社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「在宅医療ソーシャルワーク」 村上須賀子・他(勁草書房 2008)

2008-06-02 15:24:13 | 社会福祉学
医療ソーシャルワーカーによる援助により、主に「在宅生活が実現した」ことを、
事例101を通して立証。


「待ちに待った本だ!!」と心弾んだものの、事例は有床医療機関(病院)に従事するMSWのもの。いわゆる「退院調整」と呼ばれるものが多かった。
広義の在宅医療は「外来患者」をも対象とし、狭義の在宅医療は、「医師が計画的に診察に赴くもの」と言われている。
この点から考えると、この本は広義の在宅医療として論じているのだと思う。

病院に従事するMSWは、入院中~退院調整~退院後(外来フォロー)と、長期的に関わることが増えたようだ。
病院SWから在宅療養支援診療所SWへのバトン渡しが、人材的にも技量的にもうまくいけば、「医療のみならず、生活支援も含めた連携」が今よりも円滑に行えるかもしれない。

それにしても、このタイトルをつける助成研究を行ったのであれば、もう少し「在宅療養支援診療所」のSWの存在にも「光」を当てて欲しかった。

コメント
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