成田で出発準備が続きます。
ウインドウズヒートはすべてオン。
ノースモーキングはオン。給油前なのでシートベルトサインはオフ。与圧の設定はAUTO1に。写真はMANで空気取り入れ口の開閉をチェックしているところです。着陸地の標高を入力。250フィート。その下の3つの与圧関係のメーターも正常。Equipment CoolingはAUTO。
右席の後ろにあるフライトレコーダーのスイッチをNORMに。その右のサービスインターホンはOFF。
その後ろはメンテナンスパネルです。
正面の設定です。左席前の航法データの選択はスイッチがすべてタテに。ちらと見えますがPFDが正常に点灯しています。IRSの調整が終わっています。また写真左側に見える白いつまみは照明ですから明るさを調整します。
MCPの設定です。左、右とフライトディレクターをオン。離陸滑走路の方位336を入力。最初の高度として10000フィートを入力。
オートブレーキはRTO。
QNHを合わせます。高度計は左席、右席、スタンバイの3つありますから3つ合わせます。この中でRVSMで使える高度計は左席と右席のものだけで、スタンバイはRVSMには使えません。高高度に行くと誤差が結構大きくなります。
右席の高度計のQNHを合わせています。
表示灯の故障をチェックします。すべて点灯させてみます。スイッチはオーバーヘッドパネルの右席側の下の右端にあります。
ECASのメッセージをチェックします。CANCEL、RECALLです。するといつものメッセージ以外にEEC OFFが出ていますね。先ほどオーバーヘッドのスイッチをONにし忘れています。
エンジンオイルの量を確かめます。18、OKです。足りない場合はメニューからMaintenanceボタンを押します。すると補給してくれます。
続いて油圧の油量、酸素の量を確かめます。OKです。ブレーキの温度もOKです。現在は指標がゼロです。
ギアレバダウン、3グリーン、ブレーキ圧力計はずっとこの真上の位置に張り付いたままです。果たして動いているのか・・・。フラップレバーはアップ。フラップ表示灯はアップ。オルタネートフラップはNORM、その他スイッチはノーマルポジション。今までのチェックのなかでノーマルなポジションにあるもののチェックは説明を省略してあります。外気温は6度。先ほどの気象ソフトが示したとおりの気温です。
右席の前も左席と同じようにチェックします。
続いて酸素マスクを左席、右席ともにチェックします。双方向のコミュニケーションのチェックはちょっとできませんが。マスクの格納箱をクリックするとマスクが装着され、一番下の黒い三角の部分をクリックするとマスクが外れます。
ではルートのチェックです。NDをPLNモードし、FMCをLEGSにして調べていきます。成田の離陸は複雑な経路です。
サイパンの到着です。ゴーアラウンドは滑走路方位に飛んで1600フィート以上で右旋回でサイパンNDB上空に至り、旋回。高度2800フィート以上。
NDの各種情報の表示を確かめます。
続いて気象レーダーのチェックです。当機では気象レーダーがティルトの機能を含めて動きます。ペデスタルにある気象レーダーのスイッチをTESTにして、EFISのWRXボタンを押します。するとカラフルなテスト画面が現れます。
続いてEFISをTERRにして、地上の標高の表示を確かめます。これは最初のテスト画面です。
今日のトランスポンダの識別番号は3554。セットしてスタンバイにしておきます。
ペデスタルの設定です。オーディオパネルを設定します。音声はOXIからBOOMに。マーカーとILSの識別信号を受信できるようにしておきます。ATISを受信しようとしましたが、なぜか受信できません。
パーキングブレーキはセット。
ラダートリム、エルロントリムの上側、下側はすべてゼロ。続いて火災報知器、消火器のチェックを行います。ペデスタルの左下です。
警報が鳴り、警告が出ることを確かめます。
ではプレフライトチェックリストを実施します。
搭乗と搭載が始まります。乗客、貨物、燃料が一緒に積み込まれます。
出発準備が進みます。
燃料が積み込まれていきます。次第に燃料タンクの数字が上がっていきます。センタータンクは今日は空です。
Plane is loadedと出ました。搭乗、搭載がすべて完了です。
FMCの設定を続けます。PERFページです。グロスウエイトが342.1キロポンド、燃料は計測された値が54.7キロポンド。搭載量と一致。ZFWもほぼ一致。リザーブ燃料は今日はフライトプランのReserveと同じ4.6キロポンド。巡航高度はFL280。コストインデックスは54を使います。さらにRVSM運航ですからステップクライムのサイズは1000にしておきます。
TOPCATで計算した今日の離陸速度の計算です。今日は34Rからの離陸です。一番低い推力で想定気温53度を使います。フラップ15度。この表があると離陸滑走路が急に変わってもすぐに離陸フラップ、想定気温、速度がわかります。
離陸フラップ15度、想定気温53度。先ほどのメニューからCGは23%。これを入れるとトリムが4.0。離陸速度はV1が141、VRが145、V2が153です。上のTOPCATの数字と多少違いますが、FMCのレファレンス速度を使います。
MCPに離陸速度153ノットを入れます。これで離陸前のFMCの入力は完了。LNAV、VNAVのスイッチを入れます。両方点灯。入力はOKです。もし点灯しない時はどこか入力か計算に問題があります。
PROGページです。サイパンまでの飛行時間は3時間35分予定。先ほどのフライトプランより40分も遅くなっています。距離1373マイル、残燃料予定は13.9キロポンドで使用燃料の予定が約41キロポンド。これはフライトプランで計算した33キロポンドよりはるかに多い量です。この残燃料の量は離陸後も常にアップデートされています。この燃料で離陸するわけですから離陸後のこの数値の動きはよく見ていて、燃料の消費が多すぎるならコストインデックスを下げる必要があります。フライトプランとなぜここまでFMCの計算が違うのでしょうか。ちなみに定期便の所要時間は3時間35分です。
改めてLEGSページでコースと速度、高度を確かめます。
累積時間計をゼロに戻しておきます。
では最初の機内アナウンスです。ご搭乗ありがとうございますのアナウンスです。これはメニューからも選べますが、ペデスタルのオーディオパネルにあるPAA、すなわち客室アナウンスのボタンを押してもこの画面が出てきます。
では油圧を入れます。油圧は正常です。さらにAPUもオン。APUも正常。舵も油圧が入って正しい位置に上がっています。
電源をAPUに切り替えます。
油圧関係のスイッチを全部オン/AUTOにします。
燃料ポンプもオン。センタータンクは空ですからオンにしません。燃料の量は54.6キロポンド、OKです。
シートベルトサインをオン。
空調はAPUに切り替えます。
操縦室の扉を閉めて施錠。
ではすべてのドアを閉めます。
地上の支援車をすべて外し、車輪止めも外し、牽引車を取り付けます。
DOORS TO AUTOの業務連絡をします。
もうすぐプッシュバックです。赤色旋回灯をオン。
プッシュバックが始まりました。牽引車を動かすにはエンジンは止めたまま、スロットルを前に出すと動き出します。操向はティラーやラダーで行います。
プッシュバックが続きます。今日はRWY34Rからの離陸ですから滑走路はすぐです。
ではプッシュバックを終わり、パーキングブレーキをかけ、牽引車を離します。
プレーキ圧力計の針はずっと上に張り付いたままです。機能していませんね。
牽引車を離します。
次第に暗くなっていきます。これからエンジンを始動します。
PACKをオフにします。
1番エンジンから始動します。スターターをGNDに。
順調にN2が上がってきています。油圧や振動、温度も正常です。ただ、まだ左右のEECがオフのままです。
1番エンジンが始動したら2番エンジンを始動します。
2番エンジンも順調に始動していきます。
APUをオフにし、アイソレーションバルブもオフ。
客室の気温が21.5度でちょっと低いので、気温の設定を上げます。
APUをオフ。
ここでEECスイッチがオフであることに気付いてON。
FMCで現在位置の測定誤差を調べます。大きな狂いはありません。
ただ、右側のIRSが直流電流で動いていると出ています。QRHを見ると特に操作すべき項目はありません。
ではタクシー灯代わりのノーズギアの着陸灯を点灯。これからタクシーを始めます。
PFDの画面も正常です。オートスロットルをARMしてもPFDに表示が出ません。
離陸フラップ15度。トリム4.0。舵のチェック。
客室でセイフティーデモンストレーションを行います。
誘導路へ進んでいきます。
今日は滑走路の北側まで誘導路で行き、北側から滑走路に入ります。成田空港のはずれです。
もうすぐ滑走路です。
では滑走路に入ります。着陸灯、ストロボ灯をオン。
トランスポンダーをTA/RAに。
ブレーキも特にタクシーで過熱していません。
まもなく離陸の業務放送をします。
PFD、NDをチェックします。
滑走路に正対しました。
では離陸します。PACKを片側オフ。スロットルを進めて推力が吹き上がるのを確かめてTO/GAをオン!
ゆったりと離陸しました。
オートパイロットを入れます。順調に加速、上昇していきます。
240ノット。フラップはすべてアップ。これから右旋回に入ります。
PROGページを見ます。サイパンでの残燃料予定がさらに減っています。どうなることやら・・・。
オフにしておいたPACKをオンに。
夕方の成田空港です。雲がところどころ広がっています。まさにFEW3000。
千葉県の景色です。利根川、印旛沼、手賀沼、後方に東京湾が見えます。
薄雲のなかを飛んでいます。利根川、霞ケ浦、太平洋です。
10000フィートを越えました。300ノットに加速します。
離陸後7分。12000フィート通過。木更津へ変針します。
外は薄雲が広がります。夕方の空です。14000フィートを超えたので高度計の気圧を1013ヘクトパスカルに合わせます。高度をFL280まで上げます。最初の巡航高度です。
300ノットで高度FL160を上昇率毎分3千フィートで上昇していきます。すごいパワーです。
右席の高度計も気圧を1013ヘクトパスカルに合わせます。左右の高度計の気圧を合わせておかないと高度計の数値が合わないという警告がECASに出ます。
順調に飛行しています。大島(XAC)までにFL280に到達する予定です。
西日が直接入ってきます。風は277度から67ノット。偏西風が吹いています。
引き続き上昇を続けているというアナウンスです。
もうすぐ木更津です。房総半島上空。東京湾の右側に羽田空港が少し見えて、その先に川崎、横浜、三浦半島。その先は相模湾。手前には木更津。富津岬が見えます。
房総半島から太平洋が見えます。
予定どおり巡航に入りました。巡航推力が設定されています。IRSの警告は消えています。
木更津を出ました。大島に向かいます。マッハ0.78で巡航しています。
シートベルトサインをオフ。
水平飛行に入りましたというアナウンスです。
アナウンス中はこのように客室にアナウンスをしているというランプが点灯します。
IRSでも風向風速を知ることができます。275度から112ノット。強い偏西風です。ちょうど偏西風がもっと強い空域を通過します。
PROGページを見てみます。巡航に入り、サイパンでの残燃料が16.4キロポンドとなっています。先ほどより増えています。しかし飛行計画ではサイパンで19.46キロポンド残っているはずです。3キロポンド足りません。コンティンジェンシーも1.6キロポンドですからそれを入れてもまだ1.5キロポンドほど足りません。この先、風の様子を見て、追い風が強ければよいですが、そうでなければコストインデックスを下げなければなりません。
洋上飛行に出る前には高度とナビゲーションのチェックが必要です。まずFMCのPOSページを見ます。FMCのデータとIRSに大きな差はありません。
さらにその次のページを見ます。GPSとIRSのデータの間にも大きな差はありません。
正面に大島が見えます。その右が伊豆半島。大島の先には利島、鵜渡根島、新島、式根島が並びます。
ちなみに今日の悪天予想図です。航路上に特に悪天はありませんが、ちょうどいま、偏西風の中心部近くを通過中です。
衛星写真を見ても特に問題はありません。
大島上空です。後方に伊豆半島、箱根、芦ノ湖、愛鷹山が見えます。
大島から一路南下します。
陽が西に傾きます。
ではナビゲーションのチェックを行います。地上のVORが受信できるうちにしなければなりません。FMCはXACに合わせます。
(つづく)
実機にも2タイプあったりするんですかね?
一方このソフトのオぺーレーションズマニュアルを読むと離陸の時にはTHRボタンを押すが、その代わりにネジや割り当てたボタンを押して離陸推力を設定することができると書いてあります。
それで私はネジを押しています。もしこのネジがGAボタンと同じならディレートが解除されるはずでが、ディレートは生きているようですし、今度はディレートを設定した状態でゴーアラウンドの時にネジを押して推力がどうなるか見てみようと思います。
ということで要するに実機では通常の離陸の時、MCPのボタンを押して推力を設定して離陸します。
なるほど。ボタン名称の違いはエンジンメーカーの違いとかでしょうか
やはり実機はスロットルレバーにはGAだけなのですね。TOとGAの違いも初めて知りました(笑)
スロットルレバーのボタンについては同じボーイングでも機種によって違います。757/767はこうなっていますが、747-400や777はスロットルのボタンがTO/GAになっていて、離陸の時もスロットルのボタンを押します。
蛇足ながらエアバスの場合はボタンがありません。指定の溝が切ってあるところまでスロットルを進めると離陸推力が設定されます。
いろんな機種を触ると実にややこしくなります。