中田真秀(なかたまほ)のブログ

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二宮康明博士の紙飛行機集のまとめと、ケント紙のこと。ケンラン225kgA4T目が最適

2010-10-13 07:01:34 | 日記
二宮康明博士の紙飛行機集は幼い頃よく作った(以下二宮著の飛行機集一般を総称して二宮本と呼ぶ)。10年以上前に購入した、AGのWhiteWingsの型紙から思い立って作ってみたら情熱が再燃した。色々作ってみた。そしてすこし調べてみた。まずは、よく飛ぶ紙飛行機集がいったいどういう経路をたどったか、ということ。次に、もはや勿体なくここにある型紙を利用するのは気が引けるため、コピーして使ってみることにした。そうすると紙を慎重に選ばなければならない。ケント紙はどれを選べば良いかということを試行錯誤して調べた。結論を先に述べると、二宮本からコピーして紙飛行機を作るには、ケンラン225kg A4、T目がいい。


さて、まず最初に:
そもそもは、誠文堂新光社の、子供の科学に連載されていたものだそうだ。 これは40年の永きに渡って連載が続いているそうだ。こちらについては調査の対象外とした。私が作っていたものを調べた。子供の科学に連載されていたものは、

* 誠文堂新光社の「よく飛ぶ紙飛行機集」とまとめられ、第一集から第七集まで1995年まで出ていた。
** よく飛ぶ紙飛行機集 第1集
** よく飛ぶ紙飛行機集 第2集
** よく飛ぶ紙飛行機集 第3集
** よく飛ぶ紙飛行機集 第4集
** よく飛ぶ紙飛行機集 第5集 競技用機編
** よく飛ぶ紙飛行機集 第6集 軽飛行機編
** よく飛ぶ紙飛行機集 第7集 プロフィルモデル編

上のが絶版になったあと、同じく

* 誠文堂新光社からは「よく飛ぶ紙飛行機」vol.1~vol.5と10機ずつ選び直したものが 出版された。
** よく飛ぶ紙飛行機 〈Vol.1〉
** よく飛ぶ紙飛行機 〈Vol.2〉
** よく飛ぶ紙飛行機 〈Vol.3〉
** よく飛ぶ紙飛行機 〈Vol.4〉
** よく飛ぶ紙飛行機 〈Vol.5〉
注意すべくは、紙飛行機集でなく、紙飛行機、つまり「集」がなくなったのと、 Vol.という言葉を使い始めた、ということである。飛行機は必ずしも以前の対応する巻から選んだわけではない。たとえば〈Vol.3〉には、「ドルニエ・ワール」が入っている。これは7集にあったものである。また、amazonの中古でも、若干の混同が見られるということである(実際にvol.3を注文したら3集がきたことがある、それはそれでokだったが。なおどうでもいいが三集はイロモノばかりありおもしろい「ハング・グライダー」もその一つ)。

残念ながら、これも絶版になり、

* 新選 二宮康明の紙飛行機集となり5冊出ている。紙質が変わってしまったことに注意。
** 新選 二宮康明の紙飛行機集〈1〉
** 新選 二宮康明の紙飛行機集〈2〉
** 新選 二宮康明の紙飛行機集〈3〉やさしい機
** 新選 二宮康明の紙飛行機集〈4〉変わり型機
** 新選 二宮康明の紙飛行機集〈5〉競技用機

また最近になって
* 新十機選となっており2冊でている。
** 二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機 (新10機選)
** 二宮康明の紙飛行機集 戦闘機・飛行艇 (新10機選)

私は2-3万かけてこれらを全て入手した。もはや切り抜きたくはない(切り抜く本と銘打ってあるのだけどね...)。コピーして使うことを考えた。そうすると、ケント紙が必要だ。本には繰り返し「ケント紙に写せ」みたいなことが書いてある。だが、二宮本には特殊なケント紙が用いられており、普通に「ケント紙」といって文房具屋にゆくと飛行機に適したものは購入できない。適切なケント紙を購入するのには結構ノウハウがいる。

次にケント紙についてだが、最終的な答えはこれだ。上から順におすすめである。

* ケンランケント紙、A4、225kg T目。
* PHO紙、A4, 205kg T目(TかYかはこれはロットによりYだと使いものにならないので問い合わせた方が良いかも)
* ホワイトウィングスケント紙(B4サイズ;T目)ただしこれだとB5サイズを2枚とるとY目となる。B5は一枚分しかとれない(!!!)。
* オリオンバロンケント 250kg ; 世界堂で購入可能。200kgだとちょっと弱いかな。

注意点は
T目Y目である。これは繊維の方向である。繊維の方向と機体の方向は同じにしなければならない。さもなくば機体が折れ曲がってしまいやすくなるのである。ここは絶対に注意しなければならない。B5だとY目なることが多い。こうするとB5を印刷すると、繊維の方向と機体の方向はちょうど90度ずれて、一番弱くなる。つまり、B4T目の紙が多いようである。これも注意。

あとはプリンタ複合機などでコピーすれば良い。インクジェットプリンタだと給紙がうまくゆかないこともある。
本を切り刻む前に、少し本を、電子レンジなどで、温めると背中のノリが融けて、パラパラとほぐれる。
これをコピーするとよいだろう。私はそうやって本を分解し、コピーを取っている。もちろん分解したものは二冊ずつ購入した...ただ第六集、第七集は非常に入手困難であり、私も一冊しか持っていない。将来的にはpdf化したい(内部ではもうやってるんだろうけど...)

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24 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なんと (S!)
2011-04-07 06:21:03
はじめまして、子供のころに作ったのを思い出して、自分の子供に作ってやろうと思って新選を購入しましたが、切りぬくのがもったいない。

昔、トレーシングペーパーとカーボン用紙で写してましたがコピー機を使おう!

と、同じこと考える人は多いんですね

というか、紙の繊維の方向を考えていなかった…
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Unknown (Nakata Maho)
2011-04-07 09:41:50
紙の繊維の方向は大変重要ですよね。
一度ためされると分かるのですが、ペラペラの機体ができます。

ここには触れてませんが「新選」の前にまだ5集でてます。あとはアメリカ版AGの8集。

gooキッズやCanonのサイトにも何機かpdfが上がってます。

飛行機ライフを楽しんでください。

では。
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記憶がおぼろげですが (rudel)
2012-01-06 15:03:08
はじめまして。
わたしも、小学生の頃、良く作っておりました。
その第1~7集のうち、恐らく2集だったと思いますが、初期の頃は20機どころではなく、40機近くが収録されていたことを覚えています。
父親が持っていたもので、私が両親に買ってもらっていた頃(1986年~)には既に22機くらいのバージョンでした。

記憶が定かなら、空飛ぶ自動車(マークIIではない)の無尾翼版があったと思います。

今更、そんな初期のものが手に入るとも思えませんが、目にする機会があればもう一度、見てみたいものです。
初期の二宮先生の紙飛行機は、第5集以降と比べると荒削りではあったけど、遊び心満載で好きです。
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Unknown (NakataMaho)
2012-01-06 15:36:59
コメントありがとうございます。
おそらく40機というのは一集のことだと思います。22機くらいというのは多分記憶違いかな、と。入手はまだできますよ。上のリンクをたどれば一集は1500円で購入できるとありました。7集は入手困難ですね...私も一冊しか持ってません...
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Unknown (NakataMaho)
2012-01-06 19:29:34
いま確認しましたが、
二集に「空飛ぶ自動車」21機目に入ってました。
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ご返信有難うございます。 (rudel)
2012-01-07 01:01:07
今更なコメントに、ご返信頂きまして有難うございます。

40機と言ったのは、勿論第1集のコトではございません。
(書いていませんでしたが、個人的に、1、3、4集と7集は今もコレクションしています)
昔、「買ってもらった第2集」と、「父親が持っていた第2集」とに違いがあるコトに気づき、親父と話をしたことを覚えていたのです。
その際、無尾翼型の「空飛ぶ自動車」のページを見ていたことを覚えていた次第です。
各ページのタイトルのフォントも、第1~7集のゴシック体ではなく、いかにも1970年代な字体だったことも覚えています。
切り抜きページの印刷が茶色だったため、第2集だろうと思っていましたが、勘違いかも知れません。
お騒がせしまして、すみません。

せっかくなので、第2集をAmazonで落として、自分の目で確認してみます。
(第2集に相当するものは、複葉飛行艇がかろうじて収録されている薄い版でしか持っていませんでした。)
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Unknown (NakataMaho)
2012-01-07 13:14:29
では、思い当たるのはよく飛ぶ飛行機 Vol.2ですかね。よく飛ぶ紙飛行機Vol.2は1995年9月15日発行とかいてあります。10機入っていて薄いです。

これはよく飛ぶ飛行機集を編集しなおし、少なくして再発行したものです。

「子供の科学」別冊よく飛ぶ紙飛行機集二集は昭和48年11月5日第一版発行です。

あーblogに画像アップするのが面倒...facebookかtwitterならばできそうです。
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Unknown (rudel)
2012-01-10 20:23:13
本日、
「子供の科学」別冊 よく飛ぶ紙飛行機集 第2集
が届きました。
内容を確認し、思い出せたことが有りましたので、ご連絡差し上げます。
度々のコメント、ご容赦くださいませ。
(*誤解させてしまったようですが、私は「第~集」の頃からの購読者です。薄いVol~を買ったのはそのずっと後です。)


結論から申せば、第2集(Volでないほう)にはやはり、実質2バージョン存在します。
子供の科学別冊、とつくほうが、「第2集」でいうところの旧バージョンに相当します。
私が本日入手したのは、昭和49年10月20日発行の第3版ですが、おそらくNakataMahoさんのお持ちの第1版と同等でしょう。
こちらには、その後「第2集」から削除された、以下の期待が収録されています。(記憶の限り列挙)

・No.12:チップタンクのついた三角胴飛行機
・No.13:翼端に上半角のついた三角胴飛行機
・No.21:空飛ぶ自動車
・No.24:カナダ(デハビランド・カナダ社)のSTOL輸送機“カリブー”

少なくとも上記は、「子供の科学別冊」がつかなくなった頃から掲載されなくなっていました。
これは、ずっと後にVol.2として少数が掲載される話とは全く別であり、あくまで「第2集」として販売されている間に、掲載数に変更が入ったということです。
どうしても信じられないのでしたら、ためしに「別冊」のつかないバージョンをお求めになれば分かると思います。


これは、印刷ロットにもよるのかもしれませんが、今日届いた「別冊第2集」、途中まで切り抜きページが緑色の(第1集の切り抜きページに近い色)印刷でした。
単なる乱丁かも知れませんが、上記機種の掲載が無くなってからは、No1~複葉飛行艇まで全て茶色の印刷でした。


以上、ご報告です。
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Unknown (NakataMaho)
2012-01-11 09:43:45
コメントありがとうございます。

別冊のつかないものも持ってます。昭和55年2月15日4版のものです。上記のものは全て含まれていました。私の記憶にも含まれていないものはありません。

引き続き情報お待ちしております。
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Unknown (rudel)
2012-01-11 20:25:33
ご返信、ありがとうございます。

なるほど、別冊とつかない方でも、収録がされていた時期があったのですね。

もう、数が減ってからの「第2集」の本は、切り抜き後の残骸すら残っておらず、私も新たに買う以外、厳密に確認する方法を持ち合わせておりません。

ただしく把握する材料にはならないでしょうが、私が個人的に所有している、1988年版、すなわち昭和63年発刊の第3版「第7集」
の裏に、以下URLの広告が掲載されています。
雑な写真で恐れ入りますが、ご確認いただければ幸いです。

http://twitpic.com/85xwks


第2集の収録機数が、ご覧いただけるでしょうか。
私が昨日入手しました、1974年版の収録機数は、「28」です。
恐らく、NakataMahoさんのお持ちの第2集も、同等の機数と思います。

この「28」が「22」に減った時期があった、ということになります。
最初のコメントで、「22機くらい」と書きましたのは、この時期の「第2集」のコトをさしております。
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