∧  
(,,゜ー゜) < みんなで広げよぉ~根来にブーイング!ニャン♪
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