中田真秀(なかたまほ)のブログ

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SDPA-GMP, SDPA-QD, SDPA-DDは海外ではすぐ評価された

2010-04-21 12:56:59 | 日記
前エントリにも書いたが
2008年, 2009年くらいから半正定値計画法の世界最高の性能を持つSDPAの多倍長精度版を開発してきた。多倍長精度版のソルバー開発は世界に先駆けて、世界で初めて、中田が行ったものである。問題意識は量子化学から出てくる半正定値計画法を正確に解きたかった、ということから出てきた。

小島政和先生からは、重要なソフトウェアです、とコメントいただいたそうだ。
SDPAグループのリーダー(?)かつ、SDPAの初期からの開発者である、藤澤克樹先生からも事あるごとに、良い仕事だといってくださる。ありがとうございます。

日本は欧米追従かつ、きっと欧米で評価が上がればもう少し日本でも評価されるにちがいない。また学会に出たがらないのも理由かもしれないし、小島先生、藤澤先生の評判が高すぎて見えてないのかもしれない。

昨年、ISMPという学会にいった。ポッと出の私の発表に、世界の最適化の先生がきてくれた。Mike Todd, M. Overton, Borchars, Kim Toh, Mittelmann... あとは覚えてない。Overton先生にはNewyork大で2005年に会ったが、まさかこんな形で再会するとは思いもしなかった。藤澤先生もおっしゃるとおり"interesting"と褒めていただいたことを思い出した。さらにGPLで公開しているので、応用研究も幾つか既に存在している。Kissing numberのより良いバウンドは、SDPA-DD(だった)を使って行われた。あとは、de Klerkら、 Wakiらの
論文で、問題がSDPA-GMP, SDPA-QD, -DDを使ってとかれている。

マイクロソフトリサーチからも問い合わせもあったし、他にも幾つか問い合わせがある。大抵はインプットファイルの作成ミス、だが、マイクロソフトリサーチからはバグを指摘された。

そのうち追従するソルバーは出てくるだろう。そういう噂も聞こえてくる。楽しみである。

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2 コメント

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Unknown (藤澤)
2010-04-21 22:11:30
Michael L. Overton を忘れてますよ。彼は私の隣にいて "interesting" と言ってました。あと追随するソルバーも出てきますので、大規模並列化と高精度計算の組合せを急ぐ必要があります。
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Unknown (中田)
2010-04-22 09:26:45
加えました。たぶんmscalapackですね。
mblacsを構想中です。GPGPUだと所詮10倍が限界だと思います。色々相談などしているところです。人員がでそうであればありがたいです。人手はあまりにも足りません。
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