
「480キロの海氷突破、露燃料船が孤立した米アラスカの町へ」
2012.01.16 Mon posted at: 10:57 JST
(CNN) 約480キロに及ぶ海氷地帯を抜け、悪天候で孤立した米アラスカ州西部沿岸の町を目指して航行を続けていたロシアのタンカーが14日夜、米沿岸警備隊の砕氷船に先導されて目的地に到達した。
沿岸警備隊が明らかにした。
海氷に覆われた海を抜けて燃料を届けるのは史上初の試みだった。
ロシアのタンカー「レンダ」は130万ガロンの石油製品を積み、沿岸警備隊の砕氷船「ヒーリー」の先導で、アラスカ南部のアリューシャン列島を通って北極圏の町ノームに到着した。
今後は氷の状態やパイプの安全性などを点検後、補給作業を開始する。
ノームの町は、ロシアとアラスカの間に位置するベーリング海が11月の悪天候で海氷に覆われたことから、通常の船舶を使った燃料の補給が受けられなくなり、レンダに燃料の運搬を要請していた。
燃料は3月まではもつ見通しで、直ちに燃料を使い果たす状況には至っていないが、3月になると補給はさらに難しくなると判断した。
燃料の空輸も検討されたが、町の需要をまかなうためには300回以上の飛行が必要になることが分かり、砕氷船を使った運搬作戦が実行された。
写真・アメリカコーストガード提供
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