漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

現代の戦争

2020年08月17日 | 国際情勢
今日のWebサンケイに、こんな見出しの記事。

“中国のハッカー集団が
 「台湾の半導体産業」を狙っている?

  見つかったいくつかの証拠”


これ、普通に読めば、
産業スパイの話なんですけど、

この両国の
関係性を知っている者が読めば、

話はもう少しキナ臭くなる。

中国の共産党政権の考えとして、
「香港を抑え込んだら次は台湾」となるのは、

まぁ、勢いの赴く処。

先月号だったかな、
文芸春秋の記事に こんな一節がありました。

  ~~~~~~~~~~~~~~~

(中国による台湾占拠への)

第一段階がサイバー攻撃だ。
その日、台湾国内のすべてのATMが使えなくなる。

二日後、主要な発電所や送電施設が停止し、

タ湾全土で大規模停電が発生、

交通網はマヒし、
物流も止まり、市民はパニック状態に陥る。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~


この夏も日本では、
新聞やテレビで太平洋戦争の悲惨な話がいっぱい出ましたが、

過去の話はあっても、
「いまの戦争」について述べた報道は見かけなかった。

太平洋戦争の時代なら、
戦争は真珠湾奇襲のような爆撃から始まりますが、

現代の戦争はと云うと、
この記事のように、

「まずはサイバー攻撃から」と云う事になるらしいのです。

コレ、実は、
単なる想像じゃなくて、実戦例があるんです。

十年ほど前かなぁ、
こんなことがありました。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~

ロシア軍は
ウクライナ軍の無線通信の利用を電子戦で妨げた上で、

司令部などとの連絡に
携帯電話を使わざるを得なくなったウクライナ軍兵士の携帯に

メールなどで展開拠点を変更させる虚偽指令を送信。

虚偽指令を信じ、
ある地点に誘導された兵士を

待ち伏せするように火砲などで集中的に攻撃を加えた。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~

まぁ、ロシア側は、
あれは親ロシアのゲリラがやったことだと言ってますが、

これだけのことを、
ゲリラだけでやれる分けがないので、

実際には、
陰でロシアの正規軍が動いたんでしょう。

この事件以来、
現代軍事の常識としては、

「今の戦争は爆撃でなくサイバー攻撃から始まる」、

となったワケですが、

日本じゃ、
テレビはもちろん新聞でも、

今年の夏の戦争報道に、そんな情報は見かけなかった。

その事が、
「戦争はいけない」

だから、
「戦争のことなど知らなくていい」と云う、

報道姿勢と
なっているのだとしたら、

それは少し違うんじゃないかなぁと、

ワタクシメなんぞは思う分けですヨ。

反戦を叫ぶなら、
今の戦争のこともよく知っておく必要がある、

と、思うんですがねぇ。



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