
『角(つの)を矯(た)めて牛(うし)を殺(ころ)す』 [=角を直して~]

少しばかりの欠点を直そうとして、却(かえ)って全体を駄目にする。枝葉の事に関わって、肝心な本体を損(そこ)なうこと。

類:●葉を欠いて根を断つ

出典:玄中記(げんちゅうき) 博物誌。中国六朝時代。東晋の郭璞(かくはく)。・・・調査中。

<松下幸之助一日一話> PHP研究所編

競争相手に学ぶ
今日、たとえば企業などにおいて、非常に力もあり、立派な経営をしている相手と競争していくというような場合、ともすれば、困った、大変だと考えがちではないだろうか。しかしこれは「相手の経営のいいところは大いにとり入れてやろう。また、こういう相手と競争していくのは一面大変だけれども、同時に非常な励みにもなる。結局自分のところの発展にプラスになるのだ」と考えたらどうだろうか。そうすれば、相手の良さも素直に呼吸でき、さらに心ものびのびとして、相手に負けないような知恵もでてくるかもしれない。指導者は、競争相手からも学ぶ心構えが大切だと思う。