漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

誇りと威嚇

2015年09月19日 | 政治・経済・こぼれ話

最近、ある本を読んでいたら、

権力者が、自分の権勢を誇示したい場合、
「区切りのいい年月はないか」、と、

国の歴史的な戦いや英雄的な行為やなんかをさがし出し、

麗々しく記念行事を催すと云う事例が列挙してありましてね。

そのとき、思ったんですよ、
先ごろの「中国の日中戦争勝利70年」もそうだったのかな、と。

一応、まじめに歴史を学べば、
日中戦争に勝利したのは、

今は台湾政府である「国民党」であることは分かりますしね。

日本軍が実際に負けたのは、
その国民党軍ですらなく、アメリカ軍を主力にした軍隊ですしね。

今の中国政府の建国者、
毛沢東の率いた共産党軍なんぞは、
あの戦争では、ほんの脇役だった、と分かります。

したがってもし、
「勝利の70周年」を祝うなら、アメリカ政府こそふさわしいし、

百歩譲っても、国民党政府でしょう。

でも、あの中国の、
盛大な「軍事パレード」を見れば、

「ははぁ、そうか、
 習近平主席としてはこれを見せたかったんだな」と分かりますよね。

アメリカには、
「このミサイルはお前の国まで届くぞ、どうだ、怖いだろう」と威嚇し、

自国民には、
「どうだ中国も凄いだろう」と、見せ付ける。

まぁ、中国の国民に、
「俺たちの国は凄いんだ」と誇りを持たせる意味と、

「これはオレの指一本で動く軍隊だからな、
おとなしく云うことを聞かないとひどい目に合うぞ」と云う威嚇と。

ただ、アレを見て、恐がらない日本の国民は、
「たのもしい」のか、それとも単に「鈍感」なだけなのか。

そのへんが、モンダイですけどね。





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