社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

死にゆく人のための医療 森岡泰彦(2003)生活人新書

2008-06-06 13:47:14 | 医学
脳死、安楽死、終末期医療などなど、「死」にまつわる医療についての概論。

引用「ターミナルケアは、(中略)死にゆく人を孤独に放置しないことが最も大切」


ひとり暮らしで、在宅での死を迎えることは可能なのか?と考えることがある。
本人に強固な意思があり、たとえ介護の手が薄くなり、時には「不衛生」だと思われる状況になっても「ここにいます」と主張すれば、不可能ではないような気もする。実際、私が実践の場で関わった方で、一人で自宅で亡くなった方もいた。
しかしその実現には、組織の責任問題、家屋を所有する大家さんの問題、亡くなった後の諸々の手続きの問題…容易ではなかった。
「孤独」「独居」…同意義語として用いられることもあるが、決してイコールではなく、家族と同居していても「孤独」を感じる人もいるだろう。
大切なのは、「同居」や「独居」という形の上のものではなく、気持の上でのものだろう。
独居である場合、それを補う(?)のは、フォーマルものかインフォーマルなものか。その人にとっての「かけがいのない存在」を見出すことが、援助者には求められるであろう。
コメント
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