長野周辺の山歩きと山野草

長野県北部を中心に山歩きと野草の開花状況を報告しています。植物の不思議な生態についてもレポートしています。

毛無山ー御飯岳ー土鍋山ー破風岳

2008年10月19日 | 山歩き
10/17 毛無山ー御飯岳ー土鍋山ー破風岳に登ってきました。須坂市・高山村・群馬県嬬恋村の境界の山歩きです。
地図はgoogleで作製


毛無峠に向かう県道から撮影しました。紅葉の見頃でした。破風岳の北に広がる高山村の紅葉です。


毛無峠から見た破風岳
毛無峠から破風岳までは30分くらいで登れます。手前の丘に立っている白い木には小串鉱山物故者追悼・・・と書かれていました。立ち入り禁止区域が設定されている所があります。また、植物採集は一切禁止です。


クロマメノキの紅葉
毛無山に登ります。なだらかで穏やかな山です。名の通り直立する木は生えていません。そのため風が強く吹き付けてきます。クロマメノキが美しく紅葉していました。

 写っている錆びて朽ちた鉄塔は、小串鉱山で使われていたものです。標高1650mにある小串鉱山は、昭和4年から北海道硫黄㈱により創業された日本有数の硫黄鉱山でした。最盛期には350戸、約2100人が住み、学校や商店などもあって一つの集落となっていました。高品位と恵まれた鉱床によって標準年間採掘量 15万トン、標準硫黄月産量2700トンでしたが、石油精製の副産物として硫黄が出来るようになると経営不振になり昭和48 年閉山となりました。昭和12年11月11日の午後3時半頃、大規模な土砂崩れが起き、住宅が埋まって245人が犠牲になりました。操業中だったため被害者の多くは子供や女性だったそうです。


クロマメノキの紅葉
雪が多く、強風がふきつけやすい毛無山付近は、ハイマツ、ガンコウラン、コケモモなど高山植物を代表する植生となっています。ガンコウランの群生の中にたいへん細い道ができています。植物を踏みつけて枯らさないように気を遣って歩きましょう。


御飯岳への登山道
毛無山を越えて御飯岳へ向かいます。登山道の笹がきれいに切り開かれていたので安全に登山できます。御飯岳は毛無山より標高が高いですが、こちらはシラビソ、オオシラビソ、トウヒの針葉樹林帯となっていました。


標高2160.2m・御飯岳の頂上
高山村方向の紅葉がきれいでしたが、木が茂っているので背伸びをしないとよく見えません。


御飯岳頂上付近から
笹で覆われている中、シラビソが所々に立っていました。


タカネスギカズラ(ヒゲノカズラ科ヒゲノカズラ属)
葉は線状被針形のためスギの仲間かと思いましたが、常緑性のシダということです。実のように見えるのは胞子嚢穂で長さ1.5cm~2cmほどあります。鱗のような胞子葉で覆われています。


土鍋山への登山道
午後より曇ってしまいました。東側の展望がよい登山道を登っていきます。テンくらいの小動物の足が落ちていました。キツネか何かに狩られたのかもしれません。


土鍋山(1999.4m)の頂上
破風岳~万座方向の若干の展望があります。頂上手前は短い距離ですが急登になり、木々の間をかいくぐって登ります。


破風岳(1999m)の頂上より毛無山
ここからの展望は最高です。写ってはいませんが写真の左方向は高山村で紅葉がみられます。登ったときは曇ってしまってさえない色でした。空気が澄んだ天気の良い朝に登ると良いかもしれません。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿