先に紹介しましたX737-800。とりあえず扉を開けなければ与圧が正常に動くようで、普通に飛ぶには問題なさそうです。そこでフライトを紹介したいと思います。
今日飛ぶのは小松から松本ま。、松本には先日紹介したシナリーを使います。小松はこちらです。
改めて述べるまでもなく小松から松本までは中央アルプスを横断するルートで、距離は138マイルですが大変ダイナミックなルート。さらに松本空港は盆地の底にありますから、ぐるぐる空港上空を回って着陸することになります。
いつものようにPFPXでフライトプランを作ってみました。小松(RJNK)から松本(RJAF)までです。
機体は737-800、ジェネラルエレクトリック製のCF6エンジンで計算。距離は138マイル。小松は標高22フィート、離陸滑走路はRWY24。松本は標高2157フィート、着陸滑走路はRWY36。ロングレンジクルーズで巡航高度はFL210。目的地の代替空港は再び小松に戻ってくることにします。
ZFWは制限いっぱいの61.7トン、燃料は4.6トン、離陸重量は66.1トン、着陸重量は64.7トン、飛行時間は29分です。
今日のコースです。松本は松本VOR(MBE)から直行となっていますが、実際には何回か周回してVOR18アプローチで空港まで来て、周回進入でRWY36に着陸します。ですから時間はもっとかかります。
今日の天気です。小松も松本もいい天気です。
NOTAMです。特に問題ありません。
今日のコースです。小松離陸後は一度日本海上空を旋回して高度を稼いでから松本に向かいます。
小松空港周辺の様子です。RWYの方位は243。小松VOR(KMC)は空港内にあります。
これが今日のSIDでKMC2リバーサルです。RWY24を離陸後左旋回で、アウトバウンドのKMC350に乗ってDME30マイル以内を左旋回。インバウンドのKMC150をKMCに戻ります。途中アウトバウンドのDME8マイルのところに7000フィートの高度制限があります。
これが小松空港の地図です。今日はスポット6番で、RWY24はすぐです。
続いて松本空港です。盆地の底にあります。標高2157フィート。今日の着陸はRWY36です。
松本空港の地図です。滑走路1本で誘導路はありません。
松本VORを使った計器進入方式が設定されています。VOR RWY18アプローチ。今回は小松から飛んできて、MBE上空からホールディングパターンを2周して高度を下げ、それからアウトバウンドのMBE034で北に向かい、DME12マイルのアークでインバウンドのMBE185を空港近くへ戻り、左にブレイクして周回進入で反対側のRWY36から着陸します。
RWY36にはアプローチライトと周回進入のアプローチガイダンスライトが設置されています。
このシナリオにもライトがついています。しかし今日飛ぶB737-800にはきつすぎる旋回です。
TOPCATで作った離陸推力、離陸速度の計算です。
今日は想定気温54度、144-144-145度、離陸推力は94.2%を使います。小松の滑走路は2700メートルあります。
始める前に、やはりSkyMaxxProを入れないと空が汚らしくなります。そこで以下に示すように最も軽く動くようにしました。
一方、X-Planeのレンダリングオプションはミディアムです。
さて、小松空港午後4時です。奥に白山の雄大な姿が見えます。この機体の塗り分けがデフォルトです。
コールドアンドダークで呼び出します。機内は真っ暗です。
左席の風防の上をクリックするとメニューが出てきます。ただ、ドアは開けないでください。これはバグで、一度ドアを開けると閉めても完全に閉まらず、与圧がかからないのです。上空引き返しになってしまいます。一番下は燃料搭載に使います。あとで使います。
地上電源を使いますので、パーキングブレーキをかけます。パーキングブレーキをかけないと地上電源が呼び出せないのです。また燃料搭載もパーキングブレーキがかかっていないとできません。
まずバッテリーをオンにします。
バッテリーの直流電圧とスタンバイパワーの交流電圧、周波数を測ります。正常です。
続いて外部電源を入れますが、その前に油圧などいくつかチェックします。まず電気油圧をオフにします。
フラップインディケーターがゼロ。ギアレバーがダウン、3グリーン。
スピードブレーキがダウン、スロットルがアイドル・ディテント、リバースがダウン、カットオフスイッチがカットオフ。フラップレバーがアップゼロ。パーキングブレーキがオン。
では外部電源を入れます。パーキングブレーキがかかった状態でGRD PWRの上のボタンを押します。すると外部電源が接続されます。
スイッチをオンにすると外部電源が取り入れられます。
外部電源の電圧、周波数をチェック。
電源を入れたので航法灯をオン。
ではFMCを入力します。
IDENTページをチェックします。
ここで左下のINDEXをクリックすると次のページが出てきます。FMCを初期化したいときは右の上から2番目のINITIALIZE。単位をポンドにするかキロにするかはその下のUNITS LBSをクリックします。LBSあるいはKGSを選択できます。
POS INITページです。IRSはGPSデータで調整が行われています。
ルートの入力です。RTEページを出します。小松(RJNK)から松本(RJAF)まで。離陸滑走路は24。
2ページ目。ルート上のポイントはKMCとMBEだけです。この間にはジェットルート(Y884)が設定されていますが、今日の巡航高度はFL210でその高度まで達しないので直行になります。
1ページ目に戻ってACTIVATEします。737のFMCは入力中にたびたびACTIVATEが必要になります。ポーンと音がしてEXECのランプが点灯するのですぐわかります。
小松の出発です。RWYは24、SIDはKMC2R、トランジションはKMCです。
松本のアプローチはVORDME18、トランジションはD18 MBEです。
コースの入力を確かめてRTEページでACTIVATEします。X737FMCの入力ではアプローチの入り口でホールディングがあらかじめコースに組み込まれています。今回は旋回しながら高度を下げるので、敢えてこのホールディングを飛んでみます。ホールディングの必要がなければここは削除します。
では燃料を搭載します。左席の風防の上をクリックするとメニューが出てきます。バグがありますから扉は開けないでください。一番下のMake fuel requestをクリックします。
するとこのページが出てきます。大変紛らわしいですが、下から2行目のFuel (total) by Captanのところに数字を入れます。今日は5トン搭載して飛びます。搭載もマニュアル、リアルタイムオート、クイックと3種類あります。クイック以外は給油パネルが消えないバグがあるのでお勧めできません。
するとECASの燃料表示のところに5トンと出ます。
ではペイロードの搭載です。これはX-Planeのメニューから行います。このページは常にポンド表示です。1ポンド=0.4536キログラムです。
今日のグロスウエイトが146.6キロポンドですから、total weightが146600に近くなるようにpayload weightを調整します。今日のペイロードは52.6klbsになりました。
ではスイッチのチェックと設定を行っていきます。オーバーヘッドパネルの左上からです。フライトコントロールの設定は動かすと本当はランプが点灯するはずですがここでは点灯しないようです。以下、動かすスイッチだけ紹介しておきます。ヨーダンパーをオン。その下のナビゲーションはオートあるいはノーマル。
燃料ポンプはオフ。
オーバーヘッドパネル左から2列目。ギャレーとエンターテイメントの電源をオン。
オーバーヘッドパネル中央。客室サインを両方ともオンあるいはオート。
ウインドウヒートをすべてオン。プローブヒートはすべてオフ。油圧は中央2つの電気油圧のみオフ。
客室高度のメーターです。最新の機種ではほぼ完全に自動化されていて、こんなに大きなメーターはついていません。他の機種ですがこのメーターを見ながらマニュアルで与圧を調整して限りなく快適さを保ち、その腕が自慢だった時代があったそうです。
空調のパネルです。一番上の温度設定は上側のオートに。左右のリサイクルファンはオートに。左右のPACKはオートに。中央のISOLATIONはオートに。一番下のBLEEDは中央のAPUをオフに、左右のエンジンをオンに。この状態が上空で飛んでいるときの設定です。現在はダクトプレッシャーのメーターがゼロで、空調は動いていません。
与圧のパネルです。巡航高度に21000、着陸地の標高に2200を入れます。
今日のエンジンスターターは2番を使います。
正面の設定です。右に見えるLIGHTSを上側のTESTにするとすべてのボタンが点灯します。玉切れのチェックを行います。
左席のPFDにQNHをセットします。3004です。
スタンバイのPFDにもセットします。
右席にもセットします。
ではここでセイフティーチェックリストを実行します。これはXchecklistというプラグインを使います。ここからダウンロードして、X-Plane 10/Resouces/Pluginsのディレクトリーの下に入れます。個々の機体のチェックリストは機体側で用意します。X737のチェックリストはダウンロードしたなかに入っています。
X-PlaneのメニューのPluginsにXchecklistがあります。セットアップにはいくつかの選択肢があります。そしてチェックリストが出てきます。まずセイフティーチェックです。
では搭乗と搭載が全部終わりました。続きの入力を行います。このページの重さは全部ポンド単位です。実に紛らわしいです。グロスウエイトが146.6キロポンド。燃料は5トン=11キロポンド、ZFWが135.6キロポンド、リザーブは03。これはトンのつもりで入力しましたから本当は7にしないといけませんね。1桁の数字を入れるときは最初にゼロをつけて入力します。コストインデックスは64。巡航高度はFL210。
続いてN1 LIMIT。TOPCATで計算したように想定気温54度。N1推力が93.8%になりました。計算では94.2%で若干足りないですが、滑走路長に余裕がありますからこれで行きます。
次のページで、滑走路が濡れていたりする時はここに入力します。これでFMCの入力は終わりです。
PROGページです。到着地の残燃料予定は7.4キロポンド=3.4トンです。この数字は上空でまた変わってきます。
右席のVORを小松VOR(KMC)に、左席のVORを松本VOR(MBE)にセットします。
右席のペデスタルの上から2列目が右席のVOR表示器のNAV周波数を入力するところです。ここのSTANBYに112.0を入力し、を押してACTIVEにします。
左席も同じように117.6を入力します。
右席のNDをMAPからVORにします。そしてMCPのCOURCEに350を入れます。するとKMC350度が設定されます。
同じように左席はMBE186度を設定します。
設定が終わったらNDをMAPに戻しておきます。続いてMCPの設定です。速度はV2の145ノット、滑走路方位は243度、高度は21000です。
そして左席のF/Dをオンにし、上に緑のランプが点灯することを確かめます。そしてLNAVボタンを押します。B7837-800ではVNAVは離陸後にARMされますので、離陸前はVNAVボタンを押しても緑のランプは点灯しません。
ECASの表示を確かめます。離陸推力N1=93.7%。オイルの量も十分です。燃料は5トン。
トランスポンダーに数字をセットしてスタンバイにしておきます。
左右のオーディオパネルをセットします。
プリフライトチェックリストです。燃料は予定どおり搭載されました。
ドアが閉まりました。では出発します。左右の燃料ポンプをオン。中央タンクは空なのでオフ。
APUをオン。スタート位置でしばらく保持していると排気温度計が上がってきます。そうしたら離します。オンになります。
衝突防止灯をオン。
プローブヒートをオン。
スタブトリムを合わせます。今日は4.75。
APU発電機がオンになりました。青いランプが点灯しています。
これをオンにします。そしてGRD PWRのスイッチをオフ。その上のランプを押して外部電源を切り離します。
ではビフォースタート・チェックリストを実行します。もちろん一番下のBeaconもクリックします。なぜクリックしていないかというと、クリックするとすぐにメニューが消えてしまうので写真を取れないからです。自動で消さないようにすることもできます。
ではプッシュバックです。プッシュバックにはX-Planeのアドオンを使います。ここからダウンロードしてインストールします。ウィンドウズにはインストールソフトがついています。何メートルバックして、何度回るかをセットします。Nose Rightをクリックせずに270と入れてみましたが、結局あたまが反対側を向いてしまいました。
トラクターがやってきて接続されます。するとパーキングブレーキを解除するように言ってきます。
パーキングブレーキをオフ。
プッシュバックが終わりました。反対を向いてしまいましたが。
パーキングブレーキをオン。
なお、このプラグインではプッシュバックの最中にエンジンを始動することができます。ここが有償の777/767/757付属のプッシュバック機能と違うところです。
ではエンジンを始動します。
2番エンジンから始動します。スターターを押し込んで左のGRDに。
N2が26%でカットオフスイッチをIDLEに。
順調に始動しました。
続いて1番エンジンを始動。
カットオフスイッチをIDLEに。
両方のエンジンが順調に始動しました。
電源を左右のエンジン直結発電機に切り替えます。
APUをオフに。
離陸に備えてエンジン・スターターをCONTに。
オートスロットルをARM。離陸フラップ5度。
油圧は正常。車輪のブレーキも正常。舵のチェック。
FMCのPROGページをチェックします。到着地の残燃料7.3キロポンド。
ビフォータクシー・チェックリストを実施。
TAXI灯およびランウエイターンオフライトをオン。
地上走行を始めます。180度Uターンします。
パーキングブレーキをオフ。
(つづく)
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