中田真秀(なかたまほ)のブログ

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Stephan Bergmann! PPCOOOの重大なバグ修正をありがとう

2010-04-22 11:44:47 | 日記
MacOSX リリースエンジアリング(もう既にportingは終わった)で一番心に残っている出来事は、
Stephan Bergmannによるバグ修正である。北京のOpenOffice.orgカンファレンスに参加した理由は、Stephan Bergmannに会いたかったというのも一つ理由だ。そもそもMacOSX PowerPC版というのは、ハンブルグによってサポートされておらず、他のコミュニティメンバーの自主的な努力によって継続しているわけであるが、やはりリソースも足りないわけで、バグが生き残ることもある。これがそれだ。

どんなバグか。ビルドを提供しているときに、i18npoolとか、instsetoo_nativeなどというモジュールをビルドするとき、予期せずに落ちていた。Tigerだとより落ちにくいこともあったり、gccのバージョンにもよることがあったりなかったり、など、再現性もなかったりあったりで、全くわからなかった。特にinstsetoo_nativeはOpenOfficeorgのパッケージを作成するモジュールで、ビルドには大変時間がかかる。たとえば一本5分として、90コあれば450分。7-8時間かかるわけである。Issueは次のように上げた#i87969#, MacOSX : regcomp fails at instsetoo_native on PPCや、
#i77664#, MacOSX : build fails at i18npool/source/localedata/data conditionallyなどである。この原因は"regcomp"にあるが、これをトラックするのは至難の技であったし、私にはできなかった。
おそらくbridgeが怪しいというのは見込んでいた。だから、Stephan Bergmannさんに聞いてみたかったのだ。北京では色々事情を話してくれた。Solarisのhelpcontent2も時々落ちるとか、こういったよく分からないバグがいくつかある、時間が無い、と、半ば諦めかけていた。忙しそうであったし。もうどうしようもなく、彼のやさしさに頼ってしまった。しかもハンブルグにはPPC Macがない。

そこで、Stephan Bergmannさんは、なんと、ハンブルグから日本のマシンにアクセスしてくれたのだ。他にJoachimさんや、われらがヒーローHDUさんもアクセスしてくれた。マシンはグッデイに送って、そこで電源だけ入れてもらった。何というコラボレーション。

結局、gcc-uno bridgeのバグが発見された。Issue 96647として処理された。DEV300_m33, 34, 35, 36というマイルストーンがMacOSX PowerPC上でビルドできた。そしてとても私も楽になった。

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