最近、ある本を読んでいたら、
権力者が、自分の権勢を誇示したい場合、
「区切りのいい年月はないか」、と、
国の歴史的な戦いや英雄的な行為やなんかをさがし出し、
麗々しく記念行事を催すと云う事例が列挙してありましてね。
そのとき、思ったんですよ、
先ごろの「中国の日中戦争勝利70年」もそうだったのかな、と。
一応、まじめに歴史を学べば、
日中戦争に勝利したのは、
今は台湾政府である「国民党」であることは分かりますしね。
日本軍が実際に負けたのは、
その国民党軍ですらなく、アメリカ軍を主力にした軍隊ですしね。
今の中国政府の建国者、
毛沢東の率いた共産党軍なんぞは、
あの戦争では、ほんの脇役だった、と分かります。
したがってもし、
「勝利の70周年」を祝うなら、アメリカ政府こそふさわしいし、
百歩譲っても、国民党政府でしょう。
でも、あの中国の、
盛大な「軍事パレード」を見れば、
「ははぁ、そうか、
習近平主席としてはこれを見せたかったんだな」と分かりますよね。
アメリカには、
「このミサイルはお前の国まで届くぞ、どうだ、怖いだろう」と威嚇し、
自国民には、
「どうだ中国も凄いだろう」と、見せ付ける。
まぁ、中国の国民に、
「俺たちの国は凄いんだ」と誇りを持たせる意味と、
「これはオレの指一本で動く軍隊だからな、
おとなしく云うことを聞かないとひどい目に合うぞ」と云う威嚇と。
ただ、アレを見て、恐がらない日本の国民は、
「たのもしい」のか、それとも単に「鈍感」なだけなのか。
そのへんが、モンダイですけどね。