漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ドロボウの老後

2013年08月21日 | 事件

帯封のした札束が写ってます、きょうの朝刊に。

記事のタイトルは、
「ドロボウ、老後にそなえ貯めていた」

記事のなかみは、
“20年もの長きにわたり空き巣を繰り返していた泥棒が、
 自宅の金庫に「4300万円分の札束」を、

 本人の云わく、「将来にそなえ貯めていた」” と云うもの。

この記事を見て思い出したんですよ。

アジア各国から来る留学生たちに、
日本語を教えている学校の先生のブログを。

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 学生達にお金のことを聞きました。
アルバイトのこと、そして借金の有無も。

半年も経っていれば、それぞれ心にゆとりがあります、
そういう彼らには、貯金のことを話します。

稼げば稼ぐだけ使ってしまい、
貯金ゼロという学生が、
中国人を除けばすべてと言ってもいいくらいなのですから。

最初は「来日するためにした借金を返しているのかな」とか、「親に送ってやっているのかな」などと考えていましたが、さにあらず。

彼らの国では大卒の初任給の数倍に当たる額を、
たった一ヶ月のアルバイトで稼いでしまうということから、

「自分はお金をたくさん持っている。
 無尽蔵に持っている」と考えてしまい、
不要不急の靴や服を買いまくり、
あれよあれよという間に、(何に使ったかわからないうちに)無くなってしまうのです。

もしかしたら、彼らにとって一番難しいのは、お金の貯めかた、使い方なのかもしれません。

そして私たちにとっても、それを教えていくのは本当に難しいのです。

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ネ、おもしろいでしょう。

日本人にとっても彼らの金銭感覚はわかりにくいけど、

彼らにとっては、
「老後に備えて貯金をするドロボウ」の方が、

よっぽどわかりにくかろうナ、と、思わず笑ってしまったのですよ。








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