気まぐれ20面相

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文学少女シリーズ1 「文学少女と死にたがりの道化」 感想

2012年04月30日 | 小説感想




「いまごろ!!?」

今まさにみなさんの心が一つになった!という事で
本当イマゴロです。ハマってます。なんかすいません
というわけで勝手に感想文始めさせていただきます。

<あらすじ>
物語の主役は、とある高校の文芸部の二人
本を食べちゃうくらい愛してる文学少女「天野遠子」 通称:遠子先輩と
理由あって、穏やかに日々を生きていくことを望む後輩「井上心葉」

ある日、文芸部に恋愛相談にきた女の子「竹田さん」の
ラブレター作りに協力することから物語ははじまる。
しかしながら物語が進んでいくうちに竹田さんの好きなお相手が
実は学園に在籍していないことがわかり
さらには過去に自殺していて…とまあ
引き付けがうまい、つかみはOKな作品です。

<感想>
遠子先輩は可愛いなぁ~
先輩でお姉さんぶるけど子供にしか見えないとことか
図書館で借りた本を我慢できなくて食べちゃうところとか
シリアス場面なのに「ペタンコな胸を地面に押し当てて」とか
もう天才だな 
もう一日3回以上は本読みながら「遠子先輩はかわいいな~」ってつぶやいてるよ
先輩属性には興味なかったんだけどな、見事に開眼しました
おめでとうオレ!! ああ、遠子先輩はかわいいなぁ~…というわけで

文学少女の魅力の一つとして

他の文学作品をモチーフに物語が進行していくことが挙げられます。
(話がつながってねえええというツッコミはご遠慮ください) 

この話のモチーフは太宰治の「人間失格」
作中にも「人の心がわからない」キャラクターが登場します。

人が笑っている時に笑えない、泣いてるときに一緒になって悲しいと思えない
いわば、他人との感性のズレに苦悩するキャラなのですが…

なぜそれで「人間失格」なのか、とてつもない違和感を感じました。

まあ、気持ちは分からんでもないんです。
周りとの意思疎通ができないと人間社会では生きにくい
現代で言う「空気読め」というやつなのでしょう。

しかし、このキャラ、周りとの協調性はバッチリで
人間を観察して他人の喜ぶこと、悲しむことを演じることができてしまう
いわば「完璧な客観的視点」の持ち主なんです。

物書きの端くれのオレとしては「ほしい」と言わざるを得ない能力ですよ。
なぜなら物書きは一般常識を理解した上で
それ以上の発想や独自性を求められるので
この人の持つ能力は「失格」どころか、むしろ「個性」じゃねーか!
なんて思ってしまう。
おそらくオレ自身が一般常識の奴隷であり、基準が定まっているから 
そんな甘いことが言えるんでしょうけど…

やはりこの人の悩みの深さを理解することは出来そうにありません。

他にも酒や麻薬に溺れて自殺未遂を繰り返す事が「人間失格」ということについても
反論はあるのですが、長くなりそうなのでやめときます。
(オレの意見について異論反論は認めます)

話を文学少女に戻しましょう。
結論的に言うならば、この本は「人間失格の救済本」という印象を受けました。
人間失格の主人公と太宰治は「自殺」という終わりを得ましたが
同じ感性を悩みに抱える文学少女版「人間失格」キャラは
文芸部2人のおかげで
それとは違う、明日に向けての「前向きな答え」を得る結果となります。

その答えが何なのか気になる方、興味を持った方は
是非とも書店へGOしてください

いやはや、文学少女の発想力は化け物だぜ!!


<おまけ>




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