
この図画も、親鸞聖人関東の時代のエピソード。水戸市飯富町の田圃の一角に「親鸞聖人お田植えの御旧跡」という石碑がある。この図は、親鸞聖人が歌を詠いながら田植えをされたという場面である。聖人は「五劫思惟(ごこうしゆい)の苗しろに ちょうさい永劫のしろをして 一念帰命のたねをおろし 自力の雑行のくさをとり 念々相続の水をながし 往生の秋になりぬれば このみとるこそうれしけれ 建保六年(1218年 聖人46歳)5月13日 大部平太郎殿へ 授与之」と詠われと石碑に刻まれている。聖人は、田植えをする百姓の姿を見て、浄土真宗の教えを稲作の姿に重ねあわせて、一文不知のお百姓にもお念仏の教えが分かるように、この五劫思惟の田植え歌を作られたのだと考えられるし、親鸞聖人のみ教えがどのような人達に受け入れられていったのかが分かる資料でもある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます